吉 野 2     100句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
み吉野の奥に届きし桜かな 稲畑汀子 ホトトギス 200104
囀を指呼に吉野の景新た 稲畑廣太郎 ホトトギス 200104
竹の秋透かし吉野は満開に 稲畑廣太郎 ホトトギス 200104
み吉野の花の奈落の宿に入る 稲畑汀子 ホトトギス 200104
潔き落差雪解の吉野川 森脇恵香 俳句通信 200104
深吉野の仁王の指に凍て来たる 津田経子 火星 200105
十一や吉野の宮のありし地に 深川知子 春耕 200107
花散るやほろびの光曳く吉野 熊岡俊子 雨月 200107
緑さす残照長き吉野窓 西村和子 知音 200107
北曲輪吉野桜の老樹咲く 門伝史会 風土 200107
浴びるとは吉野の落花なればこそ 稲畑廣太郎 ホトトギス 200109
弁慶草咲く吉野町一番地 高野清風 俳句通信 200110
いかづちとつながつてゐる吉野川 深澤鱶 火星 200110
吉野窓開き新樹の風を聴く 川端和子 星月夜 200112
花ぐもり吉野はいまだ素顔かな 中田敏子 船団 200201
七生を誓ふ吉野の花吹雪 村田孝子 京鹿子 200202
み吉野の花の消息はじまりし 稲畑汀子 ホトトギス 200203
み吉野の花の案内出し終へし 稲畑汀子 ホトトギス 200203
み吉野の旅果つ花の別れかな 稲畑汀子 ホトトギス 200204
み吉野の旅の花へと心急く 稲畑汀子 ホトトギス 200204
満開の花の吉野と決めてをり 稲畑汀子 ホトトギス 200204
花を詠み継がれ吉野も新世紀 稲畑廣太郎 ホトトギス 200204
杉山を縫ふ花吹雪吉野山 稲畑汀子 ホトトギス 200204
山深く登る吉野の遅桜 齋藤幸子 酸漿 200204
花つづる旅路の果の吉野かな 稲畑汀子 ホトトギス 200204
椿吉野西行庵にこころ馳せ 斉藤小夜 風土 200205
吉野山花の虚ろに暮れゆけり 黒川悦子 円虹 200206
花散るも吉野は吉野なりしかな 黒川悦子 円虹 200206
旅吉野目指す心に春を待つ 辻口八重子 ホトトギス 200206
杉箸に吉野の匂ひ小豆粥 岩垣子鹿 ホトトギス 200206
み吉野もよし我が庭の花もよし 黒川悦子 円虹 200207
水分の吉野のさくら季長し 金子篤子 200207
深吉野の余花しづもりの中に散る 西村純一 雲の峯 200207
花万朶下中上の吉野山 林日圓 京鹿子 200207
蜆取る濁り立たざる吉野川 岩田公次 ホトトギス 200207
堰越えし稚鮎に吉野川遥か 丸川越司 円虹 200207
坂また坂吉野につのる桜冷え 有働亨 馬醉木 200207
早々と花かけ抜けし吉野山 安原葉 ホトトギス 200208
咲き残る花に言伝て聞く吉野 長山あや ホトトギス 200208
葉桜や吉野詣での陀羅尼助 梅原富子 200208
六月の杉みづみづし奥吉野 橋口熱子 雲の峰 200208
吉野山奥へ奥へと桜狩 安原葉 ホトトギス 200208
深吉野の御所かすめゆく夏の蝶 橋口熱子 雲の峰 200208
深吉野の子ら早蕨を摘んでゐる 中林京子 雨月 200208
深吉野の底の温泉宿の春灯 三輪満子 ホトトギス 200208
そばだてて吉野の哀史梅雨の蝶 辻井桂子 雲の峰 200208
五月雨も佳し吉野川舟下り 岸はじめ ぐろっけ 200208
冷々と春はあけぼの吉野山 今井千鶴子 ホトトギス 200208
惜春の思ひそれぞれ吉野の夜 武井良平 ホトトギス 200209
客人に春の吉野の旬の膳 武井良平 ホトトギス 200209
口口に吉野の花を愛で下山 小島左京 ホトトギス 200209
客人に吉野の里の花は葉に 佐土井智津子 ホトトギス 200209
