東 京 3      200句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
東京に鯖雲先に着いてをり 柿沼盟子 風土 201202
東京初雪少年の目になりてこそ 堀内一郎 あを 201203
東京駅の丸屋根覗く小春空 鍋島武彦 末黒野 201203
鼬ゐし頃の東京下駄の音 田中藤穂 あを 201204
余震又ありて暮春の東京に 稻畑汀子 ホトトギス 201204
未だ揺れてゐる東京の春の闇 稲畑廣太郎 ホトトギス 201204
東京駅コンコースてふ春の闇 稲畑廣太郎 ホトトギス 201204
東京に夜が戻りて月朧 稲畑廣太郎 ホトトギス 201204
東京に背を向け春のひなたぼこ 千田百里 201204
東京マラソンの話題は二位の人 中井光子 ぐろっけ 201205
東京は雪いつでも死は突然 直江裕子 京鹿子 201205
東京に闇なき聖夜降りてくる 今橋眞理子 ホトトギス 201205
はや梅雨に入りし東京集ひけり 稲畑汀子 ホトトギス 201205
春の雲東京マラソン三万人 北村香朗 京鹿子 201206
大東京統べるツリーに黄砂かな 森下岩男 風土 201207
けぶらへる東京湾や初つばめ 岡田史女 末黒野 201207
菖蒲田を置く東京の端の端 能村研三 201207
駅中のランチのうどは東京産 岡山敦子 京鹿子 201207
東京に空の町生れ風薫る すずき巴里 ろんど 201208
東京スカイツリーとは夏霞食ふ処 大畑善昭 201208
七輪をもて東京に目刺焼く 北崎展江 くりから 201209
東京も誰かのふる里夏灯 大木清美子 201209
東京の死角に冬の金魚かな 頓所友枝 冬の金魚 201209
秋の蝉東京の町坂多し 大西八洲雄 万象 201210
東京の滞在の晴惜む秋 稲畑汀子 ホトトギス 201210
東京にタワー二つや天高し 稲畑廣太郎 ホトトギス 201210
栗の虫東京に来て貌だして 千田敬 201211
坂多き東京汗の記憶のみ 中杉隆世 ホトトギス 201212
東京の背柱に富士月名残 能村研三 201212
東京と紛ふ人波冬うらら 稲畑廣太郎 ホトトギス 201212
東京に冷たき雨の降る日かな 稲畑汀子 ホトトギス 201301
東京の夜明を発ちて初御空 稲畑汀子 ホトトギス 201301
秋風や東京バナナと新ドーム 杉本薬王子 風土 201301
秋晴れや航跡多き東京湾 本郷宗祥 かさね 201301
東京時雨のこる欅をしたたらす 堀内一郎 あを 201301
東京の星数へをり台風過 佐渡谷秀一 春燈 201301
東京の空半分は鰯雲 安藤久美子 やぶれ傘 201302
東京にふたたび春の雪の朝 稲畑汀子 ホトトギス 201303
街騒を呑みこむ東京雪景色 千田敬 201303
改装の東京駅舎冬レンガ 藤本秀機 201303
秋思かな東京駅の近づきて 田中一美 ろんど 201303
晩秋といふ東京はこんな色 橋本くに彦 ホトトギス 201303
東京に初富士拝む坂一つ 水原春郎 馬醉木 201303
東京も荒れし朝なりお水取 稲畑汀子 ホトトギス 201303
東京へ出でて羽子板市に遭ふ 田中臥石 末黒野 201303
冬暮光東京駅を縦に撮る 上谷昌憲 201303
東京の雪解けず靴滑りけり 田中臥石 末黒野 201304
東京のルージュを足て緑雨の日 陽山道子 おーい雲 201304
東京へ出て来し母へ牡蠣フライ 大西八洲雄 万象 201305
東京は獅子舞の形風光る 杉本光祥 201305
東京の滞在長し夏めく日 稲畑汀子 ホトトギス 201305
初時雨百年前の東京駅 中谷三千子 船団 201306
東京の雪積み列車みちのくへ 西川みほ 末黒野 201306
東京に空なき日なり黄砂降る 山田暢子 風土 201306
冬めくや東京ドーム白々と 稲畑廣太郎 ホトトギス 201311
朝顔を増やして待たう東京五輪 中山皓雪 201312
みんみんの園や東京ど真ん中 橋本くに彦 ホトトギス 201312
東京にきまりし五輪今朝の秋 伊藤マサ子 ぐろっけ 201312
法師蝉東京五輪に生れ来よ 明石文子 ぐろっけ 201312
児らの継ぐ東京五輪天高し 北尾章郎 201312
東京の時雨おどろく年忘 秋水原櫻子 馬醉木 201312
雪凍ててゐる東京へ旅予定 稲畑汀子 ホトトギス 201401
東京の雪の予報を聞いて寝る 稲畑汀子 ホトトギス 201401
東京の雪の消息聞くばかり 稲畑汀子 ホトトギス 201401
東京の空のどこかに天の川 湖東紀子 ホトトギス 201401
東京五輪先のことなど霧の中 小林正史 201402
