山 葵 2     126句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
沢水のやさしく唄ひ花山葵 名取袿子 200711
花山葵清楚に描く主ゐて 赤座典子 あを 200805
鮫皮にておろせる山葵クリームめく 鈴木ひろ子 200805
谷戸育ちの野生の山葵好まるる 望月久美子 200806
山葵田の水鳴る空の富士眩し 博多永楽 雨月 200806
ほとばしる富士山の湧水花山葵 峰尾秀之 200806
山葵の花つまみて口に香を放つ 東亜未 あを 200807
裏山の瀬音やさしき花山葵 羽賀恭子 200807
奥飛騨の花の舞ひ込む山葵沢 奥田順子 火星 200807
安曇野の光どこまで花山葵 水原春郎 馬醉木 200808
潺々と水山葵田を群青忌 渡邊千枝子 馬醉木 200809
秀峰の水送る山葵沢 片山博介 春燈 200812
山葵田の水音ひろがる星月夜 中田みなみ 200812
山葵買ひ足して夕餉のものととのふ 岡本眸 200902
葉山葵へ冬日差し入る布留の森 佐野和子 火星 200904
山葵田にほとばしりをり樋の水 伊藤いな栄 酸漿 200904
天城山越え来て山葵求めけり 中山静枝 200904
山葵沢胸冷やしたる色なりし 近藤公子 200906
山葵田の水を辛しと思ふかな 高橋将夫 200907
岩越しに湧水引ける花山葵 金澤明子 200908
花山葵水分れあひ流れあひ 緒方佳子 火星 200908
摘み山葵・焼味噌添へる茶粥かな 金澤明子 200908
ひねもすを水鳴りのして山葵沢 田中春子 雨月 200909
秋山葵味に速さのあるごとく 鳥居おさむ ろんど 200909
山葵田の水掬し飲み天城越ゆ 増田甚平 ろんど 200912
沢音に醒めて光の花山葵 コ田千鶴子 馬醉木 201006
鶯の声のこぼれる山葵沢 中山静枝 201006
清冽な沢水吸ひて山葵咲く 安江笥子 雨月 201007
山葵田の底に小石のひかりかな 天野美登里 やぶれ傘 201008
山の日が足元にあり花山葵 石脇みはる 201008
水音の細きがやさし花山葵 大木清美子 201009
花山葵たどり着きたる隠れ滝 平居澪子 六花 201009
箸休めとは湯通しの花山葵 鈴木直枝 ろんど 201010
山葵田のせせらぎに沿ふ黒揚羽 岡崎春菜 万象 201011
山葵田の短冊模様残暑退く 井口淳子 201011
山葵田にマイナスイオン秋の果 前川ユキ子 201102
山葵田の沢音入りの空気かな 布川直幸 201103
風光り山葵田の水迸る 伊藤いな栄 酸漿 201105
取れとれの山葵を添へて長寿蕎麦 鈴木照子 201106
富士山の湧き水絶えず山葵揺る 滝川あい子 雨月 201106
山葵田の水の声聞く道祖神 鈴木照子 201106
うき世とは山葵の辛さ笑尉 谷岡尚美 201107
水音を敷きつめてゐる山葵沢 柴田良二 雨月 201107
山葵田の流に心澄みにけり 池部久子 酸漿 201107
とれとれの山葵を添へて長寿蕎麦 鈴木照子 201108
山葵田の水の声聞く道祖神 鈴木照子 201108
安曇野の水のメロディー花山葵 鈴木照子 201108
谷間のせせらぎ蒼し花山葵 内田三郎 末黒野 201110
早き瀬のしぶきに滲む花山葵 藤井久仁子 ぐろっけ 201111
水音に山葵の沢の近きこと 稻畑汀子 ホトトギス 201204
山葵漬買うてこれより峠越え 稲畑廣太郎 ホトトギス 201204
握り鮨の山葵が口にひろごれる 長島清山 かさね 201205
奔り来て水山葵田に静もれり 田所節子 201207
八寸の山葵の花のにほひけり 根橋宏次 やぶれ傘 201210
かほに照る水かげろふや山葵採 広渡敬雄 201303
花山葵水より風の立ちにけり 田嶋洋子 七線譜 201306
山葵田の水車始動や水温み 三川美代子 201306
山葵田の水を辛しと思ふかな 高橋将夫 如意宝珠 201306
騒音の絶えて沢径花山葵 持田信子 春燈 201307
山葵田は水音風音鳥の声 三浦澄江 ぐろっけ 201311
