灯火親し(灯下親し) 1    109句

馬刺屋の灯火親しむ残り客   亀田虎童子   百里

作品
作者
掲載誌
掲載年月

これよりは灯下親しむ友として

稲畑汀子
ホトトギス
199810
燈火親し過ぎ来し小誌書架埋め
大橋敦子
雨月
199811
灯火親しルビふる古書をなつかしみ
林黎子
雨月
199811
燈火親し書架を小誌の埋めける
大橋敦子
雨月
199811
蛍光のどうも親しめざる燈火
亀丸公俊
銀化
199811
燈火親しアルバム多き記念号
八染藍子
199901
灯火親しHAIKUの本に辞書片手
吉永克巳
199901
燈火親し切絵のやうに住み古りぬ
阿部静雄
銀化
199901
家居して即ち灯下親しめり
稲畑汀子
ホトトギス
199909
消息を伝へん灯下親しみて
稲畑汀子
ホトトギス
199909
蟻も来て親しむ灯火親しめば
鷹羽狩行
199910
燈下親しと繙くや五十年
稲畑汀子
ホトトギス
199910
クルーズに灯下親しき出会かな
稲畑廣太郎
ホトトギス
199910
メランコリー燈火親しむ頃なれば
桑垣信子
いろり
199910
燈火親し七言絶句諳じて
白井剛夫
199911
ブランデー机上に灯火親しめり
大和田鏡子
俳句通信
199912
燈火親し伊香の踏鞴の話など
星佳子
200002
誌友誰彼知る人増えて燈火親し
加藤暢一
200002
燈火親し師の遺墨集ありて尚
穐好樹莵男
馬醉木
200011
灯火親しそれぞれ部屋を占めてをり
舘泰生
風土
200012
青年も卒寿も仲間灯下親し
山田弘子
円虹
200012
燈火親し青年虚子の決意読む
長山あや
円虹
200012
独り身となりし灯火を親しめり
守屋井蛙
酸漿
200012
燈下親し仏師の工房木の香みつ
堀池久世
200012
灯火親し古典はこてんと発止たり
阿辺一葉
海程
200101
燈火親し柔らか妻の手肩に乗る
貝森光大
六花
200101
灯火親し燈下親しや旅終へて
小山徳夫
遠嶺
200101
灯火親しひと日の疲れ目におよび
渡辺真奈美
200102
心の灯ともして灯下親しまむ
稲畑汀子
ホトトギス
200109
想ひ出を語れば灯下親しけれ
稲畑汀子
ホトトギス
200109

