6    100句

滝となる前のしづけさ藤映す    鷲谷七菜子

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
滝一条天地にまことつらぬけり
成瀬櫻桃子
春燈
200411
滝の前経済市況聞く男
森下賢一
春燈
200411
瀧みえず瀧のひびきの中にゐる
岩上とし子
200411
月の滝いきなり海に落ちにけり
須佐薫子
帆船
200411
滝落ちて原生林を流れけり
斉藤利男
百鳥
200411
滝壺に皿濡らしたる河童かな
植木戴子
200411
那智の滝悠久の音立てながら
肥後重夫
ホトトギス
200412
霧こめて滝のとどろき失せにけり
内山花葉
200412
霧に目をみひらきて瀧落ちにけり
岡崎桂子
対岸
200412
ふかぶかと霧降の瀧霧の中
早乙女信
対岸
200412
七滝の躍り出しては滑り落つ
藤森万里子
百鳥
200412
一山の静脈のごと滝落つる
望月晴美
200501
思ひ立ち霊地熊野の大滝を
浅井青陽子
ホトトギス
200501
滝口の冷えを掴みし手摺かな
松たかし
火星
200501
滝落つる水の匂ひに押されきし
木下栄子
築港
200501
白息を押し返し瀧落ちにけり
平野貴
対岸
200503
隠れたる女滝のしどろもどろかな
成瀬櫻桃子
春燈
200504
滝落ちてすぐに魚棲む川となり
柴田由乃
風土
200504
鳥たちの空中滝浴び申の刻
柴田由乃
風土
200504
滝暮れて魑魅魍魎の宴かな
柴田由乃
風土
200504
涸滝に来て滝壺に降りてみる
三浦如水
ぐろっけ
200505
称名の滝反りかえり拝み観る
藤谷いきお
200505
苔包む鼓が滝の絹しぶき
山田六甲
六花
200506
稱名や乱れし瀧の下半身
竹貫示虹
京鹿子
200506
ほつれしは風にあづけて滝の糸
小林呼溪
200507
滝近し秘境の宿の夜更けかな
井上みち子
帆船
200507
滝見茶屋二重ガラス戸振動せり
星野淑子
200507
滝落つる無限の光り繰り出して
塩川雄三
築港
200507
滝音にたましひ軽むまで打たる
宮坂恒子
200507
立つ限り滝魂魄に入り込める
大橋敦子
雨月
200507
後追ひの水が落ちねばならぬ滝
大橋敦子
雨月
200507
茫漠たる貌をさらして滝を見る
大橋麻沙子
雨月
200507
滝水で祠の湯呑洗ひけり
山田六甲
六花
200507
滝水に眼洗へば鱗落つ
山田六甲
六花
200507
滝見ゆと先に言はれてしまひたる
高橋将夫
星の渦
200507
人垣のむかう滝壺ありにけり
高橋将夫
星の渦
200507
滝しぶき届く吊橋渡りけり
大嶋洋子
春燈
200508
滝といふ不意の仕掛けに水怒る
上野進
春燈
200508
瀧音に馴れきし眼鏡拭ひけり
山尾玉藻
火星
200508
瀧よりもまつすぐに立つ我が身かな
今瀬剛一
対岸
200508
山中に現れ滝と名乗りけり
大串章
百鳥
200508
滝なれば糸にもつれのなき白さ
松本鷹根
京鹿子
200508
迫り出して滝直下降直下降
大橋敦子
雨月
200508
男来るなり滝壼へ足下ろす
近藤豊子
雨月
200508
村芝居の広告貼れる滝見茶屋
植竹美代子
雨月
200508
滝音が百曲りして聞え来る
山岡修一
築港
200508
滝落ちて修羅場となりし谷の底
松永弥三郎
河鹿
200509
名を捨ててひたすら瀧の落つるなり
小澤克己
遠嶺
200509
天そそる山に音あり滝落つる
林翔
200509
回想
瀧じめりの七夕笹をくぐりけり
山尾玉藻
火星
200509
