6(キーワード)    200句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
俄杖拾ひ雪渓めざしけり 藤原照子 201209
春惜しむ頬杖したる御佛と 國保八江 やぶれ傘 201209
青鬼灯触れてもみたり杖の先 滝澤千枝 春燈 201209
白靴とリハビリ杖と馴染みたる 小林正史 201210
頬杖は考へる杖夜の秋 千田敬 201210
七段花リハビリの後杖要らず 増本明子 ぐろっけ 201210
万緑や古木を杖に野路辿る 田代貞枝 201210
先ず杖の先よりくぐる茅の輪かな 美田茂子 末黒野 201210
杖頼るわが身ほとりの素風かな 河口仁志 201211
頬杖にかなふ小窓や小鳥来る 井原美鳥 201211
杖持たぬ老の美学や敬老日 石川かおり 201211
半歩づつ杖先定め月の道 小川玉泉 末黒野 201211
一本杖のレルヒの像も汗をかき 松木清川 ぐろっけ 201212
電動車降りて恵方へ杖の音 大内幸子 六花 201212
返り花小花模様の杖とめて 中田みなみ 201212
こと更に深き秋思や仕込杖 神田恵琳 春燈 201212
コスモスの学園都市へ白杖も 藤田かもめ ぐろっけ 201301
杖一本わが身としたり遊行の忌 古川夏子 201301
頬杖の酔のほのかや鉦叩 浜口高子 火星 201301
母の杖我が杖となり秋更ける 小谷正夫 ろんど 201301
杖を止めしばらく見入る十三夜 小川玉泉 末黒野 201301
色鳥を聴きわけ試歩の杖軽し 岡淑子 雨月 201301
とつとつと杖の音来る冬日和 近藤ともひろ ろんど 201301
老僧が杖で払ひし恋の猫 小林朱夏 201302
頬杖に夜を預けて雪の音 ほんだゆき 馬醉木 201302
時雨忌や杖の百歩も旅にして 中島芳郎 201302
杖借りて木の実時雨の鞍馬越 藤井君江 馬醉木 201302
茶の花や磴を登るに杖借りて 國保八江 やぶれ傘 201302
黄落の潮汲坂に杖とらる 村川とくみ ぐろっけ 201303
横断の盲の杖の音凍てる 渡辺安酔 201303
試歩の杖冬たんぽぽに休めをり 藤原千代子 万象 201303
自動ドア入る雪付けし杖の人 菅野蒔子 末黒野 201303
流木にモーゼの杖や冬の浜 相良牧人 201303
老僧が杖で払ひし恋の猫 小林朱夏 201303
詩の言葉探す頬杖暮早し 城戸緑 末黒野 201303
大雪や杖に腕を継ぎ足して 吉村摂護 201303
見学の子は着ぶくれの松葉杖 史あかり ぐろっけ 201303
竹の秋風を聴かんと杖に佇つ 神田恵琳 跫音 201303
みちのくの北風に抗ひ杖をひく 味村志津子 雨月 201303
杖置いて父は来世へ春の雪 柴田佐知子 201303
平安の卯杖を今に厄払ふ 塩見英子 雨月 201304
寒晴に杖つき傘寿一万歩 吉田和子 ぐろっけ 201304
笹鳴に思はず杖を止めにけり 小川玉泉 末黒野 201305
寒肥の袋を背負ひ杖を突く 稲山忠利 ぐろっけ 201305
春迎う句友に増えし杖の音 水野弘 ぐろっけ 201305
脇差のごとく置きたる遍路杖 小林朱夏 201305
杖の母と庭ひとめぐり牡丹の芽 森清信子 末黒野 201305
杖を手に母と登りし水仙境 堀口香代子 ぐろっけ 201305
植ゑ替へを待つ盆梅の杖をつき 中川すみ子 201305
杖の身の遅れがちなる梅見かな 福田房子 末黒野 201306
杖先に力をこめて仰ぐ花 小川玉泉 末黒野 201306
春疾風杖と帽子を抱きしむる 久米なるを 201306
頬杖のゆるみくるなり桃の花 牧田澄子 雨月 201306
母と子に遣らずの雨の遍路杖 戸田春月 火星 201306
杖に出て母の散歩や斑雪山 森屋慶基 風土 201306
杖惑ふ真珠光なす春の泥 神田恵琳 春燈 201306
頬杖のビフォーアフター春の雪 中原幸子 船団 201306
偕老の花見の宴杖二本 織田喜美子 春燈 201307
愛用の杖を棺に梅雨ふかし 原田しずえ 万象 201310
夏の野に杖振りまはす男居て 松村光典 やぶれ傘 201310
満願の杖を泉に浸しけり 田中文治 火星 201310
杖にせんと思ふ藜の丈高し 大橋淳一 雨月 201310
雌岳より雄岳に向かふ登山杖 石田きよし 201311
杖なしで影歩みゆく盆休み 鴨下昭 201311
登高の杖を拭ひて横たふる 岸本久栄 雨月 201312
