作品
作者
掲載誌
掲載年月
ビルはみな雲にかくるる厄日かな 田所節子 201511
千両箱の重さに負ける厄日前 宮内とし子 201511
捨て印ににじむ油も厄日前 林昭太郎 201511
改札にスイカぴたりと厄日前 安居正浩 201511
さざ波の蛇籠に吸はれゆく厄日 根橋宏次 やぶれ傘 201511
存分に雨を降らして厄日過ぐ 青野安佐子 201512
盛り塩の影の正しく厄日無事 久保東海司 201512
田の風の重くなりたり厄日前 上柿照代 馬醉木 201512
蜂の巣の一部屋塔えて厄日来る 林昭太郎 201512
厄日にも高野墓碑群泰然と 七郎衛門吉保 あを 201611
誘眠剤二つに割つて厄日かな 小林愛子 万象 201612
厄日過ぐ肋骨の浮く羅漢仏 上野紫泉 京鹿子 201612
足跡を消しゆく波の厄日かな 寺田すず江 201612
厄日かな二度目のベルも郵便夫 中島陽華 201702
厄日来てざくざくと挽く黒胡椒 能村研三 201710
木を樵れば山中厄日無事の音 定梶じょう あを 201711
鯉の尾の叩く厄日の澱みかな 柿沼盟子 風土 201711
厄日凪ぎ闇に出でゆく漁舟 石本秋翠 馬醉木 201711
薬瓶の浜に転がり厄日過ぐ 小林共代 風土 201711
ウエットティッシュ湿り気抜ける厄日かな 中西恒弘 201711
鶏小屋の鶏の出払ふ厄日かな 菊川俊朗 201711
てつぱんに練粉を均す厄日かな 上谷昌憲 201711
厄日とかまつ青な空動きをり 高木晶子 京鹿子 201712
鍵穴に鍵のささらぬ厄日かな 奥田茶々 風土 201712
厄日かな船頭小屋に担ぎ棒 岡本尚子 風土 201712
厄日あと木木の肌の透けにけり 瀬川公馨 201801
厄日来る鉢植茄子に疲れ見ゆ 大嶋洋子 春燈 201811
厄日くる猫にとぐろのやうなもの 辻美奈子 201811
潮錆びの蘆のさわだつ厄日かな 徳井節子 馬醉木 201811
ふふみたる飴玉砕く厄日かな 栗原公子 201812
風の百態ひそみたる厄日かな 岩月優美子 201812
厄日過ぎ暦に印す小さきマル 井尻妙子 京鹿子 201812
水二本買つて重たき厄日かな 有賀昌子 やぶれ傘 201911
さらさらと草の吹かれてゐる厄日 根橋宏次 やぶれ傘 201911
海原のはるかがうねり厄日前 佐津のぼる 六花 201911
右手もて掴む左手厄日来る 小島良子 201911
釘打ちの腕を買はれし厄日かな 能村研三 201912
絶景の巨岩も恐し厄日かな 中貞子 201912
厄日かな房総の海吼ゆる闇 寺田すず江 201912
大津絵の鬼に金棒厄日過ぐ 大石よし子 雨月 201912
厄日くる濡葉片敷く石畳 赤石梨花 風土 201912
赤い風車ぎいと厄日の港町 岡野里子 末黒野 202001
稜線を厄日の風の撫でゆけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 202009
たこ足のコードにけつまづく厄日 根橋宏次 やぶれ傘 202010
厄日前夫の百日忌を修す 小林輝子 風土 202011
釘打ちの腕を買はれし厄日かな 能村研三 201911
大小の電池数ふる厄日かな 山森みちよ 風土 202012
具沢山に疲れ厄日の豆腐汁 橋添やよひ 風土 202012
厄日かな発電風車速まはり 宮下桂子 202012
繁みへと獣駆け込む厄日かな 柴田佐知子 202101
電球の切れたるだけの厄日かな 松下道臣 202102
地下列柱じつとり濡るる厄日かな 服部早苗 202102
厄日来て指に確かむ鍵の形 能村研三 202110
厄日来る翅あるものに無きものに 林昭太郎 202111
セコイアの青き実の鳴る厄日かな 平松うさぎ 202111
教習車とろとろ前をゆく厄日 根橋宏次 やぶれ傘 202111
写経の筆穂先のわるる厄日かな 鷹崎由未子 春燈 202111
工事場の朝の訓示の厄日かな 岩上行雄 末黒野 202112
文机の木理渦巻く厄日かな 能村研三 202112
厄日過ぐ凶器に似たるウイルス禍 浜崎素粒子 ホトトギス 202201
鯉跳ねて猫の驚く厄日かな 岡野塁子 末黒野 202201
籠りゐて茶柱の立つ厄日かな 石黒興平 末黒野 202201
梟が首を回せば厄日去る えとう樹里 202210
試着室入りしままなる厄日かな 和田照海 京鹿子 202211
路地猫の一瞥事の無き厄日 石黒興平 末黒野 202212
厄日→1

 

2023年9月1日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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