焚 火 6       64句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
人は背に暗きを背負ふ焚火かな 坂入妙香 春燈 201904
焚火より離れ現世に戻りけり 石橋幾代 201904
会釈して焚火にあたらせてもらふ 和田華凛 ホトトギス 201906
焚火灰舞うて法螺鳴るお火渡り 中田みなみ 201906
開拓村焚火跡より日の暮るる 田中とし江 201906
爪先を締めて焚火を踏むを見る 中田みなみ 201906
焚火踏む祈祷地霊も灰まみれ 中田みなみ 201906
焚火の香好きな高雄の山鴉 中田みなみ 201906
焚火より離れて耳の縮みけり 高倉和子 201907
海鳴りへ挑む火の粉や磯焚火 柴崎富子 白地 201909
燃え上がる焚火に焼べる日記帳 大日向幸江 あを 202001
牡丹焚火闇の幽かに震へけり 伊藤幹哲 馬醉木 202001
二人抜け四人加はる焚火かな 近藤真啓 春燈 202001
庭師来て焚火の用意客設 稲畑汀子 ホトトギス 202001
人生を全部あつめて焚火かな 柳川晋 202002
黙りをる記憶ばかりの焚火かな 辻美奈子 202002
蘆刈の熾してくれし夕焚火 増成栗人 202002
少年やあやしきものを焚火して 井上菜摘子 京鹿子 202003
落人のごとく焚火に手をかざす 三上程子 風聴くや 202003
流木の焚火へ迫る波のこゑ 平田はつみ 馬醉木 202004
雰囲気がやはらくなる焚火かな 高橋将夫 202004
磯焚火恋の話の始まりぬ 杉原かほる 202005
大焚火かざす手と手に真あり 出利葉孝 202005
かざす手を見てゐるのみの春焚火 高倉和子 202006
折りやすき枝より折りて夕焚火 高倉和子 202006
背中よりまづ暖むる焚火かな 石橋幾代 202006
だんだんと顔丸みゆく焚火かな 近藤真啓 春燈 202007
焚火して綿毛のごとき髪となる 高倉和子 202007
饒舌な男ばかりや浜焚火 牛島晃江 202101
約束を出来ぬ男と焚火かな 足立枝里 202101
海の水かけ海女たちの焚火果つ 足立枝里 202101
朝焚火棟梁の手と弟子の手と 中貞子 202102
合掌し僧の去りたる焚火あと 上辻蒼人 風土 202102
都邑では昔話の焚火かな 七郎衛門吉保 あを 202102
隣家へ焚火の煙流れゆく 白石正躬 やぶれ傘 202103
畑から戻りし夫に焚火の香 吉田幸恵 やぶれ傘 202103
畑焚火終ひは鍬にて叩きけり 南うみを 風土 202104
遊ぶごと集まつてくる浜焚火 高倉和子 202104
水打つと更にたかぶる大焚火 石橋幾代 202105
焚火に手を遠き日かへる迄かざす 石黒興平 末黒野 202105
朝市の焚火そだてる一斗缶 柴田近江 202105
年酒手に焚火囲みて畑談義 酒井たかお 202105
磯焚火潮より現るる女どち 田丸千種 ホトトギス 202106
焚火よく燃ゆる証拠の薄煙 安原葉 ホトトギス 202106
懐しき焚火の匂ひ全身に 黒川悦子 ホトトギス 202106
かんな屑ふはりと春の焚火かな 南うみを 風土 202106
垣根より焚火の匂ひのぞき込む 今井肖子 ホトトギス 202201
野焚火を終へし生焼け何々ぞ 南うみを 風土 202203
ぐんぐんと朝日子昇る浜焚火 岩木茂 風土 202203
初詣焚火に集ふ人の数 小林和子 202204
点在の島名指しつつ浜焚火 窪みち子 202205
朝市の客を持て成す焚火かな 須藤常央 ホトトギス 202206
焚火守る句帳に火の粉浴びながら 須藤常央 ホトトギス 202206
読んで焼べ読んでは焼ぶる焚火かな 須藤常央 ホトトギス 202206
襲ひかかるやうに崩るる大焚火 石橋幾代 202206
焚火して海の機嫌を見てをりぬ 山本則男 202206
ひとところ煙の黒き焚火かな 曽根富久恵 202208
誘はれてためらつてゐる大焚火 石橋幾代 202208
星空へ焚火の爆ずる宴かな 坂口学 202208
焚火より蹴出すしぶとく燻るもの 角野良生 202210
夕焚火日暮誘うてをりにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 202212
故郷の匂ひ立ちたる夕焚火 稲畑廣太郎 ホトトギス 202212
流木の肋のごとき川焚火 大西乃子 202212
武器持たぬ手のひらひらと大焚火 吉田葎 202306
焚火→ 1

 

2024年2月3日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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