石蕗の花 10    85句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
病床の三人見舞ふ石蕗の花 橋本美代 やぶれ傘 202002
石蕗咲くや散歩をねだる犬の声 谷口摩耶 202002
励ましの友の言葉や石蕗の花 加藤良子 京鹿子 202002
夕暮の花石蕗曲がつてをりにけり 山田佳子 202002
石蕗咲いて母の針目の台ふきん 浅田光代 風土 202002
石蕗の花海難学徒の碑を灯す 川田好子 風土 202002
石蕗咲いて酒蔵の街明るうす 岩下芳子 202002
わが庭の何方向きても石蕗の花 隅田恵子 雨月 202002
石蕗咲きて寺庭ぱっと明るうす 細川コマヱ 雨月 202002
石蕗咲きて色なき庭を明るうす 荻坂真稚子 雨月 202002
石蕗の花客出迎へしとき一花 志方章子 六花 202003
親指を立てて下校子石蕗の花 下田奉枝 雨月 202003
人気なき生家の籬石蕗の花 今村千年 末黒野 202003
人住まぬ家や石蕗咲く垣隣 遠藤清子 末黒野 202003
朝の香の磯辺の小径石蕗の花 高木邦雄 末黒野 202003
岩壁の日だまりの中石蕗の花 及川照子 末黒野 202003
通らせてもらふ庫裡脇石蕗の花 森清堯 末黒野 202003
うづくまる裸婦像石蕗の花あかり 落合絹代 雨月 202003
石蕗の花庫裡に梯子が吊るされて 丑久保勲 やぶれ傘 202003
乾門出れば石蕗咲くお濠端 瀬島洒望 やぶれ傘 202003
隣は更地塀際の石蕗の花 きくちきみえ やぶれ傘 202003
石蕗の花遥かな家を灯しけり 阪倉孝子 202003
余白無き住宅地図に石蕗咲かす 山中志津子 京鹿子 202003
ふりむけば船団そして石蕗の花 藪ノ内君代 船団 202006
下り坂楽しむ齢石蕗の花 平野無石 202006
生涯を顧みすれば石蕗の花 沼田巴字 京鹿子 202009
あの旅もこの旅も過去石蕗の花 稲畑汀子 ホトトギス 202011
苦しみ多き女の一生石蕗の花 沼田巴字 京鹿子 202011
すれ違ふ人に声かけ石蕗の花 稲畑汀子 ホトトギス 202012
ささやかな旅の始まり石蕗の花 須賀敏子 あを 202101
脚注や石蕗が咲いたり難破したり 井上菜摘子 京鹿子 202101
植ゑ込みを二三歩離れ石蕗の花 きくちきみえ やぶれ傘 202101
石蕗の花七八輪へ波のこゑ 藤井美晴 やぶれ傘 202101
石蕗咲けりでこぼこ多き権太坂 渡邉孝彦 やぶれ傘 202101
石蕗の花竹の小径の灯となりて 中山惠子 202102
薄日射す竹の小径や石蕗の花 加倉井たけ子 202102
つつがなくけふも済みたる石蕗の花 宮崎洋 春燈 202102
母のごと迎へてくるる石蕗の花 持田信子 春燈 202102
石蕗の花留守居の夫の無口なる 平沢恵子 春燈 202102
石蕗咲いて開け放たるる写経の間 山下朝香 春燈 202102
石蕗の花懈怠の日々を過ごしをり 中上故子 春燈 202102
石蕗咲いて少し季節の移りけり 橘正義 春燈 202102
人知れず黄を深めたり石蕗の花 小池桃代 末黒野 202102
城跡を下る山道石蕗の花 小林廣志 末黒野 202102
石蕗咲いて箒もつ手に日の差して 南うみを↓ 風土 202102
舟で着くルルドの島の石蕗の花 奥田茶々 風土 202102
石蕗咲いて虫の羽音の忙しさよ 住田千代子 六花 202102
喪の家の撒き餌に雀石蕗の花 苑実耶 202102
我町は九番纏石蕗咲いて 三宅文子 春燈 202103
浜の日に色仕上げたり石蕗の花 森清堯 末黒野 202103
花石蕗のしがみつく岩波しぶき 斉藤マキ子 末黒野 202103
中洲への小さき反り橋石蕗の花 長尾タイ 末黒野 202103
石蕗の花備前の壺に適ひけり 伊藤由良 末黒野 202103
伝説の洞の観音石蕗の花 福田禎子 末黒野 202103
庭に黄のひと色として石蕗の花 笹村政子 六花 202103
筆太に法話の知らせ石蕗の花 武藤節子 やぶれ傘 202103
石蕗の花いまも空き家の庭に咲き 湯本実 やぶれ傘 202103
花石蕗に人語いよいよ美しき 岩岡中正 ホトトギス 202104
母逝きて使はぬ茶室石蕗の花 岩岡中正 ホトトギス 202104
発車して静もる駅や石蕗の花 森田明成 202104
日に三度母より電話石蕗の花 天谷翔子 202104
立ちそろふ絮のばうずや石蕗の花 上野静子 末黒野 202105
母牛の舌が産湯よ石蕗の花 角野良生 202107
生涯の旅今日の旅石蕗の花 稲畑汀子 ホトトギス 202111
黄は夢を語るや石蕗揃ひ咲く 安立公彦 春燈 202201
舟で着くルルドの島の石蕗の花 奥田茶々 風土 202201
吸ひ殻の捨てある日向石蕗咲けり きくちきみえ やぶれ傘 202201
久々の日差しに匂ふ石蕗の花 宮崎洋 春燈 202202
石蕗咲くや風の奏でるオラトリオ 佐俣まさを 春燈 202202
岬畑へ花石蕗伝ひ波つたひ 南うみを 風土 202202
暮れ残る海のきららや石蕗の花 笹村政子 六花 202202
きのふより影深うして石蕗の花 笹村政子 六花 202202
仏間越しより石蕗の花明りかな 善野行 六花 202202
杮葺の狭き寺門や石蕗の花 林紀夫 春燈 202203
石蕗咲いて海見ゆる丘裕明忌 小原芙美子 風土 202203
せせらぎと別るる野道石蕗の花 森清信子 末黒野 202203
石蕗の花よりひろがつてゆく浄土 岩岡中正 ホトトギス 202204
石蕗の花誰とも会はぬ一日なり 井上つぐみ 202204
花石蕗の照り戻りして躙口 丸山千穂子 末黒野 202204
石蕗の花どこを切つても光りだす 直江裕子 京鹿子 202204
早退の子に裏門の石蕗咲けり 松尾龍之介 202208
日の沈む海まつ平ら石蕗の花 岡村尚子 202208
曇天に楚々と色置く石蕗の花 稲畑廣太郎 ホトトギス 202210
石蕗の花一と色に景改る 稲畑廣太郎 ホトトギス 202211
つつましく句碑一つあり石蕗の花 沼田巴字 京鹿子 202211
石蕗の花→ 1

 

2022年12月13日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。