2021年4月3日 >

山 葵 1     100句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
混沌を丸く詰めたる山葵漬 中原道夫 銀化 199906
山葵擂り父となりゆく婿を待つ 朝妻力 俳句通信 199906
山葵田の瀬音こもれり杣の家 杉山たかを 199907
芹の水山葵田の水歎異抄 高橋将夫 199907
先見えぬ木道長し山葵咲き 片山喜久子 雨月 199909
青畳とは厳粛な山葵田なり 吉田透思朗 海程 199909
天城産十年ものの山葵かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 200004
滝ひびくこの山葵田の萌黄いろ 阿部ひろし 酸漿 200004
山葵田に跼めば水の匂ひけり 光枝晴子 200005
ささにごりして山葵田のまた澄めり 小島とよ子 新樹光 200007
星宿に水ひびかせて山葵沢 小澤克己 遠嶺 200008
アルプスの水滾々と花山葵 川端実 遠嶺 200009
山葵田の段重ねたる谷下る 鵜飼紫生 雨月 200010
下半身はルノワールの裸婦山葵咲く 上原祥子 海程 200010
冬ざれや山葵田守の小座布団 井出智恵子 春耕 200101
山葵田の雨にあかるし峠越 阿部ひろし 酸漿 200104
うすき日のうすきみどりの花山葵 岩垣子鹿 円虹 200106
山葵沢旅の尼僧と出合ひけり 小澤克己 遠嶺 200106
日と風の清しき韻き山葵沢 小澤克己 遠嶺 200107
花山葵日照雨はいつも奥嶺より 皆川盤水 春耕 200107
水は石に捩れて落ちる山葵沢 市橋章子 ぐろっけ 200107
瑠璃鳴きて山の気満つる山葵沢 北吉裕子 俳句通信 200107
山葵田へこゑあげて水走りけり 武井美代子 風土 200108
入れ変り水飲む小鳥山葵萌ゆ 矢上万里江 酸漿 200202
山葵萌ゆ権現山の雪解水 矢上万里江 酸漿 200202
ほとばしる水や山葵田庭つづき 矢上万里江 酸漿 200202
この涙山葵効きたるだけのこと 稲畑廣太郎 ホトトギス 200204
山葵田に風あり水の皺光る 栢森定男 あを 200205
山葵田の冷たき流れ手ですくひ 河合笑子 あを 200205
滝音や花咲き初むる山葵の田 寺田きよし 酸漿 200206
炭窯に淡き日差しや花山葵 万城希代子 200207
山葵田に堰かれてふゆる水の私語 長谷川祥子 馬醉木 200207
山葵田のひとの居なくて監視小屋 肥田美枝子 200208
冬萌の山葵田あればくだりゆく 阿部ひろし 酸漿 200301
冬萌の山葵に花を見つけたり 阿部ひろし 酸漿 200301
山葵田の水喨々と冬に入る 渡邊千枝子 馬醉木 200302
寒に入るも峡の山葵田乱れなし 大塚美孝 200303
冬山に抱かれて瑞(みず)の山葵沢 手島靖一 馬醉木 200303
麗人や山葵効き過ぎたる顔に 稲畑廣太郎 ホトトギス 200304
ゆっくりと山葵がそだつ闇夜かな 松山律子 六花 200304
脳天に山葵の効いてきたる黙 稲畑廣太郎 ホトトギス 200304
星宿に水ひびかせつ山葵沢 小澤克己 春の庵 200305
山葵田の見え隠れして峠越ゆ 木村冨美子 遠嶺 200307
沢水の低く唄へり花山葵 中村房子 馬醉木 200307
山峡のせせらぎ聞ゆ花山葵 中島徳子 酸漿 200307
水底に影を太らせ山葵生ふ 荻野みゆき 対岸 200308
花山葵そののち水に雲生れ 沼田巴字 京鹿子 200308
花山葵いまは使はぬ外厠 長田等 200308
しろがねの水つらぬきて花山葵 長田等 200308
我が庭に小さき秘密や花山葵 丸田安子 酸漿 200309
爪あかき小蟹さばしる山葵沢 松本幹雄 馬醉木 200310