瀧道を下り来る顔の大きかり
山尾玉藻
火星
200509
いつきても滝を見にゆく山の空
雨村敏子
200509
天滝の落つる里なり師の在ます
浜福恵
風土
200509
滝音を聞きつ百段上りけり
安室敏江
百鳥
200509
滝開き山伏山へ矢を放つ
鵜飼紫生
雨月
200509
行く水や瀧のあたりはすでに過去
今瀬剛一
対岸
200509
横顔の瀧吊り橋のよく弾み
今瀬剛一
対岸
200509
滝落ちて水の任務を放棄せり
塩川雄三
築港
200509
清滝の硯師山椒魚を飼ふ
飯田はるみ
築港
200509
別れても落ちて寄り添ふ夫婦滝
板倉幸子
築港
200509
今生をまぶしと滝を仰ぎけり
此川たき
200509
金婚へナイヤガラの滝とどろける
堀内一郎
あを
200509
こめかみへ顔ひき締まる神の瀧
篠田純子
あを
200509
重なれる尾根ひとすぢの滝見えて
大磯幸子
河鹿
200510
闇の奥見え隠れして滝の綺羅
大磯幸子
河鹿
200510
隧道へひとり消えたり滝がかり
浜口高子
火星
200510
滝ひびく宮に鯱立しやちほこだち狛犬こま
志奈禮子
万象
200510
鳴和の滝
滝落ちて峰を映せる水となり
小林正史
200510
瀧を見て片手掬ひに谷の水
小澤克己
遠嶺
200510
清風や岳の真中の瀧の道
小澤克己
遠嶺
200510
滝音へ近づく磴の手摺かな
英龍子
百鳥
200510
滝音もしぶきも胸に持ち帰る
山本かずみ
百鳥
200510
滝から落ちる水のように鳴咽
松山律子
六花
200510
滝行者風呂敷包一つあり
坂ようこ
200510
滝開折々祝詞消されがち
松尾緑富
ホトトギス
200511
滝開山女放流てふ行事
松尾緑富
ホトトギス
200511
滝開すみたるばかり山の雨
松尾緑富
ホトトギス
200511
裏切れば裏切られるぞ滝拝む
木田千女
200511
声だけが身から離れて滝行者
中村龍徳
200511
観音の神酒の裾分け滝祭
戸田円三
200511
この瀧を見せたくて肩抱いて来し
田原陽子
200511
すれ違ふ四五人にあり滝の冷え
清水ミツコ
200511
八月の天地つなぐ滝の音
浜口高子
火星
200511
大滝のおそひかかるごと落ちてきし
あさなが捷
200511
面に瞳入る滝冷えの鑿をもて
乗光雅子
雨月
200511
山麓の名水滝となつて落つ
河村靖子
築港
200511
涸るることなき吹割の滝と君
稲畑廣太郎
ホトトギス
200512
曇天の一角崩れ滝となる
岩垣子鹿
ホトトギス
200512
たそがれて滝の光芒冷まじや
松村多美
四葩
200601
奥日光
滝壺やむらさき似合ふ女怖し
山元志津香
八千草
200601
水涸れて滝の高さを思ひをり
浜口恵以子
風土
200602
落ちる他なくて落ちくる滝なりし
嶋田摩耶子
ホトトギス
200603
滝音を抜けたる水の匂ひけり
本多俊子
さくらの音
200605
瑠璃沼に瀧落ちきたり瑠璃となる
水原秋櫻子
馬醉木
200606
『蘆刈』
細滝のしかも二筋緑さす
阿部ひろし
酸漿
200606
滝落ちて天降りの山の力みけり
淵脇護
河鹿
200607
滝音の消えて瀬音となるところ
稲畑汀子
ホトトギス
200607
滝音を包み残せし夜の帳
稲畑汀子
ホトトギス
200607
滝壺の渦に吸はるる快楽ふと
谷口みちる
200607
滝守に振舞はれたる丸木椅子
辻直美
200608

 

2020年5月18日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。