1    100句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
天ぐるみ裕太に渡す龍の凧 林菊枝 199901
ふらふらと浮く成人の日の洋凧カイト 藤田宏 199903
勝ちて尾をながながと垂れ凧 鷹羽狩行 199903
切凧の一瞬に消ゆ端山陰 水原春郎 馬醉木 199903
高空の秘密見てきし凧下ろす 小澤克己 遠嶺 199904
大凧の点となりたる河川敷 稲畑廣太郎 ホトトギス 199904
凧糸が空の鼓動を伝へくる 新開一哉 円虹 199904
子ら去りし後や残れる懸り凧 田中蘇水 馬醉木 199905
凧あげる長きものには巻かれまじ 丹羽杏華 京鹿子 199905
旅八日盧溝橋にて凧仰ぐ 宮津昭彦 199906
武将凧落ちてもすぐにつかまらず 河井富美子 ぐろっけ 199906
凧揚がる浜辺に望む花石楼 宮城菊子 199907
昃りし宙をつゞける凧の糸 丸山海道 海道全句集 199910
寒風を下ろせし凧の落ちつかず 丸山海道 海道全句集 199910
凧揚げの子居り地蔵に花絶えず 丸山海道 海道全句集 199910
同じなら一番高い懸り凧 丸山海道 海道全句集 199910
松風の罠にかかりし凧七日 三神あすか ヒッポ千番地 199910
遠凧や矢切の空に浮き沈み 能村登四郎 芒種 199911
九九を五からとなへ凧やりすごす 折原あきの 船団 199912
尾を長く字凧の龍の昇り出す 鷹羽狩行 200001
凧静止釣人の背はみなまろく 土肥屯蕪里 俳句通信 200002
凧糸の持ち方思ひ出せずをり 櫻井多恵 200002
尾も糸もまことしやかに飾り凧 鷹羽狩行 200002
連凧やうねりの先は雲に入り 尾高せつ子 200003
天井の凧が見下ろす磯料理 中村翠湖 馬醉木 200003
大凧に子の似顔絵のひるがへり 野中ちよこ 馬醉木 200003
アンテナに敢無き凧のありにけり 芥川園子 200003
手応へのしかと氣流に乗りし凧 郡良子 円虹 200004
天界に遊び疲れし凧おろす 郡良子 円虹 200004
荒川の土手で主人は凧あげて 熊谷みどり いろり 200004
十人の手を借り揚ぐる武者絵凧 郡良子 円虹 200004
飛火野の芝擦りて凧上がりけり 山本耀子 火星 200004
凧揚げる風の逡巡ありにけり 郡良子 円虹 200004
おろされし大凧蹈鞴踏むごとく 郡良子 円虹 200004
扇風ばてれん凧にからまりし 高橋将夫 200005
連凧の先達雲を掻き分けて 市川舞 200005
磯料理部屋に為朝凧飾り 宮津昭彦 200005
義経の凧たかだかと由比ガ浜 大和田鏡子 俳句通信 200006
凧なにもて死なむあがるべし 中村苑子 200006
城塞を見下ろす切手ほどの凧 福場朋子 200006
とぐろ巻く凧名人の太き糸 西塚成代 六花 200006
飾られて為朝凧の身丈越す 松崎鉄之介 200006
凧の児の呼ばれゐてまた呼ばれをり 狭間馨 遠嶺 200006
天心へ凧一筋に志す 島崎晃 遠嶺 200008
電線にかかりて凧の顔ゆがむ 尼嵜太一郎 ぐろっけ 200008
逆鱗に触れ奴凧逆落し 尼嵜太一郎 ぐろっけ 200008
五月空天安門に凧揚る 岡田房子 酸漿 200008
凧糸の手に伝わりしたるみかな 尼嵜太一郎 ぐろっけ 200008
凧合戦見せたき人はみなあの世 大平保子 いろり 200008
泌尿外科病棟凧墜ち弾みけり 金子兜太 海程 200101
遠嶺より高きに凧も追羽子も 鷹羽狩行 200102
凧の子のひとり突堤より返す 鷹羽狩行 200102
荒川の土手にぽつぽつ凧揚がる 熊谷みどり いろり 200102
紫外線まみれの凧を引きおろす 泉田秋硯 月に逢ふ 200103