鶯や杉山暗き吉野山 大久保白村 ホトトギス 200209
吉野窓月にもしかの人を待つ 小林玲子 ぐろっけ 200302
吉野川楮流れて来たりけり 桑田眞佐子 火星 200302
深吉野の闇ひた押しに虎落笛 森脇恵香 雲の峰 200302
深吉野の伏兵かとも忘れ稲架 山下佳子 200302
楮打つ吉野戯歌かろやかに 朝妻力 雲の峰 200303
み吉野の花の遅速にかかはらず 稲畑汀子 ホトトギス 200303
み吉野の花への期待なくもがな 稲畑汀子 ホトトギス 200303
み吉野の花の期待をつなぎたく 稲畑汀子 ホトトギス 200304
花屑を踏みて盛りの吉野恋ふ 稲畑汀子 ホトトギス 200304
永き日や吉野魑魅を蔵しつつ 稲畑廣太郎 ホトトギス 200304
若女将吉野の花となる今宵 稲畑廣太郎 ホトトギス 200304
残花浴び吉野の金の由来聞く 稲畑汀子 ホトトギス 200304
吉野山花ある如くなき如く 稲畑汀子 ホトトギス 200304
何となく吉野の花でありにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200304
み吉野の花の消息胸に秘め 稲畑汀子 ホトトギス 200304
み吉野のいづくより花散りくるよ 稲畑汀子 ホトトギス 200304
み吉野の花なき旅もよき仲間 稲畑汀子 ホトトギス 200304
み吉野の春を惜まんはかりごと 稲畑汀子 ホトトギス 200304
み吉野の日永の旅を楽しまむ 稲畑汀子 ホトトギス 200304
み吉野の花の期待は捨てられず 稲畑汀子 ホトトギス 200304
花の精なるか吉野の闇に出づ 稲畑廣太郎 ホトトギス 200304
桜狩吉野の山路行く限り 稲畑汀子 ホトトギス 200304
神隠しに遇ひし吉野の花なるか 稲畑廣太郎 ホトトギス 200304
新しき暖簾吉野の蓬餅 森脇恵香 雲の峰 200305
深吉野の風の草庵西行忌 寺杣啓子 円虹 200306
花どきの吉野の和紙の白さかな 岩上とし子 200306
枝打ちて八頭身の吉野杉 藤原かかし 200306
昨日吉野今日高遠と花狂ひ 片山喜久子 雨月 200307
蝉ちちと鳴きてはるけし吉野朝 朝妻力 雲の峯 200308
み吉野の山路阻みてゐる朧 河野美奇 ホトトギス 200308
花人といふも吉野にありてこそ 今井千鶴子 ホトトギス 200309
錫の音の響く吉野の蛙飛 大柳篤子 雲の峰 200309
一堂に吉野の行者蛙飛 大柳篤子 雲の峰 200309
鯉幟宇陀も吉野も二つ三つ 林とみお ぐろっけ 200309
深吉野の川すきとほり山滴る 朝倉治美 200310
紅はしる吉野杉箸露けしや 柴崎英子 200312
み吉野の深き奈落や天の川 植木長子 ホトトギス 200312
父の日や箸になつても吉野杉 奥田筆子 京鹿子 200401
西吉野東吉野と雪降れる 塩川雄三 築港 200402
小春日の鎧のやうな吉野杉 飯塚ゑ子 火星 200402
初雪と言へど激しき奥吉野 塩川雄三 築港 200402
吉野杉の箸に箸置漆独楽 安井和子 200403
又雪となり来し吉野灯に戻る 大西正栄 雨月 200404
杉の花吉野やうやく落着けり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200404
囀に此岸戻りし吉野かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 200404
惜春の旅は吉野といふ慣ひ 稲畑廣太郎 ホトトギス 200404
咲き進む吐息も花の吉野山 稲畑汀子 ホトトギス 200404
吉野→3      

 

2021年3月31日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。