八手の花 7     61句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
来し方にかかはり深き八ツ手咲く 吉田順子 202001
朝出でて夜帰る家花八手 三宅文子 京鹿子 202002
百寿翁八手を咲かせ逝きにけり 鈴木直充 京鹿子 202002
樽洗ふ蔵の店裏花八つ手 鈴木愛子 202002
カーナビぴたり街角の花八手 飯塚トシ子 202002
寺道や笑顔を人に花八手 安野眞澄 202002
ぐい呑みに辛子伏せ置く花八ッ手 松本胡桃 風土 202002
喪の門(かど)に「帰浄」の墨書花八つ手 藤井美晴 やぶれ傘 202002
豆腐屋は昼をしづかに花八つ手 根橋宏次 やぶれ傘 202002
淋しん坊寄つておいでよ花八ツ手 西村白杼 京鹿子 202003
花八手多忙は達者門を掃く 松本鷹根 京鹿子 202003
裏庭の片隅ひそと花八手 手島伸子 雨月 202003
象牙色の粒が八つ手の花のあと 辻美奈子 202003
玉泉師去るを問ふまい花八手 田中臥石 末黒野 202003
裏木戸に迫る海あり花八手 松田多朗 馬醉木 202003
独り居や八手の花と今日も在り 片井久子 春燈 202004
銭湯の庭の石組花八手 鍋島武彦 末黒野 202005
花八手日差しわづかに裏鬼門 菅野日出子 末黒野 202005
花八手受話器にこもる母の声 いき三椚淳 202006
記念写真のまた一人消え花八ツ手 横田敬子 202007
咲き初めて八手の花にある主張 稲畑汀子 ホトトギス 202011
訪ふときは八つ手の花の勝手口 稲畑汀子 ホトトギス 202012
花八つ手すかすかと押す空気入れ 根橋宏次 やぶれ傘 202101
縁側の八手の花や父まろく 平沢恵子 春燈 202102
蠅虻を誘ふ真昼の花八手 津川かほる 風土 202102
花八手朝の気緊まる寺の磴 森清堯 末黒野 202103
回廊に八手の花の影しかと 遠藤泉 202103
薪割の薪飛んでいく花八つ手 白石正躬 やぶれ傘 202103
休診の小児科醫院花八手 浜田はるみ 202104
板塀の生ぬるき午後花八つ手 きくちきみえ やぶれ傘 202105
見捨てしにあらず忘れし花八手 稲畑汀子 ホトトギス 202111
元気でいてまた会おうねと花八手 赤座典子 あを 202201
同級生みんな傘方や花八手 町山公孝 202202
花八手さみしがり屋はよく喋り 町山公孝 202202
カレンダー残り二枚に花八手 川高郷之助 202202
黒塀の外を窺ふ花八手 福田肇 202202
嘘ひとつ言へず老いたり花八手 中里よし子 春燈 202202
花八手老いに七曜なかりけり 中上馥子 春燈 202202
頼むときついつい正座花八手 山田健太 風土 202202
朝の気の緊まる境内花八手 森清堯 末黒野 202203
ひつそりと日陰に白し花八手 宮崎浩美 末黒野 202203
半歩引き下段の構へ花八つ手 元橋孝之 京鹿子 202203
本尊は烏天狗ぞ花八手 湖東紀子 ホトトギス 202204
客のなき日もある床屋花八手 三村純也 ホトトギス 202204
体内のどこかが軋む花八手 亀井福恵 京鹿子 202204
花八つ手乾ききつたる手水鉢 曽根富久恵 202205
来る人も無き明け暮れや花八つ手 窪みち子空 202211
沈みくる宿場の空や花八手 森清信子 末黒野 202304
猫の手を借りることなし花八手 新倉ゆき江 末黒野 202304
八手の花→1

 

2023年11月20日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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