祝「貂」創刊二十周年

繙きて灯下親しき二十年

稲畑汀子
ホトトギス
200109
文学碑訪ひしその夜の燈火親し
谷口ふみ子
雨月
200110
軽きもの羽織りて燈下また親し
田所節子
200112
ときをりは居眠り燈火親しめり
千田敬
200112
句集受けひとり灯火に親しめり
内藤順子
酸漿
200112
灯火親し特大ルーぺ膝の上
浮田胤子
ぐろっけ
200112
病室の母と子燈下親しめり
青池亘
百鳥
200201
灯下親し全集ものを読み始む
山谷薫
ぐろっけ
200201
灯火親し俳誌の下に設計図
村上田鶴子
風土
200202
燈下親しひと日言葉を遣はざり
鳴海清美
六花
200202
夫もまた無口や灯火親しみて
山本節子
200203
灯下親しまうかりまつかぼちぼちや
稲畑廣太郎
ホトトギス
200209
灯下親し我利勉といふ過去はなし
稲畑廣太郎
ホトトギス
200209
影像の電話を送り燈下親し
澤田緑生
馬醉木
200210
虚子遺墨並びて灯下親しめり
稲畑廣太郎
ホトトギス
200210
出番待つピエロ灯火を親しめり
久保秀貴
雲の峰
200212
燈火親し次号へ続くところかな
秋葉雅治
200212
学ぶこと多くて灯火親しめり
下平しづ子
雨月
200212
灯火親し小銭投づる竹の筒
守屋井蛙
酸漿
200212
灯火親し語りかけくる遺墨あり
橋本佐智
円虹
200301
燈火親しときをり頬杖をつきて
太田寛郎
200301
灯下親しくり返し読む師の句集
邑橋淑子
遠嶺
200302
客家土楼の男等燈火親しめり
松崎鉄之介
200302
燈火親し二人で別のことしても
生方ふよう
200302
灯下親し虚子のお部屋と聞きしより
田中由子
ホトトギス
200302
再会は灯下親しむ館として
稲畑廣太郎
ホトトギス
200303
百編めば百の思ひ出灯火親し
大久保白村
円虹
200304
灯下親し越前親し今年はも
稲畑廣太郎
ホトトギス
200309
稿債も灯下親しむ心あり
稲畑汀子
ホトトギス
200309
年尾像灯下親しく微笑めり
稲畑廣太郎
ホトトギス
200310
ねんごろに歳時記灯火親しめり
小澤克己
遠嶺
200310
周作の「沈黙」燈火親しみぬ
伊藤白潮
200310
百円の眼鏡や灯火親しくて
宮原國夫
雲の峰
200311
灯火親し俳書を繰りてきりもなや
村田文一
遠嶺
200312
灯火親し幽かに電車走る音
山村修
酸漿
200312
燈火親し旧街道の版画集
渡辺きよえ
百鳥
200312
灯下親し句帳に旅の日を記す
佐藤よしい
風土
200401
燈火親しルーペは老いの杖となり
沼口蓬風
河鹿
200402
宿にゐて暗き燈火に親しめり
石川英利
百鳥
200402
稿債といへども灯下親しみて
稲畑汀子
ホトトギス
200409
勝負気になりつゝ燈下親しめる
稲畑汀子
ホトトギス
200409
灯火親し「日本奴隷史」一気に読む
松崎鉄之介
200410
燈下親し老の独身愉しみて
澤田緑生
馬醉木
200411
灯火親し万年筆を蒐めては
山田六甲
六花
200411
鬱の字はルーペに書かせ燈火親し
石渡芳枝
200412
灯火親し師のこゑを聞く句集かな
岩木茂
風土
200412
半世紀ホ句の燈火を親しみぬ
下平しづ子
雨月
200412
灯下親し数字羅列の時刻表
谿昭哉
200412
なつかしき名ありて燈火親しけれ
岡本眸
200412
燈火親し脳細胞の皺ふやす
遠野萌
200501
鑑真の墨跡親し秋灯下
吉村征子
雲の峰
200501
荒るる夜の燈下いよいよ親しかり
坪井洋子
200501
猫のゐる燈下親しもなづな粥
中山純子
万象
200504
アラジンのランプのやうな灯火親し
佐土井智津子
ホトトギス
200505
皆個性豊かに燈下親しみて
稲畑汀子
ホトトギス
200507
読み返すたびの灯下に親しみて
稲畑汀子
ホトトギス
200509
旅のこと語るに灯下親しみて
稲畑汀子
ホトトギス
200510
灯下親し僧の浄机にある一書
鈴鹿仁
京鹿子
200510
燈火親しむ亡妻のペンケース
伊藤白潮
200511
やんぬるかな目を病み燈火親しめず
大橋敦子
雨月
200511
打水や灯火親しき先斗町
中里カヨ
酸漿
200511
灯火親し父の机の古き創
鈴木蕗子
築港
200511
灯下親し春琴抄を読み更かす
桑原泰子
200511
燈下親し静かにルーペ横たはり
能村研三
200511
燈火親し嗜む程のひとり酒
松井清明
四葩
200512
燈火親しむ敷居を挟み獣二つ
清水ミツコ
200512
燈火親し先師の書翰よりのこゑ
室伏みどり
雨月
200512
灯火親し怪文クイズ解けずけり
益田寿美子
春燈
200512
絵葉書を繰るや灯火親しめり
柿沼盟子
風土
200512
燈火親し聖書英訳者の伝記
酒井忠正
百鳥
200601
燈火親し「沖」史の波形掌の上に
安藤しおん
200601
燈火親しむにもルーペ手放せず
宮城白路
風土
200601
ヒロインの強さよ灯火親しめり
亀田宏子
百鳥
200602
燈火親し不動力得し句ともがら
本城布沙女
雨月
200603
受付は幼馴染や灯下親し
稲畑廣太郎
ホトトギス
200603
燈下親し三つの椅子に女四人
瀧春一
瓦礫
200606
ギヤマンの赤より青へ灯火親し
稲畑廣太郎
ホトトギス
200608
句集祝ぎ阪神祝ぎて灯下親し
稲畑廣太郎
ホトトギス
200610
ムートンのラベルに灯下親しめり
稲畑廣太郎
ホトトギス
200610
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2021年10月16日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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