山笑ふ 5       100句

山笑ふたしかに次の日も白髪   田波富布   歳時記(第三書館)

作品
作者
掲載誌
掲載年月
口おほきく開けて磐梯山笑ふ 堀口希望 200605
アダージョで渡る雲あり山笑ふ 清部祥子 200605
一車両同じ広告山笑ふ 深川峰子 200605
陽明門天井画成り山笑ふ 林日圓 京鹿子 200904
富老館窓に鉄拐山笑ふ 品川鈴子 ぐろっけ 200904
ことだまのさきはふ国ぞ山笑ふ 神蔵器 風土 200904
見舞客の大き振舞ひ山笑ふ 道坂道雄 炎環 200904
粕薬のひそめし紅や山笑ふ 千田敬 200904
愛飲のローヤルゼリー山笑ふ 杉本綾 200905
高原の群青の空山笑ふ 中山静枝 200905
曾孫抱ける嫁の貫禄山笑ふ 杉本貞 炎環 200905
窓ガラスのひとつ反射や山笑ふ 楢崎京 炎環 200905
山笑ふ響きを盃に受けとむる 柳川晋 200905
山笑ふをんどりに首傾げられ 平野みち代 200905
草へ座せば風のこゑ山笑ふこゑ 村戸弥生 万象 200905
しゅわしゅわと浅瀬曲れり山笑ふ 赤座典子 あを 200905
山笑ふそろそろ髪を短めに 須賀敏子 あを 200905
山笑ふ裸のつきあひ露天風呂 藤野寿子 あを 200905
靴を干す竿の両端山笑ふ 柴田久子 風土 200905
沢音のやがて水音山笑ふ 金井裕子 風土 200905
鎌倉や四囲八方の山笑ふ 小島禾汀 春燈 200905
山笑ふ一つは鬼の棲む山ぞ 柴田佐知子 200905
観光に廻る水車や山笑ふ 青山悠 200905
観覧車半円のぞき山笑ふ 花岡豊香 酸漿 200905
按摩機も共に転居や山笑ふ 長浜徳三 春燈 200905
パソコンの駆使ままならず山笑ふ 岡佳代子 200906
飛行船触れんばかりや山笑ふ 佐藤いね子 馬醉木 200906
声挙げて立ち上がる癖山笑ふ 泉田秋硯 200906
爪に絵をこれがファッション山笑ふ 筏愛子 200906
釣人に猫のはべりて山笑ふ 北川キヨ子 200906
斜に見て大文字山笑ひをり 松井倫子 火星 200906
修復のはじまる天守山笑ふ 加古みちよ 火星 200906
残照にどこか病みつつ山笑ふ 上谷昌憲 200906
逆上がり出来る子できぬ子山笑ふ 鈴木石花 風土 200906
竹林のそこだけ揺れて山笑ふ 山路紀子 風土 200906
三叉路の現場検証山笑ふ 生田作 風土 200906
現し世の前ばかり見て山笑ふ 丸山佳子 京鹿子 200906
豊満な土偶の胸や山笑ふ 大室恵美子 春燈 200906
山笑ふ媼意のまま物を言ひ 中井光子 ぐろっけ 200906
ロープウェー行き交ふところ山笑ふ 仁平則子 200906
力士より大き呼出し山笑ふ 井田実代子 雨月 200906
懐に立つ湯煙や山笑ふ 八木岡博江 酸漿 200906
山笑ふザック一つで入院し 松岡和子 200907
留守番はいつも愛犬山笑ふ 能勢栄子 200907
吊橋にみな及び腰山笑ふ 北川キヨ子 200907
金泉に体ほっこり山笑ふ 奈佐幸子 200907
がらがらの二輌の電車山笑ふ 倉持梨恵 200907
赤ん坊の大きな屁山笑ふ 田口紅子 200907
山笑ふその先高き甲斐の富士 小俣剛哉 雨月 200907
関ひとつ越えてみちのく山笑ふ 廣瀬雅男 やぶれ傘 200907
廃校のトーテムポール山笑ふ 秋葉貞子 やぶれ傘 200907
虚子の墓大きくありて山笑う 上野かりん ろんど 200907
仙郷に嫁来る話山笑ふ 守屋井蛙 酸漿 200907
大の字にヨガのポーズや山笑ふ 筏愛子 200908
山笑ふ人ら笑ひたるあとに 加茂達彌 200908
がらあきの新幹線や山笑ふ 安原葉 ホトトギス 200909
川といふ川に水音山笑ふ 淺場英彦 万象 200910
伏流の砂をどらせて山笑ふ 高崎武義 201003
山笑ひ季節後からついて来る 稲畑汀子 ホトトギス 201003
齟齬ありし仕事の手順山笑ふ 稲畑汀子 ホトトギス 201003
締切を忘れてをりぬ山笑ふ 稲畑汀子 ホトトギス 201003
鈍行のやうな特急山笑ふ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201003
六甲の山笑へば館に人溢れ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201003
泣き笑ひ人生を山笑ひけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201003
うつし世の老々介護山笑ふ 水原春郎 馬醉木 201004
山笑ふ爺と婆との杖ならび 滝沢伊代次 万象 201004
ふつくらとフェルトの帽子山笑ふ 大川ゆかり 201004
認知症テスト難解山笑ふ 塩路五郎 201005
逆上りまあるく出来て山笑ふ 和田森早苗 201005
三井寺を中腹にして山笑ふ 中川すみ子 201005
税務署へ足早の人山笑ふ 笠井清佑 201005
故郷の説抜けぬよ山笑ふ 田中浅子 201005
棒をもて叩く洗濯山笑ふ 工藤義夫 馬醉木 201005
山笑ひをるがごとくに指揮者の背 高橋将夫 201005
一歩出て読みあぐ答辞山笑ふ 中山純子 万象 201005
肺の水ぬけて身軽や山笑ふ 井上春子 春燈 201005
祖の在す此処が一番山笑ふ 関元子 ろんど 201005
見晴らし茶屋仰ぎ見すれば山笑ふ 江木紀子 雨月 201005
楽隊のやうやく始動山笑ふ 博多永楽 雨月 201005
病室の窓の四角や山笑ふ 高倉恵美子 201005
いかめしき仁王の背後山笑ふ 中村芳夫 201005
水平に終了証書山笑ふ 堀内一郎 あを 201005
戦中派の読めぬ英字や山笑ひ 吉田晴子 201006
児の担ぐフランスパンや山笑ふ 阪本哲弘 201006
山笑ふ→ 6      

 

2021年3月28日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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