露 草 2  100句

露草や飯吹くまでの門歩き   杉田久女   杉田久女句集

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書その他
露草の露を染めゐる朝かな 島田和子 風土 200611  
露草の描き終ゆるまでもたざりし 樋口みのぶ 200611  
露草のこぼるる露を供へけり 市川玲子 春燈 200612  
露草の上に編笠置かれあり 本多俊子 200612  
露草の濃くなり水音高まり来 岡和絵 火星 200612  
露草の豆電球が昼灯す 長崎桂子 あを 200612  
露草や小さき生きもの集ひをる 長崎桂子 あを 200612  
露草の今朝のひかりにみちびかれ 山中志津子 京鹿子 200701  
露草の白根が透ける試験管 今井忍 ぐろっけ 200701  
塾の子の迎へ露草可憐なり 池田光子 200708  
露草や別れの涙ダイヤモンド 新関一杜 京鹿子 200709  
露草にこぼるる露や父の文 植竹惇江 春燈 200710  
つゆ草の今生まれたる露に濡れ 長沼紫紅 200711  
野佛に露草の青まつはりぬ 丹生をだまき 京鹿子 200712  
露草の色を集めし江戸の絵師 国永靖子 ぐろっけ 200712  
露草の一筋道を御陵まで 竹内水穂 火星 200712  
堂出づる身へ露草の仄明り 坪井洋子 200712  
露草や早瀬の音の透き通り 伊藤奈津 200712  
露草や腰で支へし野菜籠 高橋ひろ 万象 200801  
月光とのキスの名残だ露草は 芳野ヒロユキ 船団 200801  
露草の露の目をしてこの犬は 坪内稔典 坪内稔典句集U 200804  
露草を愛する人と露の中 坪内稔典 坪内稔典句集U 200804  
邪馬台国生まれの露と露草と 坪内稔典 坪内稔典句集U 200804  
数学の定理はきれい露草も 坪内稔典 坪内稔典句集U 200804  
石佛や露草の露消えやらず 芝尚子 あを 200806  
露草も悼む心に咲いてをり 稲畑汀子 ホトトギス 200808 中越地震記念復興
薪積まれ朽ちたる中に露草が ことり 六花 200808  
露溜めてつゆ草二輪ひそかなる 丹生をだまき 京鹿子 200809  
つゆ草がわたくしの眼も見つめくる 山田庫夫 炎環 200809  
露草や愛され覗かれ乳母車 岡本眸 200809  
歩きゐて露草も見る大事かな 青山丈 200809  
露草を手許に引いてかなしくす 青山丈 200809  
露草のここより荒磯ひろがれり 藤田宏 200810  
通るたび触れ露草の露の色 和田政子 200811  
露草へ鳴きて産みたる卵かな 熊野和子 炎環 200811  
せせらぎの露草の藍揺れにゆる 前川千恵子 雨月 200811  
斑となり露草覆ふ日の陰り ことり 六花 200811  
露草のむらさき溶けてゆきさうに 高皿令子 200812  
露草の目に沁む藍でありにけり 岸はじめ ぐろっけ 200812  
露草やおもひのほかのことばかり 中村恭子 200901  
露草を引くに力の要りにけり 高倉恵美子 200901  
露草や藍大尽の太柱 神谷文子 馬醉木 200902  
露草の瑠璃に集まる生命かな 長谷川歌子 春燈 200909  
つゆ草の一花は小督の墓のもの 豊田都峰 京鹿子 200909  
露草の今日のいのちの碧さかな 布川直幸 200910  
朝露に露草の青可憐なり 由井求 200910  
土手の端露草の瑠璃鮮やかに 由井求 200910  
露草や女の情の裏の裏 篠田純子 あを 200910  
露草や瑠璃を深めて朝の湖 松本三千夫 末黒野 200911  
東雲の露草の中靴ぬらす 谷村幸子 200911  
露草やきのふのいろに変はりなし 小島禾汀 春燈 200911
露草のはなだ色なる夜明けかな 今井弘雄 春燈 200911  
露草や露をはらひて花ひらく 大澤洋子 酸漿 200911  
露草の青き滴を野に散らす 海老名ムツヱ 酸漿 200911  
露草の色くつきりと夜のあり 倉持梨恵 200912  
露草や空と海より青もらふ 森井美恵子 200912  
露草や高野詣の道標 上田明子 雨月 200912  
露草の青に囲まる辻仏 大村峰子 万象 200912  
露草の刈り込まれゐし地蔵盆 深澤鱶 火星 200912  
露草や奥ひつそりと長屋門 横川泰子 酸漿 200912  
露草のきらと瑠璃色露葎 山荘慶子 あを 200912  
露草に触れなむとして躓けり 山田禮子 遠嶺 201001  
露草のむらさき色に路地染める 池田光子 201001  
露草や老涙にして濁りなし 松本鷹根 京鹿子 201001  
露草の色の濃くなり夜べの雨 橋本ふさ子 201001  
露草や外輪山は鳥放ち 柴田佐知子 201002  
露草にまた月草に愛宕みち 豊田都峰 土の唄 201002  
雨あとの露草色を尽しけり 木下和代 末黒野 201002  
朝まだき露草しかと立ち上る 荒木常子 201002  
つゆ草や野川に雲の流れあり 有賀昌子 やぶれ傘 201004  
六月の蒲公英露草羊雲 東亜未 あを 201008  
露草に乳房が届く阿蘇の牛 秋千晴 201009  
いつまでも露草蕾たもちけり 筒井八重子 六花 201009  
露草や水車の苔の乾ききる 降幡加代子 万象 201011  
踏まれさうな小さき露草ふまれけり 篠田純子 あを 201011  
露草の真中の藍を愛すなり 辻直美 201012  
露草や集合写真のいつも端 福田漣 201012  
露草は寧らぎの色万歩計 西田美ち ろんど 201012  
夕さりの露草なほもははの色 山崎靖子 201101  
露草の露こぼさずに震へたり 大坪景章 万象 201101  
露草や流れの底ひ泥動く 水野加代 万象 201102  
露草の瑠璃を鏤め岬の径 森清堯 末黒野 201104  
露草や猫専用の出入口 田中藤穂 あを 201108  
露草や鉄輪の女通りしか 中田禎子 201110  
露草や茶箱点前の金米糖 坂本依誌子 春燈 201110  
露草に出会ふ朝や清々し 羽賀恭子 201111  
露草の瑠璃色こぼす棚田みち 田中芳夫 201112  
露草の瑠璃の繁りに美術館 黒滝志麻子 末黒野 201112  
露草や鎌研ぎ澄ます外流し 内山タエ 末黒野 201112  
露草の藍深まれる朝かな 石井秀一 風土 201112  
標高千露草瑠璃を極めたり 大村峰子 万象 201112  
露草のすがれてあはき星のいろ 篠田純子 あを 201112  
露草のそこはケータイ圏外か 坪内稔典 船団 201201  
露草の蕊は静かに光りあふ 山田天 雨月 201201  
露草に樓門の影及びたり 浜口高子 火星 201201  
露草に乱の色あり近江京 熊川暁子 201202  
露草に染め上げられてゆく未来 稲畑廣太郎 ホトトギス 201209  
露草の色太陽に溶け出しぬ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201209  
露草に色あるものの従へり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201209  
露草を埋め一面に風渡る 稲畑汀子 ホトトギス 201209 露草 →3

2013年9月12日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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