冬 瓜 2      77句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
冬瓜の小鍋に透ける水晶煮 松田和子 201312
冬瓜のぶつきらぼうに置かれあり 田中佐知子 風土 201312
草津より曳売りの荷や大冬瓜 竹内悦子 201401
冬瓜のごろりと寝かせ厨口 田中臥石 末黒野 201401
嫁ぐかに冬瓜ありて鯨幕 中島陽華 201401
遠出したき日冬瓜汁透きにすく 山崎靖子 201401
冬瓜を好きかと問はれゐたりけり 根橋宏次 やぶれ傘 201401
冬瓜にたぢろぐ二人暮しかな 成宮紀代子 201401
よろづ屋に冬瓜ころげ岬日和 佐久間由子 201401
冬瓜のまつ白な嘘煮てしまふ 直江裕子 京鹿子 201403
横ざまに抱き冬瓜の下ぶくれ 伊藤白潮 201409
冬瓜の翡翠を極めゐたりけり 瀬川公馨 201411
吉相を選び冬瓜買ひにけり 兼久ちわき 馬醉木 201412
自転車に冬瓜待たす小半日 箕輪カオル 201412
ゑ子さんの冬瓜おもふ月夜かな 城孝子 火星 201501
冬瓜を煮ておすそ分けすることに 中谷富子 201501
冬瓜の転がつてゐて憎まれず 犬塚芳子 201502
冬瓜の黙りこくつてゐるかたち 南北佳昭 船団 201505
冬瓜の味もて人を誘ひけり 千田敬 201510
駐在は不在冬瓜ごろとあり 青谷小枝 やぶれ傘 201511
来世またなれと暮さむ冬瓜汁 秋葉雅治 201512
少しづつ変る家風や冬瓜煮る 野坂民子 馬醉木 201512
風すぢに冬瓜ひとつ置かれある 近藤紀子 201512
地球より冬瓜の嵩計り難し 荒木甫 201512
冬瓜の体積求む数式如何 荒木甫 201512
聞かぬふり聞こえぬふりや冬瓜汁 中山皓雪 201601
売れずともよき冬瓜のころがし値 佐藤山人 201601
冬瓜の温み遺影の笑顔かな 和田政子 201601
母貧しけふも冬瓜(かもり)のあんかけよ 大坪景章 万象 201602
故郷に縁なくなる冬瓜汁 安居正浩 201611
夕採りの火照る冬瓜こそ父へ 南うみを 風土 201611
冬瓜の座りどころのみつからず 齋藤厚子 201611
冬瓜のおほきな方が捨てらるる 根橋宏次 やぶれ傘 201611
冬瓜の椀に十指を温める 大谷昌子 馬醉木 201612
縁側の隅の冬瓜冬至明日 中江月鈴子 201612
辛うじて一役果し冬瓜汁 山崎靖子 201612
冬瓜の畑にてんでん白き尻 荒木甫 201612
老いたればこその味はひ冬瓜汁 高橋ひろ 万象 201612
重ね売る冬瓜力石のごと 江見悦子 万象 201701
冬瓜を土間にころがし老舗守る 福島せいぎ 万象 201701
冬瓜と親父だけいる囲炉裏端 平井奇散人 船団 201701
啜るにはほどよきとろみ冬瓜汁 梅村すみを 201702
冬瓜の処遇人事のやうなもの 松井志津子 201711
冬瓜のごろ寝をよぎる照り翳り 高橋道子 201711
苛立ちものせ冬瓜に刃を入るる 五十嵐貴子 末黒野 201711
薄味に冬瓜を煮る刻かけて 今井妙子 雨月 201711
冬瓜汁しとしと雨の降りにけり 沼崎千枝 末黒野 201712
冬瓜のあつけらぽんと投げ出され 荒木甫 201712
冬瓜や染まり上手は生き上手 江島照美 201712
冬瓜やゆつくり溶くる吉野葛 鶴岡紀代 春燈 201801
冬瓜や母に厨の高くなる 苑実耶 201804
冬瓜どすかむつかしいことあらしまへん 福岡貴子 船団 201805
冬瓜を下げて暖簾を出て行くや 大日向幸江 あを 201806
冬瓜の面取りなんぞしては老い 火箱ひろ 201809
冬瓜の煮えしばかりを供へけり 志方章子 六花 201812
冬瓜の味なき味をいかにして 伊藤由良 末黒野 201812
水に置く姫冬瓜の窪みかな 雨村敏子 201812
冬瓜ののつぺらぼうてふ存在感 富川明子 201812
ごろ寢する冬瓜と三夜過ごしたる 田中藤穂 あを 201812
冬瓜やこのごろ妻を見かけない 佐藤喜孝 あを 201901
ご自由に冬瓜一つ持ち帰る 須賀敏子 あを 201901
冬瓜や緑青色の岩絵具 田中藤穂 あを 201901
冬瓜や所を得たり奥座敷 大山夏子 201905
冬瓜や舌にひいやり朝の膳 石川憲二 六花 201912
冬瓜やわたしの色に染めてみる 江島照美 202001
半分は貴方が悪い冬瓜汁 三宅文子 京鹿子 202002
冬瓜汁とらへどころのなき話 栗原公子 202002
冬瓜の皮を厚めに剥く夕べ 近藤紀子 202002
冬瓜になんの愛想もなかりけり 柳川晋 202002
キッチンの床に冬瓜寝かせけり 瀬島洒望 やぶれ傘 202002
イエスノーどちらでもなく冬瓜汁 能村研三 202010
冬瓜に乗せて軍手を乾してある 岩田公次 ホトトギス 202108
冬瓜の白きに風も澄みゆけり 柴田靖子 202111
冬瓜を打てば心音鳴りひびく 高木晶子 京鹿子 202112
冬瓜や人と和すこと上手くなり 渡辺富士子 末黒野 202204
父の忌の雨を冬瓜弾きをる 南うみを 風土 202210
とろとろの冬瓜汁なり斎の膳 五味紘子 末黒野 202212
仲直りせむと冬瓜煮てをりぬ 青木幹晴 202301
冬瓜→1      

 

2023年10月27日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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