東京のタクシー迷ふ山紅葉 織田高暢 201402
東京に来て短日を切り刻む 森岡正作 201402
東京に星の出揃ふ淑気かな 田所節子 201403
春塵に東京都心薄れゆく 稲畑廣太郎 ホトトギス 201403
東京都目黒区碑文谷の蚯蚓 稲畑廣太郎 ホトトギス 201403
東京五輪決定九月八日沸く 落合由季女 雨月 201403
東京の満開の花語らばや 稲畑汀子 ホトトギス 201403
東京に花の見頃を迎へたる 稲畑汀子 ホトトギス 201403
東京が雪國になる寝酒かな 篠田純子 あを 201403
亀鳴くや電波散らばる東京都 稲畑廣太郎 ホトトギス 201404
亀鳴くや大東京の一詩人 稲畑廣太郎 ホトトギス 201404
新幹線降りて東京駅師走 嶋田一歩 ホトトギス 201404
初詣の賽銭電子マネーとは東京愛宕神社 石倉千賀子 末黒野 201404
東京湾疾風過ぎをり復活祭 水原秋櫻子 馬醉木 201404
東京の花に遅れて散り初むる 稲畑汀子 ホトトギス 201404
東京に雪佐保姫の手遊びか 田所節子 201404
更衣東京都内白くなる 稲畑廣太郎 ホトトギス 201405
東京の台地ついばむ雀の子 山崎靖子 201405
雪女東京駅に降り立ちぬ 奥田茶々 風土 201406
春よ春東京駅は要駅 望月晴美 201406
花見へと僧も降り立つ東京駅 仁平則子 201406
入学の子を東京へ置いてきし 菅谷たけし 201406
花は葉に東京駅の早呼吸 甲州千草 201406
東京の開花宣言花五つ 佐藤玲子 春燈 201406
東京湾しづもり安房の山笑ふ 上谷昌憲 201406
朝曇発ち東京も同じほど 稲畑汀子 ホトトギス 201407
東京の残雪誰も振りむかず 山田佳乃 ホトトギス 201407
たかんなや東京とても里山の 齋藤晴夫 春燈 201407
日盛の東京アスファルト地獄 稲畑廣太郎 ホトトギス 201407
東京の残暑は夢であれかしと 稲畑廣太郎 ホトトギス 201408
東京五輪までは生きるぞ冷奴 石川叔子 201409
東京を一喝したるはたた神 神戸やすを 201409
朝寒の東京駅といふ活気 稲畑廣太郎 ホトトギス 201410
西東京支部三十周年 吉田政江 201410
東京に集ふはらから十三夜 稲畑汀子 ホトトギス 201410
東京の夕凪にくる祭かな 熊谷ふみを ろんど 201411
東京の挿頭とひらく遠花火 熊谷ふみを ろんど 201411
東京音頭乗つて手拍子街祭 中村三郎 京鹿子 201411
東京の街きらきらと朝時雨 今井肖子 ホトトギス 201412
東京は北風に荒るると着陸す 稲畑汀子 ホトトギス 201412
東京の五時の日脚の伸びしこと 稲畑汀子 ホトトギス 201501
東京都珊瑚の海へ冬の蝶 熊谷ふみを ろんど 201502
釣瓶落し東京駅舎灯りけり 安藤久美子 やぶれ傘 201502
東京の雪の果とはならざりし 稲畑汀子 ホトトギス 201503
東京のまして御苑の三十三才 落合絹代 風土 201503
一月の靴輝かせ東京へ 田原陽子 201504
東京は落花芦屋は満開に 稲畑廣太郎 ホトトギス 201504
東京に二花三花咲く寒桜 神蔵器 風土 201504
東京の滞在半ば春惜む 稲畑汀子 ホトトギス 201504
東京へ川四つ目の冬鴎 奥井あき 201504
東京の冬夕焼けや隅田川 小山陽子 やぶれ傘 201504
乗り過ごす東京湾の寒入日 大坪景章 万象 201504
東京を故郷として味噌雑煮 田中たつを 雨月 201504
東京駅百年記念風花す 遠藤逍遙子 風土 201505
風花す東京駅の大時計 岡尚 風土 201505
東京駅の構内ツアー燕の子 松山三千江 春燈 201505
火焔土器今日は東京大空襲 田中藤穂 あを 201505
東京へ跡つけて来し雪女 安原葉 ホトトギス 201506
東京の雪に雪国人闊歩 安原葉 ホトトギス 201506
東京に四月八日の初雪ぞ 神蔵器 風土 201506
東京のホームは長し大試験 田中とし江 201506
蚊火更けて東京の電話瀬々の音 水原秋櫻子 馬醉木 201507
東京の西の外れや野蒜摘む 豊谷ゆき江 春燈 201507
着ぶくれて東京駅を出てゆけり 東英幸 船団 201508
東京湾納涼船浴衣ダンサーズの腰つき 篠田純子 あを 201508
宵闇の東京駅といふ活気 稲畑廣太郎 ホトトギス 201509
東京は家居のつづき夕月夜 稲畑汀子 ホトトギス 201509
新幹線降りて東京駅薄暑 嶋田一歩 ホトトギス 201510
東京の片隅に住み浮いてこい 安藤久美子 やぶれ傘 201510
東京へもう帰るなと鬼やんま 森岡正作 201510
