18    100句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
月光が滑り台で遊んでゐる 有松洋子 201608
こののちは月に心を置くことも 稲畑汀子 ホトトギス 201609
月満ちて行ける旅路のととのへり 稲畑汀子 ホトトギス 201609
その話つづきのありて月の旅 稲畑汀子 ホトトギス 201609
なほ旅の計画ありて月の秋 稲畑汀子 ホトトギス 201609
月満ちてゆけば旅路の待つてをり 稲畑汀子 ホトトギス 201609
満ちてゐし欠けてゐしとは月のこと 稲畑汀子 ホトトギス 201609
旬日の月見ることもなく家居 稲畑汀子 ホトトギス 201609
よく晴れて今宵の月となるべしと 稲畑汀子 ホトトギス 201609
引きつづき信州の旅月いかに 稲畑汀子 ホトトギス 201609
待宵の月の所在は問はずとも 稲畑汀子 ホトトギス 201609
夕月にちちと鳴きたる燕の子 島田万紀子 馬醉木 201609
蟇山へ帰る月夜の渓明り 薮脇晴美 馬醉木 201609
爪弾きに始まる宴月も出づ コ田千鶴子 馬醉木 201610
月の雨父を見舞ひし後髪 コ田千鶴子 馬醉木 201610
月光の蒼きを纏ひ蝉生る 平田はつみ 馬醉木 201610
小満の月夕星と照り合へる 安斉久英 末黒野 201610
歌舞伎見し顔をそのまま月の街 田代貞香 201610
月光に真白き団子ちやつちやつちや 加藤みき 201610
日蓮岬これから先は月の道 吉永すみれ 風土 201610
三日月へ一本の道帰る道 赤座典子 あを 201610
月光に真白き団子ちやつちやつちや 加藤みき 201610
歌舞伎見し顔をそのまま月の街 田代貞香 201610
噴水に押し上げられし繊月かな 吉村摂護 201610
月光の蒼きを纏ひ蝉生る 平田はつみ 馬醉木 201610
月の雨父を見舞ひし後髪 コ田千鶴子 馬醉木 201610
爪弾きに始まる宴月も出づ コ田千鶴子 馬醉木 201610
老犬に歩幅合せて月の道 戸田澄子 末黒野 201611
深川や江戸の月夜の芭蕉庵 神田恵琳 春燈 201611
十三夜孤りの月の澄みにけり 久保田万太郎 春燈 201611
台風一過ひときは大き月上る 落合裕子 万象 201611
窓に干す名入手拭月の宿 井上石動 あを 201611
真っ直ぐにのびる細道月のぼる 秋川泉 あを 201611
噴水の胴上げしたる二日月 松尾龍之介 201611
満月やむかし栄えし漁師町 樋口みのぶ 201611
月代や狐奈落に飛び込みし あさなが捷 201611
月光の真直ぐ届く一夜干し 山田正子 201611
月光を浴びて折鶴飛びさうな 山田正子 201611
高原の月が眩しむテニスの灯 中田みなみ 201611
月光の一本道に父とはは 高倉和子 201611
とこしなに師のなき月の満ちにけり 柴田佐知子 201611
月明りして残されし物の数 井上信子 201611
飛石に月の流るるほどの刻 井上信子 201611
月明に洞あきらかな大樹かな 笹村政子 六花 201611
底抜けの空に夕月野分あと 藤岡紫水 京鹿子 201611
神鈴のひびきは吉言萩月夜 鈴鹿仁 京鹿子 201611
伴連れの雲の紅さす今日の月 鈴鹿呂仁 京鹿子 201611
船内に居酒屋のあり月見豆 島玲子 風土 201611
マサラ・チャイ土産にもとむ月夜かな 島玲子 風土 201611
航跡に重ねて広し月の道 島玲子 風土 201611
賜ひたる桃にかげさす小望月 岡田和子 馬酔木 201611
邯鄲の翅のさみどり透く月夜 根岸善雄 馬酔木 201611
夜の更けて満月の声澄みわたる 柴田靖子 201611
幾そたび満月見むとベランダに 堀田清江 雨月 201611
風の盆果て月一つ耿々と 堀田清江 雨月 201611
もう在さぬ人と月代共にせり 窪田佳津子 雨月 201611
歩きだすまで忘れゐし今日の月 菊池洋子 やぶれ傘 201611
羽織るもの少し厚目に月見船 久染康子 201611
鍵穴を抜け月光の町に出る 安居正浩 201611
解け初むる穂先の月を待ちをりぬ 今井肖子 ホトトギス 201611
筋雲の奥に大きな立待月 赤座典子 あを 201612
お月夜の夢にクジラど航海す 火箱ひろ 201612
月高し朱い鳥居に赤い髪 たかはしすなお 201612
月光があなたの窓にとどくやう はしもと風里 201612
月きれい声にしてみる一人旅 平田和代 201612
タクシーの窓から二十三夜月 中川久仁子 201612
靴飛ばす遊びにほほけ月の道 辻水音 201612
お隣へ月夜の電話連絡網 つじあきこ 201612
蟻のよな象がわさわさ月の夢 たかはしすなお 201612
友逝きて心静かに月仰ぐ 邑田のり子 末黒野 201612
葬果てて家路急ぎぬ月明り 吉田きみえ 末黒野 201612
蝉声に目覚めぬ明けの月の暈 吉田きみえ 末黒野 201612
妣ときし想ひあらたや観月会 堺昌子 末黒野 201612
月天心飛鳥に残る石舞台 南北佳昭 船団 201612
月探さんひとり闇夜を歩きけり 藤丸誠旨 春燈 201612
月代や幼児に手をあづけられ 安立公彦 春燈 201612
月光のしづくほろほろ山の宿 中山皓雪 201612
月天心こころの窓を開け放つ 中山皓雪 201612
地境に降る月明り人の声 井上信子 201612
月光や日本列島危険満つ 田尻勝子 六花 201612
月天心ふと人のありし日を 元橋孝之 京鹿子 201612
目に力溜めて月の出迎へけり 高村令子 風土 201612
月光や城址に尽くる石畳 泉本浩子 馬醉木 201612
切株を座とし月待つ虫を待つ 能勢俊子 馬醉木 201612
妹山の朝月あはし千代尼の忌 錫木妙子 馬醉木 201612
月の坂誰もひとりの影を引き 千手和子 馬醉木 201612
月代や乳房ほど闇盛り上げて 西川織子 馬醉木 201612
月待や世阿彌の配所音もなく 橋本榮治 馬醉木 201612
月光やガラスの卵孵化しさう 有松洋子 201612
月光の抱く裸婦像ときめきぬ 阪倉孝子 201612
山鳩は月の卵を生み置きぬ 熊川暁子 201612
月欠ける音して銀杏黄落す 水野恒彦 201612
月白にほら貝を吹く導師かな 手島伸子 雨月 201612
僧侶より塗香いただき月を待つ 手島伸子 雨月 201612
鉦叩月の出を待ち打ちいでぬ 大石喜美子 雨月 201612
家移りの落付かぬまま軒の月 溝内健乃 雨月 201612
月のぼる御廟の木菟のせちに鳴き 谷村祐治 雨月 201612
見上げれば山に慰霊の月ひとつ 藤代康明 201612
とりあへず月と一献酌み交はす 大川ゆかり 201612
月のぼるとき猫じゃらし戯さるる 中川句寿夫 あを 201701
月→1

 

2022年11月11日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。