土 筆 2    99句

まゝごとの飯もおさいも土筆かな  星野立子  立子句集

作品
作者
掲載誌
掲載年月
文楽の発祥の地や土筆摘む 板倉勉 六花 200204
土筆摘む子等に昔の川原なし 河田青嵐 風土 200205
くらがりが苦し土筆の煮込飯 山田六甲 六花 200205
ダンプカー停まりてゐたる土筆かな 堀義志郎 火星 200205
摘みて来し土筆にまじる野火の煤 柳沢杏 酸漿 200205
目こぼしの土筆受難といふべきか 中原道夫 銀化 200205
土筆吐く煙や日輪昃らせて 青山岬 銀化 200205
背伸びする土筆の視野に足の裏 後藤志づ あを 200205
亡き夫の好みし土筆煮てをりぬ 関口ゆき あを 200205
保母の耳ふたつで足らずつくしんぼ 大沼眞 200205
土筆生ふどれもすっくと志 泉田秋硯 200206
膝折りて土筆の国に入りにけり 藤野力 馬醉木 200206
お下がりの兄の靴履き土筆摘む 池谷市江 200206
畦道を犬の先導つくし生ふ 辻俊子 200206
風に透く陽射し細工のつくしんぼ 小澤克己 遠嶺 200206
土筆摘み野のぬくもりの中にゐる 清水明子 遠嶺 200206
平城京土筆生ゆ下遺跡在り 美波治恒 築港 200206
バス停はポール一本土筆出づ 吉村りつ子 築港 200206
一本のみ土筆いただく墓前かな 林裕子 風土 200206
天使の手伸びて土筆を祝福す 村越化石 200206
ひとかたけほどでよしとし土筆摘む 茂里正治 200206
剣玉の一ト突二タ突土筆出づ 延広禎一 200206
奥祖谷の土筆黙して摘んでゐる 大橋敦子 雨月 200206
盛装をしてゐるつもりつくしんぼ 大石よし子 雨月 200206
昼闌けて土筆小僧の丈そろふ 岡淑子 雨月 200206
料理する男一人や土筆和 河中透水 雨月 200206
下校児の手に溢れゐるつくしんぼ 平田良子 春耕 200206
土筆野や川の向ふのアドバルーン 平田良子 春耕 200206
夕陽まで並んでゐるよつくしんぼ 堀川夏子 銀化 200206
土筆の子われもわれもと背伸びせり 貝森光大 六花 200206
畦が市になると土筆の走りけり 梶浦玲良子 六花 200206
陽を纏ふ千本立ちの土筆摘む 垂水イツ子 ぐろっけ 200206
つくしんぼ旧姓添へしEメール 市橋香 ぐろっけ 200206
土筆煮て備前の小鉢よろこばす 福場朋子 200207
つくし野や誰彼夙に月の人 大井貞一 京鹿子 200207
つくしんぼ童話作家になりそびれ 邑橋淑子 遠嶺 200207
土筆生ひ聖名の人に摘まれたし 村越化石 200207
千国道今日も歩きて土筆摘む 杉本寛 200207
てつぺんの焦げたる土筆摘みにけり 渡辺正子 百鳥 200207
つくしんぼ自転車で行くクラス会 折原烈子 帆船 200207
里住みの消息として土筆かな 武政礼子 雨月 200207
はこべらにつくしに話しかけもして 市場基巳 200207
捨畑は土筆畑となりにけり 小野タマ枝 酸漿 200207
年に一度土筆を摘みに里帰り 久保田由布 ぐろっけ 200207
婆様に似て土筆煮の上手な娘 松尾緑富 ホトトギス 200208
あるままに一齢加ふ土筆煮て 羽根嘉津 200301
哲學なんてもの土筆生ふごとく 中原道夫 銀化 200303
土筆出そめて南無阿弥か南無妙か 野中亮介 馬醉木 200304
土筆野に遊びし足を拭きやりぬ 山尾玉藻 火星 200304
草花に丈を競ひてつくしんぼ 赤星恵子 あを 200304
皆行方不明の里よ土筆出よ 西村藻頭児 銀化 200304