枇杷熟るる妹のひとりは東京に 笹村政子 六花 201510
東京の滞在長し冬の雨 稲畑汀子 ホトトギス 201511
兜虫連れ東京へ帰りたる 城台洋子 馬醉木 201511
雨がちに東京の盆過ぎにけり 近藤牧男 春燈 201511
帰省バス東京バナナも棚にゆれ 布川孝子 京鹿子 201511
東京の鴉のせせるメロン屑 大島英昭 やぶれ傘 201511
東京に馴染み馴染まぬ納豆汁 稲畑廣太郎 ホトトギス 201512
東京へ席譲られて秋深む 須賀敏子 あを 201512
穏やかなる東京湾や震災忌 小沼ゑみ子 末黒野 201512
東京のへそてふ杉並蚯蚓鳴く 神蔵器 風土 201512
東京に雨の寄せ植ゑ福寿草 稲畑汀子 ホトトギス 201601
東京の真ん中にゐて稲を刈る 落合絹代 風土 201512
東京湾周遊船の良夜かな 遠藤逍遙子 風土 201512
新海苔や東京湾に橋ふたつ 鈴鹿呂仁 京鹿子 201601
月待つや北海道も東京も 今井千鶴子 ホトトギス 201602
東京につながる電話春の雪 稲畑汀子 ホトトギス 201602
東京湾突つ切つて行く神の留守 鈴木庸子 風土 201602
黒南風やぶらり東京漁師町 大山夏子 201602
春めくや東京駅の赤れんぐわ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201603
寒の星大東京の灯をつつみ 大畑善昭 201603
池の端の東京句会漱石忌 荒木甫 201603
東京の灯はメタリック冬霞 田丸千種 ホトトギス 201604
東京の色消してゆくぼたん雪 安居正浩 201604
凍星や東京遠き空の顔 和田絢子 春燈 201604
風光る東京マラソン笑顔満つ 須賀敏子 あを 201604
東京の薄暑を発ちて雨の土佐 稲畑廣太郎 ホトトギス 201605
黒潮を出て東京へ桜鯛 柴田佐知子 201605
一望に東京駅を萵苣サラダ 安藤久美子 やぶれ傘 201606
花どきの東京駅に降りにけり 有賀昌子 やぶれ傘 201608
東京にウォーターフロント青嵐 山本無蓋 201608
東京のまッたゞなかの霞かな 久保田万太郎 春燈 201608
ゴスペルソング波止の市場の大南風東京 中澤弘 春燈 201608
晩春や一音欠くるハーモニカ東京 鈴木としお 春燈 201608
炎帝が治むるがよし東京都 能村研三 201608
花冷のまま東京の暮れてをり 木村享史 ホトトギス 201609
薫風や原つぱのありし東京市 生方義紹 春燈 201609
暑からん東京二千二十年 竪山道助 風土 201609
氷菓食ぶ東京湾の真中に 福島せいぎ 万象 201609
東京の雨を発ち古都天高し 稲畑廣太郎 ホトトギス 201610
大夕立東京駅を洗ひけり 久留米脩二 馬醉木 201610
梅雨明くる東京臨海摩天楼 田中たつを 雨月 201610
東京の暑さも京に比ぶれば 安原葉 ホトトギス 201611
東京の冷たき雨も上りさう 稲畑汀子 ホトトギス 201611
秋灯の増ゆ東京に近づきて 小川流子 201611
流れ星どこか淡白東京つ子 山本無蓋 201611
秋霖や夫と東京物語 後藤マツエ 201612
東京が素顔をさらす野分跡 竪山道助 風土 201612
東京の土なき街の暑さかな 今橋眞理子 ホトトギス 201612
東京市道路元標雁渡し 佐藤博重 春燈 201612
東京へ戻る子に炊く豆の飯 森山暁湖 万象 201612
麦の秋大東京へ赴任せり 七種年男 輪中の空 201612
寄居虫や吾は東京の殻の中 七種年男 輪中の空 201612
旧盆の東京の空青々と 田中藤穂 あを 201610
東京で買ひし花火を荘にきて 大久保白村 ホトトギス 201701
東京の雪逃れ来し如くにも 稲畑汀子 ホトトギス 201701
東京に夢ありし日や菊膾 安居正浩 201701
東京の春なほ浅きてふ知らせ 稲畑汀子 ホトトギス 201702
東京へ日帰りの旅春浅し 稲畑汀子 ホトトギス 201702
東京の隙間をあるく一葉忌 千田百里 201702
東京の右目のあたり蛇を踏む 秋月祐一 船団 201702
初夏の東京ブギを足拍子 中原幸子 船団 201702
早暁の東京発ちぬ別れ霜 稲畑汀子 ホトトギス 201704
六時五十一分東京初日の出 田村すゝむ 風土 201704
卯浪寄す東京湾を俯瞰して 稲畑廣太郎 ホトトギス 201705
風鈴を吊り替ふ東京物語 中川句寿夫 ここのもん 201705
東京→4      

2021年10月2日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。