山葵咲く雲の信濃に逢ひにけり 八代嫋 ぐろっけ 200310
山葵田の為のヘアピンカーブかな 稲畑廣太郎 ホトトギス 200404
天城てふ値段に山葵糶られけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200404
山葵守る身は高潔に高潔に 小澤克己 遠嶺 200405
山葵田のはやもみどりに繁りをり 吉成美代子 あを 200405
山葵の葉流るる水もきおいよく 吉成美代子 あを 200405
沢走る水音まろし花山葵 伊藤敬子 遠嶺 200406
アルプスの水磷磷と花山葵 矢崎すみ子 200406
水分の流れに醒めし花山葵 中村翠湖 馬醉木 200407
ころころと水音絶えぬ田山葵咲く 落合由季女 雨月 200407
水透けて水車ゆったり花山葵 藤田京子 ぐろっけ 200408
せせらぎに魚影走れり花山葵 川口崇子 万象 200408
巣籠りの鳶や山葵田見下して 川口崇子 万象 200408
山葵田に一円玉の沈みをり 内藤ゑつ ゑつ 200411
安曇野や山葵田青く水澄めり 鈴木良子 酸漿 200412
吐き出せる山葵田の水わさび田へ 柴田由乃 風土 200504
水音の中に山葵田ありにけり 稲畑汀子 ホトトギス 200504
山葵田を抜け山葵田を抜け天城 稲畑廣太郎 ホトトギス 200504
山葵田を曲ればいよよ山深く 稲畑廣太郎 ホトトギス 200504
天城峠山葵田天の階なせり 松崎鉄之介 200504
山葵沢歓喜のごとく水音立つ 野辺祥子 200506
庭滝の飛沫に山葵萌えにけり 増田八重 酸漿 200507
しのび音の水のきららに山葵沢 勝田公子 200508
酒酌まむ山葵の花に味噌つけて 荒井和昭 200508
山葵抜きの鮨囲みをり子供の日 山田夏子 雨月 200508
崖水の山葵越ゆとき耀へる 村上葉子 百鳥 200509
皿の鮠山葵の花をあしらへる 瀧春一 菜園 200509
この日ごろ万事不如意に山葵漬 大橋敦子 雨月 200604
湖の晴れし山葵の棚田かな 植木戴子 200606
すこやかな姉より届く山葵漬 安藤時子 200607
山葵田の両岸に居て母子かな 徳丸峻二 風土 200607
常念岳(じようねん)の水の育む山葵かな 今中道子 200608
花山葵昔庄屋の水路跡 市川十二代 ぐろっけ 200608
山葵田を出てゆく水の速さかな 松澤秀昭 200610
一劃の山葵田滝のこだまかな 久保東海司 200610
山かけに山葵を効かす暑気払ひ 万城希代子 200611
雨弾く山葵の冬芽真青なる 滝浪さかゑ 万象 200704
花板の手練に山葵下ろされし 稲畑廣太郎 ホトトギス 200704
山葵田を曲れば峡の生活かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 200704
山葵田の水味を決め辛さ決め 稲畑廣太郎 ホトトギス 200704
天城越え難きは昔山葵漬 稲畑廣太郎 ホトトギス 200704
山葵田へ行くだけの道丸木橋 和田政子 200705
山葵採り名人任せに御零れ賜ぶ 大塚初江 200706
山葵で食ふ朝も夕べも炊立て飯 大塚初江 200706
ほとばしる水の天城の花山葵 関まさを 酸漿 200707
中伊豆は水のふるさと花山葵 大川冨美子 ぐろっけ 200708
水うまし風またうまし山葵沢 大川冨美子 ぐろっけ 200708
つんと来てほろと親しき山葵かな 長山あや ホトトギス 200710
山葵 →2      

 

2021年4月3日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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