八手の花 5     100句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
花八手景に溶け込むてふ主張 稲畑廣太郎 ホトトギス 201112
ばさと落つ折込ちらし花八手 竹内弘子 あを 201112
花八ツ手空から太鼓ひびきをり 上原重一 201201
花八手病後転移の兆しなし 工藤義夫 馬醉木 201201
衰へぬ口が頼りや花八つ手 高倉恵美子 201201
音たてて閉ざす裏木戸花八手 堀田順子 馬醉木 201202
花八手街道沿ひの大和棟 伊藤純子 201202
花八つ手夕暮れどきの柔らかき 山本歌子 火星 201202
普通とふ暮ししみじみ花八手 藤井寿江子 馬醉木 201202
たつた今八手の花を見直せり 小野寺節斤 風土 201202
さらさらと祥月命日花八手 北村香朗 京鹿子 201202
不ぞろひの飛石つたひ花八ツ手 柿沼盟子 風土 201202
灯りても宿場は暗し花八ツ手 中田みなみ 201202
人待ちの日影は寒し花八手 生田作 風土 201202
静かなる予後の月日や花八手 宮原悦子 雨月 201202
高階にありても隅の花八手 井田実代子 雨月 201203
薄日差す森の細道花八つ手 嵐弥生 末黒野 201203
花八ッ手佛間一と間をかくしたる 井上信子 201203
前世に色忘れ来し花八つ手 荒木甫 201203
冬晴れやひつそりとして花八手 郡山真帆 かさね 201203
卒園の力士応援花八つ手 池田光子 201203
建具師の鉋研ぎをり花八手 稲垣佳子 末黒野 201203
虻うなる厠の脇の花八つ手 久世孝雄 やぶれ傘 201204
花八手ビルの谷間に銅の屋根 児玉有希 京鹿子 201204
いつ来ても閉ざされし家花八手 小梁洋子 万象 201204
花八つ手祝の風の音に紕ふ 鶴原妙 ろんど 201204
去年今年ことなく住みぬ花八ツ手 千葉榮 万華鏡 201206
割烹着の日々陽の細り花八つ手 北崎展江 くりから 201209
雨粒の八つ手若葉を打ちにけり 丑久保勲 やぶれ傘 201210
花八ツ手余命のけふをたひらかに 酒井秀郎 返り花 201211
花八手現の風に触れ初むる 稲畑廣太郎 ホトトギス 201211
花八ツ手母の夜咄ひとつきり 酒井秀郎 返り花 201211
まん丸の福相の花八手なり 大橋敦子 雨月 201212
八手咲き葉うちは一つもたらされ 大橋敦子 雨月 201212
花八手見てゐて心円満に 大橋敦子 雨月 201212
花八手星と存問するほどに 稲畑廣太郎 ホトトギス 201212
次の世は夫看取りたし花八つ手 高倉恵美子 201212
八手の花小さきまん丸数へかね 大橋敦子 雨月 201212
黄昏はそのあたりから花八ツ手 木村茂登子 あを 201301
花八つ手今だ住む人なき空き家 塩千恵子 201301
花八手とは固まつて空を恋ふ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201301
この道は隘路なりけり花八手 秋津令 201301
骨格を定めて八つ手花仕度 田中貞雄 ろんど 201302
門灯の届かぬ辺り花八手 森田尚宏 201302
ぽんぽんと八手の花を上げにけり 岩下芳子 201302
武蔵野やはけの水音花八ツ手 河村啓花 ろんど 201303
寡婦の名に生きし古家に八つ手咲く 山口弘子 201303
若き日は気づかぬことも花八つ手 栗原公子 201303
花八手生生流転の果ての色 荒木甫 201303
門で待つ母の夕暮花八つ手 布川孝子 京鹿子 201303
夕映えを抱へ込んだる花八手 大豆生田耕一 ろんど 201303
消息を知れば鬼籍や花八手 瀬島洒望 やぶれ傘 201303
丹田にふわっとちから花八つ手 津田このみ 船団 201304
遺言に維持装置不要花八つ手 杉本薬王子 風土 201304
空言を敬信として花八手 中島讃良 ろんど 201305
花八手聖歌洩れ来る庭に揺れ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201312
みな同じ官舎の間取り花八つ手 林昭太郎 201401
お茶室の庭に広がる花八つ手 西田史郎 201401
表札の乾いてゐたる花八つ手 きくちきみえ やぶれ傘 201401
塵取と箒寄せあり花八手 安藤久美子 やぶれ傘 201401
足取らる高山寺口花八つ手 間島あきら 風土 201401
堂縁にいただくお薄花八つ手 伊勢きみこ 火星 201402
年寄れば気力がいのち花八手 田中藤穂 あを 201402
波郷忌を迎ふ八ツ手の花芯伸び 田中臥石 末黒野 201402
背の日を舐めゐる猫や花八つ手 前田忍 火星 201402
k江ノ電の揺らす家並や花八手 新海英二 春燈 201402
花八手籠編む竹のゆらゆらす 松下八重美 201402
次の世も女と決めて花八手 荒井慈 春燈 201402
とほくへの誘ひ断わる花八手 荒井和昭 201402
喪服着る鏡に映る花八ツ手 田中臥石 末黒野 201402
抜け道は煮炊きの匂ひ花八つ手 柴田佐知子 201403
花八手けふ何事もなく暮れぬ 小川玉泉 末黒野 201403
花八手次の世もまたこの国に 田原陽子 201403
裏庭の方へ鶏ゆく花八ツ手 大崎紀夫 やぶれ傘 201403
花八つ手花序に朝日のまぎれこみ 土屋実郎 末黒野 201403
石蹴りの石ころころと花八つ手 有賀昌子 やぶれ傘 201404
裏木戸の開かぬ扉や花八ツ手 石原健二 やぶれ傘 201404
何食はん夫の口癖花八手 斉藤裕子 あを 201404
段々を登り日向の花八つ手 渡邉孝彦 やぶれ傘 201404
下校子の話題はゲーム花八手 森清堯 末黒野 201405
歩を止めて八手の花でありしかな 稲畑汀子 ホトトギス 201411
留守宅の八ツ手の花に軽会釈 森理和 あを 201412
さまざまな虫の集まる花八ツ手 森理和 あを 201412
門前に大手を拡ぐ花八ツ手 森理和 あを 201412
花八ツ手蜂の脚先白団子 森理和 あを 201412
畳屋を出てゆく畳花八つ手 根橋宏次 やぶれ傘 201501
花八つ手はるかに拝す摩崖仏 下山田美江 風土 201501
手にとどく八十八歳八つ手咲く 神蔵器 風土 201501
古民家の裏木戸重し花八手 菅野日出子 末黒野 201501
炊きあがる飯の匂ひや花八つ手 柴田佐知子 201501
花八つ手隆英雲に乗り来ぬか 伊丹さち子 馬醉木 201501
賑やかに咲けど静けし花八手 大石喜美子 雨月 201502
花八手零るるほどに咲き溢れ 久保晴子 雨月 201502
甘からむ八手の花に群がりぬ 岩下芳子 201502
喪葉書の天寿全う花八つ手 内田梢 末黒野 201502
地蔵堂に老犬居着き花八手 あさなが捷 201502
夜のしじま月光に浮く花八つ手 塩千恵子 201502
拭き細る格子引引戸や花八ッ手 鈴木庸子 風土 201502
顔出しも看取りの一つ花八つ手 塩野谷慎吾 201502
花八手二合の米を研ぐ夕べ 藤井寿江子 馬醉木 201502
八手の花→6      

 

2021年11月12日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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