唐辛子 4    39句

誰も来ないととうがらし赤うなる   種田山頭火

作品
作者
掲載誌
掲載年月
夕日溜め風に細身の唐辛子 藤岡紫水 京鹿子 201712
落研の枕青唐辛子かな 奥田筆子 京鹿子 201712
たっぷりの辛味貯へ唐辛子 三輪温子 雨月 201801
海風に捨身の色の唐辛子 佐久間由子 201802
灘風や曲がりに曲がる唐辛子 石橋幾代 201804
粗衣粗食粗住まっ赤な唐辛子 中原幸子 船団 201806
一抹の不安拭へぬ唐辛子 岩月優美子 201811
唐辛子干すや日差にすこし噎せ 辻美奈子 201811
干からびてからが生きがひ唐辛子 町山公孝 201811
をとこには忍べぬことも唐辛子 嶋本博司 201812
空のいろ恋ひ焦がれをり唐辛子 稗田寿明 201812
唐辛子吊す名代の蕎麦処 升田義次 馬醉木 201901
吊るされて漆びかりの唐辛子 赤堀美恵子 風土 201901
二三本赤唐辛子米びつに 篠崎志津子 やぶれ傘 201902
魔除けめき軒にてらてら唐辛子 森清信子 末黒野 201902
万願寺てふ唐辛子苗植ゑにけり 駒井でる太 馬醉木 201906
てらてらと牙柔き青唐辛子 甲州千草 201910
軽く炙つて万願寺唐辛子 瀬島洒望 やぶれ傘 201911
唐辛子小袋で買ふ道の駅 福澤聡子 末黒野 201911
冷奴薬味に七味唐辛子 濱野新 やぶれ傘 201911
糠漬にぱらり夜店の唐辛子 萩原渓人 やぶれ傘 201911
軒に干す入念の色唐辛子 定梶じょう あを 201912
赤とんぼ甘辛のある唐辛子 江見巌 六花 201912
吊るされて朱の過信の唐辛子 能村研三 201912
朝餉にと焼く万願寺唐辛子 西村操 雨月 201912
唐辛子吊るし旧家のたたずまひ 石黒興平 末黒野 202001
山国や庇深きに唐辛子 黒滝志麻子 末黒野 202001
唐辛子己が辛さに曲りけり 諸岡和子 202001
唐辛子落日後の鋭き五感 甲州千草 202001
透き通るガラスの瓶の唐辛子 藤井美晴 やぶれ傘 202010
捨て畑にのこる微熱の唐辛子 里村梨邨 202011
曲がらねば曲がってしまう唐辛子 直江裕子 京鹿子 202011
吊るされて朱の過信の唐辛子 能村研三 201911
色も態もつぶさに孤なる唐辛子 林いづみ 風土 202012
唐辛子下がる厨の「火之要慎」 関妙子 202012
竹筒へ百円ぽとり唐辛子 橋場美篶 末黒野 202012
顔に触れ火照りを貰ふ唐辛子 中野千代子 末黒野 202012
気象異変託つ農夫や唐辛子 森なほ子 あを 202012
唐辛子小束に吊れば魔除けとも 能村研三 202101
枯びても朱尖がりたる唐辛子 小林陽子 202101
赫々とコロナ禍中の唐辛子 松尾龍之介 202107
兜太なき秩父札所の唐辛子 栗原完爾 春燈 202112
シェフ・マルコス歌ひつ刻む唐辛子 岡本尚子 風土 202112
からからと乾びて風の唐辛子 三好康子 風土 202112
照り降りのせはしき唐辛子真つ赤 能村研三 202112
若きらに一歩も引かぬ唐辛子 西田小夜子 風土 202202
言ひ難き事も言ひます唐辛子 横田敬子 202205
唐辛子の真つ赤日本の形して 大橋松枝 202210
兜太なき秩父札所の唐辛子 栗原完爾 春燈 202212
唐辛子山ほど積まれ韓市場はんしじゃん 秋山信行 やぶれ傘 202302
自家用と誰にもわかる唐辛子 中島和子 やぶれ傘 202302
唐辛子→ 1

 

2023年9月11日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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