山法師 2    103句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
行きずりの小さき杜の山法師 國保八江 やぶれ傘 201407
亭々の風ゆたかなる山法師 中島芳郎 201408
渓谷の岩打つ流れ山法師 前原マチ 末黒野 201408
狭庭には真白きリボン山法師 山崎里美 201408
上り行きエレベーターの山法師 小峯綾子 風土 201408
谿の風天へ歓喜の山法師 塩村瑞子 雨月 201408
坂多き町に住み慣れ山法師 宮川みね子 風土 201408
山法師両手を振つてあらゑびす 瀬川公馨 201408
住職の静かな語り山法師 西村敏子 201408
しのび寄る闇を手なづけ山法師 中村嵐楓子 春燈 201408
闊歩せり並木は花の山法師 大坪景章 万象 201408
山法師暮れて半月中天に 今井洋子 雨月 201408
山法師の花白々と明け初むる 川崎雅子 春燈 201408
馬子唄の残る宿場の山法師 塩見英子 雨月 201408
渓流の息つぐところ山法師 楠原幹子 201408
雲重ねしごとくに咲きて山法師 今井妙子 雨月 201408
紺碧の湖の凪なり山法師 北村淳子 ろんど 201409
三つ四つ数ふるがよし山法師 川上久美 ろんど 201410
山法師雨脚の鞭持て余す 佐藤弘香 ろんど 201410
今年また峠の花と山法師 嶋田一歩 ホトトギス 201410
沢筋の白途切れなし山法師 河野美奇 ホトトギス 201411
万全といふ白さかな山法師 松木ひろ ろんど 201502
山法師咲けば丹波に一会かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201505
ティーショット見つめる白き山法師 中島玉五郎 201506
夢抜けて夢のごとしや山法師 伊藤白潮 201507
眺めれば血の清むかに山法師 村上倫子 201507
山法師山路に白を極めゐし 安部和子 雨月 201507
朝の陽にいよいよ白く山法師 須賀敏子 あを 201507
土器の大いなる弧や山法師 松本司 201508
北上の風が風呼ぶ山法師 辻美奈子 201508
余白てふ言葉をふつと山法師 七田文子 201508
山法師散りたるあとを沙羅の花 鈴木阿久 201508
山腹に声を上げたる山法師 岩下芳子 201508
雨霧の晴るるや忽と山法師 貞吉直子 馬醉木 201509
雲に入る奥駈道や山法師 薮脇晴美 馬醉木 201509
山法師の花のこぼせる言葉かな 本多俊子 201509
雑木山白湧き立てる山法師 田賀楳恵 万象 201509
農具洗ふ女に零れ山法師 三輪温子 雨月 201509
山法師源氏隠しの能登に洞 松戸岡山敦子 京鹿子 201510
谷川の滝となりけり山法師 田中臥石 末黒野 201511
山法師去りゆき友の声聞こゆ 安野眞澄 201606
ベネチアングラスに一枝山法師 安藤久美子 やぶれ傘 201608
シンフォニーホールの前に山法師 安藤久美子 やぶれ傘 201608
神杉の道は坂なす山法師 錫木妙子 馬醉木 201608
また次の雲を見送り山法師 萩庭一幹 馬醉木 201608
行き帰り山法師の花輝けり 長崎桂子 あを 201608
織元や床にどっかと山法師 赤座典子 あを 201608
此処彼処羽衣掛かる山法師 七郎衛門吉保 あを 201608
この頃は街角にあり山法師 須賀敏子 あを 201608
土牢へ磴百余段山法師 松本三千夫 末黒野 201608
山法師ひたと張り付く震度四 細川洋子 201608
万葉の風をうてなに山法師 寺田すず江 201608
朝日さす褥にしたき山法師 加藤峰子 201609
九十九坂遥かに見ゆる山法師 見目トキ子 万象 201609
城址への径の起伏や山法師 松本三千夫 末黒野 201609
武蔵野の空や並木の山法師 岡本ヨシエ 末黒野 201609
写経堂へ続く廻廊山法師 岡淑子 雨月 201609
山法師写経の窓に白く揺れ 岡淑子 雨月 201609
山法師シスターに会ふ山の中 橋本順子 201609
宿坊へわたる朱の橋山法師 森清堯 末黒野 201610
ふと見れば去年の今の山法師 藤波松山 京鹿子 201610
遥か見るとき遥かなる山法師 密門令子 雨月 201610
山法師咲けば旅路の待つてをり 稲畑汀子 ホトトギス 201705
日当たれば白き炎や山法師 江見悦子 万象 201709
山法師レントゲン車のドア開く 大村峰子 万象 201709
行き交へば揺れる吊り橋山法師 浅嶋肇 やぶれ傘 201709
高々と雲の白さの山法師 飛高隆夫 万象 201710
山法師浮かべて水のごとき空 飛高隆夫 万象 201710
山法師照らふ淡海の水鏡 山本雅子 馬醉木 201808
吉野川望む礼所の山法師 野田光江 雨月 201808
山法師にぎやかに来る子等の声 黒滝志麻子 末黒野 201808
端然と日を返しをり山法師 森清堯 末黒野 201808
ゆきあひの谷をうづめて山法師 山口登 末黒野 201808
なか空に山法師留め暮れがたし 河崎國代 春燈 201809
ゆっくりと那須のゴンドラ山法師 須賀敏子 あを 201808
胸ふさぐ恋もありけり山法師 松井季湖 201809
山よりの風荒あらし山法師 佐藤花木 雨月 201810
もみぢせるただ見ほれたる山法師 石森理和 あを 201901
雨兆す相模の果てや山法師 内田梢 末黒野 201904
公園を走るランナー山法師 佐藤まさ子 春燈 201907
山法師駅の方から人が来る 藤井美晴 やぶれ傘 201907
山法師一息入れて折り返す 飯塚トシ子 201908
山法師の無垢の白さを怖れけり 向井芳子 春燈 201908
天道に日の流れをり山法師 寺田すず江 201908
開帳の権現拝す山法師 上辻蒼人 風土 201908
仏塔へ飛び立つばかり山法師 足立典子 雨月 201909
行く先の畑にけぶる山法師 中島和子 やぶれ傘 201911
山法師食べて食へないことは無し 延川笙子 六花 201912
朝日子の紅葉綿繍の山法師 沼澤石次 馬醉木 202001
テラスから視界の端に山法師 藤井美晴 やぶれ傘 202007
連山の中腹白き山法師 岩下芳子 202007
山法師の深山を恋ふる香りかな 田嶋洋子 春燈 202009
せせらぎの聞こゆる宿の山法師 浅嶋肇 やぶれ傘 202009
ふるさとの追憶紡ぐ山法師 山中志津子 京鹿子 202009
散りぎはの紅ほんのりと山法師 小林輝子 風土 202009
雨雲の量感迫る山法師 岡田史女 末黒野 202009
山法師ひと日やさしさ保ちたき 平野秀子 末黒野 202108
山風に暮るる色あり山法師 白石正躬 やぶれ傘 202109
うろ覚えなるともあれは山法師 志方章子 六花 202109
山法師いよいよ白き疫病かな 岩岡中正 ホトトギス 202109
人声を遠く静かに山法師 根岸善行 風土 202208
縦皺消えた山法師咲きだした 日置游魚 202209
おだやかな雨が来てゐる山法師 黒澤次郎 やぶれ傘 202210
信号を待つ間見てゐる山法師 佐藤稲子 やぶれ傘 202210
山法師→1

 

2023年6月19日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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