冬籠杖を引く日は気負ひけり 瀧春一 花石榴 201312
黎の杖のきらら坂秋の雲 中島陽華 201312
笈摺と杖の首途や萩の風 吉田克美 ろんど 201312
月明を行く白杖の矜恃かな 山崎青史 ろんど 201312
枝折戸に杖立てかけて神の旅 柳川晋 201401
母の杖磨きて仕舞ふ秋思かな 松本恒子 ぐろっけ 201401
杖よりも伸びてゐたりし秋桜 高倉恵美子 201401
秋句会別れは杖の上げ下げで 水野弘 ぐろっけ 201401
満願の杖を泉に浸しけり 田中文治 火星 201401
秋の朝あかざの杖の折れにけり 石井勇 末黒野 201401
杖までも新調したる初吟行 品川鈴子 ぐろっけ 201401
新涼や軽くなりたる杖の音 奥田智久 ホトトギス 201401
托鉢の僧の錫杖初しぐれ 田代貞枝 201402
紅葉山杖を友とし歩を重ね 羽賀恭子 201402
紅葉晴杖の歩みの機嫌良し 荒木治代 ぐろっけ 201402
冬紅葉杖借りてゆく大雄寺 山田春生 万象 201402
鳴らしみる新調の杖秋しぐれ 吉村摂護 201402
杖頼む外出にあれど落葉踏む 水原春郎 馬醉木 201402
冬立つや身になじまざる杖を抱き 玉置かよ子 雨月 201402
行く秋や翁もわれも杖を引き 松田泰子 末黒野 201402
杖の歩のけふは弾めり冬夕焼 村上すみ子 201403
遍路杖納めし山の眠りけり 柴田志津子 201403
由由しくも賀茂の社の卯杖かな 渡部法子 201403
初夢の亡父ダンディーに杖を持つ 森下康子 201403
雪晴れや娼の散歩杖二本 仁平則子 201403
梅さぐる八十路の杖の一歩づつ 乗光雅子 雨月 201404
頬杖に預けし春の愁ひかな 荒井書子 馬醉木 201404
杖の歩の足もとへ来る花旋風 竹貫示虹 京鹿子 201404
杖曳けば杖の形に日脚伸ぶ 柴田歌子 201405
春寒や杖を引きずる音乾き 大坪景章 万象 201405
舗装路に杖突く音も春めきぬ 小林愛子 万象 201405
ポンカンを五つぶら下げ杖ついて 大坪景章 万象 201405
春風駘蕩杖につかまる事後の街 有本南陵 ろんど 201406
万蕾の風分けてゆく遍路杖 城孝子 火星 201406
たんぽぽの野道を辿る杖の先 能勢栄子 201406
寒桜真つ直ぐに立つ母の杖 林徹也 201406
蟻の列ひゃくさいじへと杖つきて 篠田純子 あを 201406
青き踏む杖つくほかは無一物 河口仁志 201406
惜命の杖賜はりし春の夢 中島芳郎 201406
青嵐弱足二本に杖を足す 吉村摂護 201407
しづやかに白杖の立つ桜東風 西村節子 火星 201407
杖を突き付き添ひと行く青葉風 長崎桂子 あを 201407
先づ杖が一歩踏み出す日の盛り 前田美恵子 201407
燕来るこれや自作の桑の杖 神蔵器 風土 201408
浜昼顔杖の三鬼の立ちし浜 内海良太 万象 201408
夏野ゆく句帳とペンと愛杖と 鈴鹿仁 京鹿子 201408
春昼の頬杖をつくカウンター 柿沼盟子 風土 201408
花街を錫杖の行く薄暑かな 山本耀子 火星 201408
吾が杖の倒れし音す余寒なほ 宮ア左智子 201408
白杖の人にゆづりぬ秋日差 大日向幸江 あを 201409
峰雲へ真向ふあかざ杖の音 山本耀子 火星 201409
杖の歩に白靴といふかろさあり 島田浩美 201409
梅雨晴間信号待ちの傘の杖 中里昌江 末黒野 201410
墓詣術後一年杖牽きて 水原春郎 馬醉木 201410
お遍路の杖を支へに眠るかな 奥名房子 201410
頬杖をつけと秋思の促せる 千田百里 201410
玄武洞へ杖を突く先瑠璃蜥蜴 鈴木照子 201410
傘立に杖置く音や今朝の秋 加藤季代 万象 201411
穴惑ひ金剛杖に払はるる 柴田志津子 201411
小鳥待つ姿とも見ゆ頬杖は 菅谷たけし 201411
杖の人後れて坐る終戦日 佐藤弘香 ろんど 201411
菊日和父かくしゃくと杖ついて 松井季湖 201412
杖つきて紅葉に早き谷楓 田中臥石 末黒野 201412
菊の園訪ひたる人も杖に寄り 武政礼子 雨月 201412
頬杖擬き湯舟に立つる蚊の名残り 柳本渓光 ろんど 201412
昼酒に杖忘れたり地蔵盆 本木茂 万象 201412
掌脂らの染みし杖あり春の雪 堀内一郎 堀内一郎集 201412
一歩づつ花の階杖ついて 槇野あさ子 風土 201501