凧揚の風待ちかねて鬼ごっこ 香取敏江 あを 200103
大凧の日矢に射られて落ちにけり 出口貴美子 雨月 200103
勝凧をかかげて童帰り来る 出口貴美子 雨月 200103
真青な天に突き入る凧 田島勝彦 遠嶺 200104
宙といふ凧より上のブルー澄む 泉田秋硯 200104
秩父青空奥嶺にむかひ凧あがる 皆川盤水 春耕 200104
大凧の宇宙を制覇して唸る 隅田享子 200105
舟小屋のガラス戸塞ぐ大絵凧 浜田南風 200105
凧墜ちて凧の吐いたるごとく糸 望月周 百鳥 200106
凧あしたの見える青き空 宮田津々絵 京鹿子 200106
秩父青空奥嶺にむかひ凧あがる 皆川盤水 春耕 200107
大凧の糸目を締むる祭まへ 和田祥子 馬酔木 200107
西洋凧操るをのこ蝶の昼 坂上香菜 200107
凧日和山の子にけふ友できて 水岡芳子 馬酔木 200107
大凧が空引き寄せる城下町 遠藤和彦 遠嶺 200108
大凧の糸をたどれば君がゐし 桜井ともや 六花 200202
凧作り父が最も張り切れり 正木光子 いろり 200203
得意顔して凧揚げを待つ子かな 柴田美佐子 いろり 200203
野球場より正月の凧揚がる 栗林松枝 春耕 200203
奴凧高処より人操れり 山本涼 銀化 200203
信玄公顔まつさらの凧 奥田節子 火星 200204
連凧の一つづつ地に下りにけり 杉浦典子 火星 200204
宮址に無碍の空あり凧遊び 奥村鷹尾 京鹿子 200204
波止場より連凧あがる深雪晴 根岸善雄 馬醉木 200204
凧揚げの幼き姉妹風を読む 玉川悠 遠嶺 200204
春の雷壱岐の鬼凧買ひをれば 石鍋みさ代 春耕 200204
連凧の天辺まはりはじめたる 杉浦典子 火星 200204
いいかげんに降りたらどない奴凧 松山律子 六花 200204
三角凧大サーカスの屋根越えて 勝野薫 ぐろっけ 200204
天までも昇る勢ひ奴凧 肥田美枝子 200204
KITTY凧半纏木の枝先に 勝野薫 ぐろっけ 200205
手も顔も労働の色凧日和 水谷ひさ江 六花 200205
風掴む凧をあやつる子の視線 森津三郎 京鹿子 200205
凧合戦記憶の外の広場かな 水谷ひさ江 六花 200205
親子四人それぞれ凧を競ふ午後 森津三郎 京鹿子 200205
凧の空優雅地上の修羅場かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 200205
凧囃す笛に太鼓に喇叭かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 200205
凧揚がる空の縮んでゆきにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200205
凧揚げに興じてをりぬ天安門 水谷ひさ江 六花 200205
凧空に並び進軍喇叭かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 200205
紫禁城歴史を手繰る凧の糸 水谷ひさ江 六花 200205
飛火野の凧の手応へ子に渡す 伊藤重美 雲の峰 200206
大凧のうしろを凧の落ちてゆき 望月周 百鳥 200207
鬼凧をかかげる工場梅雨乾き 田中章子 酸漿 200207
赤き凧揚がつてをりぬ蒸し餃子 杉浦典子 火星 200207
空に凧くぬぎ林はうすみどり 船山博之 百鳥 200207
凧 →2

 

2023年4月21日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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