2    84句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
呼び声の山までとどき兎罠 中山純子 火星 200904
勢子のこゑ谺となれり兎狩り 大崎紀夫 やぶれ傘 200905
吊り下げてかく長きもの山兎 佐藤山人 200905
春疾風白兎の浜の波騒ぐ 鈴木照子 200906
うららなり兎と亀を嬰に話す 塩路五郎 200906
亀兎同じ速さや走馬灯 七種年男 200909
烏兎勿々空しかりしや終戦日 末吉治子 春燈 200911
煌々と乱世見てゐる月兎 塩路五郎 200912
野兎と聞きて芒野分け入りぬ 早崎泰江 あを 200912
坂下に休日の町兎罠 定梶じょう あを柳 201002
残雪の伸び縮みして山兎 神蔵器 風土 201003
野兎の糞をちこちに冬菜畑 谷村祐治 雨月 201003
蕨狩兎の糞をふみてゆく 滝沢伊代次 万象 201004
かく小さき兎の鼓動胸に抱く 福島茂 201004
雪原に朝の足跡狐狸兎 貝羽ただし 遠嶺 201005
片耳でこちら見てゐる野の兎 布川直幸 201011
網越しに兎見てゐる運動会 青山正英 201012
兎跳ぶ耳の長短弾ませて 藤見佳楠子 201103
兎抱く少女の眼の黒目勝ち 神田惣介 京鹿子 201104
野兎の足跡まつ白な地球 中島悠美子 京鹿子 201105
胸に受く兎褒めゐる春祭 田中文治 火星 201105
涅槃西風ひとかたまりの兎の子 清水節子 馬醉木 201106
野兎駈くる雪の疎林や谷地坊主 金山藤之助 201107
沖よりの風に雨意あり兎罠 荒井千佐代 201202
白兎たえず誰かをだましをり 西村純太 201202
沖よりの風に雨意あり兎罠 荒井千佐代 201203
長閑けしや庭に朝夕兎来る 河原昭子 万象選集 201205
ここにきて兎の跡の途絶えけり 根橋宏次 やぶれ傘 201205
大声をあぐる役目や兎狩 根橋宏次 やぶれ傘 201205
竹林に兎の灯す豆ランプ 熊川暁子 201205
茶畑や野兎の子を置き去りに 滝浪さかゑ 万象選集 201205
掛け声の闇に走りて兎狩 松田明子 201206
校長を先頭にして兎狩 松田明子 201206
豚汁を食べて解散兎狩 松田明子 201206
ここにきて兎の跡の途絶えけり 根橋宏次 やぶれ傘 201206
大声をあぐる役目や兎狩 根橋宏次 やぶれ傘 201206
仕かけしを誰にもいはず兎罠 定梶じょう あを 201302
動物園かじけ兎は餌を食べず 吉田和子 ぐろっけ 201303
日曜の小学校の兎かな 戸栗末廣 201303
角樽の兎に見ゆる冬隣 鳳蛮華 201304
兎罠かけ杣小屋の仮寝かな 山口誠 馬醉木 201305
かしかしと兎もの食む寒暮かな 吉田カイ 万象 201305
名月を家の兎と並び観る 青木英林 かさね 201311
ガタガタと小屋の兎は持て余す 森理和 あを 201401
車前草を兎の餌に摘みし日々 佐藤喜仙 かさね 201401
初恋やこころに兎いてうごく 火箱ひろ 201403
飼ひ兎終生前歯修整す 森理和 あを 201404
星生る雪に兎の跳ねし跡 浜口高子 火星 201404
よく動く兎の口や日脚伸ぶ 柴田志津子 201405
はこべらをむかし兎に摘みしこと 片岡久美子 201405
野放しで兎飼ひたる山の宿 きくちきみえ やぶれ傘 201501
望郷や兎追ひたる山は墓地 藤岡紫水 京鹿子 201502
天狼や淋しい時に兎は死ぬ 犬塚李里子 201503
児の抜歯兎を飼ふと約束し 安永圭子 風土 201503
野放しで兎飽ひたる山の宿 きくちえみこ 港の鴉 201510
野兎の毛となる蘆の穂絮かな 山本無蓋 201602
新藁をたつぷり敷きぬ兎小屋 三好かほる 万象 201602
放課後があった日兎を飼ってた日 佐藤千重子 201603
日溜りにごろり寝そべる飼兎 高橋正江 末黒野 201603
兎狩語り継がるる母校かな 相良牧人 201605
薄闇に兎の眠る静けさよ 高田令子 201702
兎罠仕掛けほどよき雪が降る 中川句寿夫 ここのもん 201705
山焼くやわらわらと出る雉・兎 深川淑枝 201707
兎狩天下は弓矢にて奪ふ 柳川晋 201802
兎飼ふ女無糖のアールグレイ 川崎真樹子 春燈 201802
野面より上がる湯けむり野兎走り 森藤千鶴 馬醉木 201802
名をつけて野に還しやる兎かな 松田明子 201807
石ころ径を野兎一頭駆け抜けり 安部和子 雨月 201902
兎跳び跳んで藤原京の夕 荒川心星 201903
齢かさね兎の耳の欲しくなり 熊川暁子 201904
野兎に心臓ひとつ私にも 火箱ひろ 202003
鳥兎怱怱非ず現世春の乱 磯部時枝 京鹿子 202008
丸焼けの兎残して山火消ゆ 深川淑枝 202010
森の径突と兎の横切りて 喜田君江 末黒野 202203
白むまで歩かされたり兎狩 松田明子 202210
兎 →1      

 

2023年1月25日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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