遅 日 2      41句

この庭の遅日の石のいつまでも   高浜虚子

作品
作者
掲載誌
掲載年月
海のいろ河口をのぼる遅日かな 大崎紀夫 虻の昼 201510
点滴を引きゆく遅日のロビーかな 田所節子 201606
普請場に木屑ちらかる遅日かな 佐津のぼる 六花 201606
山峡に遅日の風のふくらめり 渡真利真澄 万象 201606
フェリー着く港に句碑を読む遅日 落合絹代 雨月 201607
フェリー着く港に句碑を読む遅日 落合絹代 風土 201607
小細工を後悔もして遅日なり 木戸渥子 京鹿子 201607
車間距離保たれてゐる遅日かな 竪山道助 風土 201608
校長の髭伸びてゐる遅日かな 竪山道助 風土 201608
山に入るひかり残れり遅日かな 井上石動 あを 201704
手話の指踊り遅日の姉いもと 松本三千夫 末黒野 201705
桟橋に小舟の残る遅日かな 前田美恵子 201707
右向けば右に椅子置く遅日かな 大塚文枝 京鹿子 201801
擂粉木のごろろごろろの遅日かな 小宮山遠 201805
突堤に寄せて遅日の波の音 佐津のぼる 六花 201806
ブラインド一寸斜めの遅日かな 谷口一献 六花 201806
球場の半分暮るる遅日かな 岩下芳子 201807
二上山のこよなき遅日みはるかし 溝内健乃 雨月 201808
君偲ぶ吉野山路の遅日にも 安原葉 ホトトギス 201809
一行とわかれて一人旅遅日 安原葉 ホトトギス 201810
モッツァレラ糸ひいている遅日かな 津波古江津 船団 201811
一寸だけの気分にならぬ遅日かな 谷口一献 六花 201905
廃村に残れる一寺磴遅日 定梶じょう あを 201905
蔵町に鐘の尾をひく遅日かな 田所節子 201906
剪定の音小さくなる遅日かな 谷口一献 六花 201906
貝塚の貝のかたまる遅日かな 小島良子 201907
在りし日のままに椅子あり縁遅日 安原葉 ホトトギス 201908
ひとり身となりし気儘の旅遅日 安原葉 ホトトギス 201908
ステンドグラスの窓に遅日のスマホ繰る 岡田桃子 201908
鴨川の遅日の橋を渡りけり 森清信子 末黒野 201908
バッグ一つ下げたる旅の遅日かな 江島照美 発火点 201909
多面体遅日を垂らす醤油差 奥田筆子 京鹿子 201910
立ち話の声すぐわかり遅日かな 森なほ子 あを 202006
夕支度すませ外に出る遅日かな 柿沼盟子 風土 202006
神山の遅日に絡む風の音 鷺山珀眉 京鹿子 202006
メレンゲのふはり泡立つ遅日かな 奥田茶々 風土 202007
亀の首伸びきつてゐる遅日かな 黒滝志麻子 末黒野 202007
縄跳びの大波小波遅日かな 河ア國代 春燈 202007
宙に舞ふスケートボード遅日かな 岩月優美子 202007
コロナ騒ぎの末まだ見えぬ遅日かな 河本由紀子 春燈 202007
棟梁の掛け声響く遅日かな 広瀬済 やぶれ傘 202007
咲く色に散る色に庭遅日かな 水田むつみ ホトトギス 202008
誰も来ぬままに遅日の門を鎖す 湯川雅 ホトトギス 202009
三ノ輪より遅日の路面電車かな 服部早苗 202010
湯上り処方位盤あり遅日かな 赤座典子 あを 202104
旅先のやうに本屋にゐる遅日 根橋宏次 やぶれ傘 202105
羅城門見ずに遅日を言ふ勿れ 鷺山珀眉 京鹿子 202106
気紛れにひとり遅日の多摩古墳 斉藤マキ子 末黒野 202107
吉兆の名の舟舫ふ波止遅日 和田照海 京鹿子 202107
すり鉢の出番の多き遅日かな 田中とし江 202112
島ぢゆうの教会めぐる遅日かな 栗原京子 202112
煙草屋がマンションとなる遅日かな 安藤久旋子 やぶれ傘 202205
果実酒に澱溜まりゆく遅日かな 足立枝里 202206
鳥声の丘渡りゆく遅日かな 森清信子 末黒野 202206
遅日光空へお手玉三つ四つ 本郷公子 京鹿子 202207
遅日かなわたくしといふなまけもの 土井三乙 風土 202207
少年が屋根塗つてゐる遅日かな 栗原完爾 春燈 202207
野良猫の斜め横断待つ遅日 小泉里香 やぶれ傘 202208
夕映の山ふくらんでくる遅日 善野行 六花 202206
千体佛の翳の交錯遅日光 本郷公子 京鹿子 202306
遅日→ 1

 

2024年2月28日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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