口中に初夏の息吹ぞ花山葵 井上石動 あを 201405
身の内を過ぐる水音花山葵 湯橋喜美 201406
棚田張る山葵田からの貰ひ水 渡部節郎 201407
束ねある藁のやはらか花山葵 緒方佳子 火星 201407
水溢る朝日の谷の花山葵 相澤和子 ろんど 201408
花山葵富士より注ぐ水に映え 大島寛治 雨月 201409
山葵田に引く杉山の清水かな 増田幸子 万象 201410
山葵擂る耳に瀬音の記憶あり 有松洋子 緑光 201411
山葵田の車窓に暮るる天城越え 生田恵美子 風土 201505
山葵沢樹間に見つつ天城越 福岡かがり 雨月 201506
山葵田や峠に御神水の噴き 浅井青二 雨月 201507
山葵田の水の匂へる走り梅雨 大森三保子 馬醉木 201508
こんこんと水音に咲きて花山葵 大石喜美子 雨月 201508
天然の風わたりくる山葵沢 中島悠美子 京鹿子 201510
山葵咲き信濃は水の湧くところ 密門令子 雨月 201510
山葵田や光を返す水の音 森清信子 末黒野 201608
奥伊豆の山葵に泣かさるその土産 高野昌代 201608
せせらぎの日差に応へ花山葵 森清信子 末黒野 201609
アルプスの水のまほろば花山葵 渡辺富士子 末黒野 201609
花山葵黒猫を抱く夢二の絵 田中藤穂 あを 201609
吉祥天山葵の花の白つどふ 本多俊子 201610
沢鳴りの谺返しや花山葵 和田照海 京鹿子 201610
白焼の山葵効かせて土用丑 小田嶋野笛 末黒野 201611
山葵田や水車の音を遠くして 沼田巴字 京鹿子 201705
葉山葵の小さきが揃ふ雪解川 松本美簾 馬醉木 201705
山葵田の綺羅をまとひて水走る 森清信子 末黒野 201707
山葵田に夜の水音の大きかり 雨村敏子 201707
足音に瀬音に震へ花山葵 山口ひろよ 201708
山葵漬遺影にも見せ卓に置く 窪みち子 201708
六甲の水に隠るる花山葵 石谷淳子 雨月 201708
音のなく奔る水路や花山葵 林八重子 馬醉木 201709
山寺の山に沿ひたる山葵沢 西村滋子 京鹿子 201801
石垣のゆるやかにして山葵漬 竹村淳 201808
花山葵懸崖を水たばしりて 岡村彩里 雨月 201809
山葵花や今朝一片の雲を見ず 重原爽美 201905
一抹の不安に山葵効いてくる 岩月優美子 201905
侘びさびの利かなくなつてをる山葵 高橋将夫 201906
水神のさざめき通る山葵沢 本多俊子 201906
山葵田の風まだ硬し啄木忌 森清信子 末黒野 201908
清冽なる水の恵みや花山葵 神谷さうび 末黒野 201910
利かせたるそば湯の山葵雁のころ 伊藤ふみ 馬醉木 202001
山葵田にヘアピンカーブ従へり 稲畑廣太郎 ホトトギス 202004
山葵田を巡り歩きて天城越え 大日向幸江 あを 202005
山葵田の段々畑や朝晴れて 堺昌子 末黒野 202005
山葵田の景色となりぬ水の音 山咲和雄 末黒野 202006
山葵田の水のきよらや風あまし 堺昌子 末黒野 202006
もり蕎麦にそへて山葵のすりおろし 泉一九 やぶれ傘 202007
木洩日に味明かしゆく山葵沢 稲畑廣太郎 ホトトギス 202104
山葵田の景色となりぬ水の音 山咲和雄 末黒野 202104
風ほのと水の囁く花山葵 松本鷹根 京鹿子 202105
山葵田を逃るる水や為朝忌 菅原末野 風土 202105
稜々と沢のさざめき山葵生ふ 五十畑悦雄 202105
葉山葵を揚ぐる長箸逆上がり 七郎衛門吉保 あを 202106
沢水や山葵田覆ふ黒き布 佐々木澄子 末黒野 202107
山葵田の流れ奏でるイ長調 稲畑廣太郎 ホトトギス 202204
山葵田の水はひんやり十一度 貫井照子 やぶれ傘 202212
山葵 →1      

 

2023年4月4日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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