菊の香やはせをの杖の幾万歩 蒲田豊彦 雨月 201501
藜の杖贈られ花野歩きたし 室伏みどり 雨月 201501
行く秋や翁の杖の細きこと 大橋晄 雨月 201501
蕉翁の杖つやつやと雁渡る 岡本尚子 風土 201501
刈草の匂ひに押され杖を曳く 吉村摂護 201501
杖をつく菊人形の芭蕉曾良 伊藤憲子 201501
蓑虫や立てかけられて松葉杖 齋藤厚子 201501
秋高し摩天崖へは杖の道 赤座典子 あを 201501
落葉踏む音杖の音連れてくる 狭川青史 馬醉木 201502
答出すまでの頬杖火の恋し 田村園子 201502
川音の終始まつはる遍路杖 伊藤白潮 201503
杖頼る庭への一歩年新た 小川玉泉 末黒野 201503
車よりまづ杖降りて二月の野 深川淑枝 201503
頬杖の杖頼りなき二月かな 佐藤淑子 雨月 201504
頬杖を突かれし虚子の秋思とは 木村享史 ホトトギス 201504
車よりまづ杖降りて二月の野 深川淑枝 201504
杖をもつわれにまぶしき花八つ手 鈴木阿久 201504
春立つや書店に着きて畳む杖 鈴木阿久 201504
初夢や魔法の杖を手に入るる 雨村敏子 201504
夕凍や遍路の杖のおぼつかな 播磨武子 雨月 201505
巡礼の杖の触れゆく花馬酔木 大崎紀夫 やぶれ傘 201505
惜命の杖思ふなり春隣 中島芳郎 201505
蝮除けといふ一見は老の杖 伊藤白潮 201505
薄氷や翁の杖にあそばれし 井上静子 201505
杖ついて来てぶらんこを漕いでゐる 柴田志津子 201505
春灯に影置く松葉杖二本 堀井英子 雨月 201505
川越えて来し逆光の遍路杖 天谷翔子 201506
啓蟄や杖つく足をやや高く 吉村摂護 201506
風に鳴る鈴や遍路の忘れ杖 仙頭宗峰 万象 201506
杖先のやはらかに春落葉かな 齋藤晴夫 春燈 201506
杖ついて見上ぐるばかり花の山 森真二 201506
遍路杖撫でて米寿と申さるる 宮平静子 雨月 201507
今年また梅酒にと実を杖先で 鈴木阿久 201508
頬杖は詩を待つかたち遠卯波 千田敬 201508
老遍路杖突いて鈴歩して鈴 湯川雅 ホトトギス 201508
鍬杖に老父見守る畦焼きを 関桂二 201508
鳩杖の箱書やさし梅雨晴間 大湊栄子 春燈 201509
杖つけば速足となる梅雨入かな 大坪景章 万象 201509
白杖を案内す魚屋の半夏生 田尻勝子 六花 201509
頬杖の何本も要る春愁 八木健 八木健俳句集 201509
杖つきて羅風に舞ふやうに 高橋泰子 201510
気に入りの日傘を杖や歩の難く 久保田優子 末黒野 201510
炎天に力の入る杖の音 中谷富子 201510
四点杖茅の輪くぐりの前をゆく 内藤静 風土 201510
大手鉤杖に鯖糶る媼かな 仙頭宗峰 万象 201510
頬杖のあさぎまだらのことばかり だいじみどり 201511
頬杖のはづれてゴリラ春深し 原田達夫 箱火鉢 201511
白桔梗亡き母の杖ゆづりうけ 野畑さゆり 201512
爽やかや夫晩節の杖いつぽん 加藤峰子 201512
杖頼る木道危ふし草紅 白澤よし葉 馬醉木 201512
蕉翁の杖の細さよ石蕗の花 石川倜子 馬醉木 201601
杖の先青梅の未だ小さき実 植木やす子 201602
白杖の音拾ひ行く秋の暮 杉田春雄 風土 201602
送り火の行列みてる白い杖 吉原彩 船団 201602
我が影の支への杖や冬日和 小池みな 末黒野 201603
父の杖母の下駄夏終りけり 伊藤通明 201603
母の杖ぬぐひ納むる年の暮 野畑さゆり 201603
傘立てにまだ母の杖春浅し あさなが捷 201603
雁渡し竹杖ほうと鳴らしゆく 田中とし江 201603
杖の背をのばしで似ぐ聖樹の灯 柴田志津子 201603
杖つくも歩く幸せ女正月 加藤千春 春燈 201604
松葉杖突きゐる娘冬の雨 松村光典 やぶれ傘 201604
花柄の杖もてくだく薄氷 堤京子 馬醉木 201604
春寒やアスクレピオスの杖置かる 藤丸誠旨 春燈 201605
杖ついて母が隣家へ豆の花 柴田佐知子 201605
梅が香や身に添ふ杖の小ぶりなる 石川倜子 馬醉木 201605
遅霜に杖濡らしゆく試歩の道 松本幹雄 馬醉木 201605
杖 →7

 

2022年10月4日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。