領巾振りし山の麓に土筆摘む 木室幸雄 百鳥 200304
細頸はをんなの器量つくしんぼ 鈴鹿仁 京鹿子 200304
卆寿の身杖に托して土筆道 沢坂芳山 京鹿子 200304
土筆煮る夜はさみどりの雨煙り 田中美智代 200304
わうわうと常陸利根川土筆生ふ 代田青鳥 風土 200305
土筆出てゐさう道草してみたく 中島真沙 円虹 200305
かたまりて家族のごとく土筆あり 唐澤まさし 酸漿 200305
道祖神わきに土筆の侍りをり 内藤順子 酸漿 200305
つくし野や姉が唄へば妹も 横瀬伸子 帆船 200305
三姉妹土筆摘みつみ母偲ぶ 二宮桃代 雨月 200305
投げ出して脚なつかしやつくしんぼ 森川喜美子 銀化 200305
快楽の摘まれ摘まれてつくしんぼ 加藤哲也 銀化 200305
うりざねは離宮にせる土筆かな 水内慶太 銀化 200305
土筆立つ裾野の広くなりにけり 小林朱夏 200305
春蘭と同居しながら土筆立ち 片渕清子 ぐろっけ 200305
児のくれし土筆二本や遠汽笛 野坂民子 馬醉木 200306
検札の空気和めり土筆籠 泉田秋硯 200306
神木の幣古り土筆長けにけり 大森美恵 風土 200306
土筆生ふ天に告知のあるやうに 中島あきら 200306
土筆出づ湖の明るさ覗かむと 吉村玲子 円虹 200306
土筆生ふところを人に撮られけり 村越化石 200306
土筆野の焦げ土の濃きひとところ 戸栗末廣 火星 200306
ときに跳ねときには坐り土筆摘む 辻川錫子 築港 200306
童心に還つて土手の土筆摘む 森田久枝 築港 200306
雨粒につむりを打たれつくしんぼ 西村しげ子 雨月 200306
つくしんぼ犬の鎖を外しけり 平田倫子 百鳥 200306
土筆摘宮に集ひのありしかな 影山わこ 百鳥 200306
縄文の住居跡らしつくし伸ぶ 早崎泰江 あを 200306
次ぎ次ぎと増え薬草のつくしんぼ 武司琴子 ぐろっけ 200306
母の手をほどき駆け寄るつくしんぼ 大谷ゆかり ぐろっけ 200306
つくし摘む目先に蛇の貌ありて 高垣和恵 雨月 200307
ひとり摘む土筆野母へつづきけり 小林朱夏 200307
その手つき器用ならねど土筆摘む 市場基巳 200307
煮しめたる土筆まともにある苦み 市場基巳 200307
土筆摘むときをり妻と行きちがひ 戸栗末廣 火星 200307
袴とればみいんな同じつくしんぼ 山崎辰見 ぐろっけ 200307
雪焼けの土筆顔出す北信濃 田中時子 八千草 200310
宗鑑の村の土産に土筆かな 岡井省二 省二全句集 200312
百八つほども摘みたる土筆かな 岡井省二 省二全句集 200312
屈め得ねば土筆摘むさへままならず 大橋敦子 雨月 200404
二連結電車過ぎ行く土筆かな 片岡静子 200405
うつすらと雲の流れてつくしんぼ 木下野生 200405
袴取るは母の仕事に土筆和 中野たけみ 雨月 200405
あつ土筆小さい声にふり返る 鎌倉喜久恵 あを 200405
エレクトーンに合はせお遊戯つくしんぼ 楯野裕子 200405
遠き日の吾と語りつ土筆摘 坂本京子 200405
土筆出づ三つ八つと数ふる児 土生逸麿 河鹿 200405
箱出でし土佐の土筆の煙なり 米澤光子 火星 200405
土筆→ 3      

2021年4月6日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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