厄落し    53句

厄落し  ふぐり落し

作品
作者
掲載誌
掲載年月
爆竹の三万発に厄落とす 山田弘子 春節 199503
厄落しするてふ人と連立ちて 稲畑汀子 ホトトギス 199902
厄落しその後さがす北斗の柄 山尾玉藻 火星 199903
厄落し山の日向の見えてゐて 児玉輝代 199904
宗教は違へど今年厄落 稲畑廣太郎 ホトトギス 200001
火酒をもて咽を焼きたる厄落し 能村研三 200003
厄落しの禊男に酒を塗る 柴田由乃 風土 200004
耳飾り銀座の辻に厄落 下山田美江 風土 200104
生け作りぴくりと動く厄落し 上原若子 200104
石段の端に寄り行き厄落 中村房枝 六花 200202
ぽんと背を夫に叩かれ厄落し 小澤スミエ 200203
去年は兄今年おとうと厄落 久保田雪枝 雨月 200204
大焚火囲みて漁夫の厄落し 櫻井多恵 200204
厄落とすお稲荷さんのかやく飯 木野本加寿江 火星 200205
厄落神矢授かる日和かな 植木戴子 200305
厄落し教師の声のやはらかく 武司琴子 ぐろっけ 200305
厄落子鬼躓きゐたりけり 高尾豊子 火星 200305
火酒もて咽を焼きたる厄落し 能村研三 滑翔 200402
厄落し恋まで落としてしまひけり 橋本五月 200403
弓の弦頭上で鳴らし厄落す 永野秀峰 ぐろっけ 200404
科学者の父もこつそり厄落し 長山あや ホトトギス 200406
厄落す一人となりて紛れけり 稲畑汀子 ホトトギス 200502
厄落し帰りに呑みて拾ひけり 土肥屯蕪里 雲の峰 200504
厄落とすにも金が要る米が要る 土肥屯蕪里 雲の峰 200504
鶴橋に赤き月あり厄落 城孝子 火星 200504
神童の厄落し紅梅のま下かな 中島陽華 200506
経典で背を叩かれ厄落とす 土川照恵 栴檀 200506
厄落す疾風は白き闇つくる 鈴鹿仁 京鹿子 200603
大文字を仰ぎ吉田に厄落す 三輪温子 雨月 200605
装束を錦に飾り厄落 加藤北天 雨月 200701
厄落す人の影より人の出て 藤岡紫水 京鹿子 200704
膝のぼる冷に足踏む厄落し 長谷川史郊 馬醉木 200704
明日のこと判らぬながら厄落 中塚照枝 200705
厄落し大事なものを落しけり 鈴木榮子 春燈 200801
清明祭の獅子にかぢられ厄落とす 山田をがたま 京鹿子 200801
川風にしばし真向ひ厄落し 能村研三 200802
金棒の一つは許す厄落 鈴鹿均 京鹿子 201005
法螺貝のひびける端に厄落す 杉浦典子 火星 201204
厄落しの火の跡雨のしづかなり 杉浦典子 火星 201204
搗き立ての餅をまるめて厄落し 鴨下昭 201204
厄落用なき箱は捨つるべし 服部早苗 201207
海峡に潮の唸りや厄落し 柴田佐知子 201207
ジーンズの居住まひ正し厄落す 宮内とし子 201303
厄落し親が代わりに参りけり 太田健嗣 ぐろっけ 201304
暮れ残る紺色の空厄落し 飯田ひでを 201304
出勤の途中に詣で厄落し 笠井清佑 201404
子に持たす厄落し来し金火箸 湯谷良 火星 201405
馬の貌垂直にあり厄落し 伊藤通明 201603
町内の氏神頼る厄落し 中原吟子 雨月 201705
厄落しおかめで戻る男坂 高木晶子 京鹿子 201705
大般若経にどやされ厄落とす 角野良生 201807
厄落し居場所不安な家の中 大山夏子 202006
睫毛まで雪をまとうて厄落し 高木晶子 京鹿子 202105

 

2023年1月21日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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