8    200句 (他季を含む)

作品
作者
掲載誌
掲載年月
真っ青な光のシャワー鷹巣立つ 近藤喜子 201208
落鷹や風の米軍滑走路 大湾宗弘 万象 201208
放鷹の鷹とぶ松の浜離宮 北崎展江 くりから 201209
放鷹の鈴の音にある淑気かな 北崎展江 くりから 201209
師にいろのあらば紺碧鷹渡る 頓所友枝 冬の金魚 201209
一本に大地を見たる鷹一羽 前田恵美子 青鷹 201210
眼光の先に何ある青鷹 前田恵美子 青鷹 201210
堂々と渡り合ひたる青鷹 前田恵美子 青鷹 201210
鷹匠の眼光鷹に劣らざる 前田恵美子 青鷹 201210
三界を視界にをさむる鷹一羽 前田恵美子 青鷹 201210
その中の一羽は鷹といふ孤高 稲畑廣太郎 ホトトギス 201211
鷹舞ふを少しは期待したものの 稲畑廣太郎 ホトトギス 201211
今鷹の視界の中にある吾等 稲畑汀子 ホトトギス 201211

 祝前田美恵子氏「青鷹」句集上梓

幾つ山幾つ川越え青鷹

竹中一花 201211

 祝「青鷹」

孤高なる鷹の旋回奥琵琶湖

谷岡尚美 201211
吉備の空鷹一点となる疾さ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201212
百年は生者に長し空に鷹 長島清山 かさね 201212
鷹一つさか落したる大井川 神蔵器 風土 201212
鷹の渡り見むとて千の段急ぐ 大橋晄 雨月 201212
天高し旋回の鷹風に乗り 大橋晄 雨月 201212
鷹渡る群なさざるを矜恃とし 大橋晄 雨月 201212
鷹仰ぎ疲れて遠き湖を見る 大橋晄 雨月 201212
碧空を乱さずに鷹渡りけり 柴田佐知子 201212
鷹の舞ふ野にあるもののひそとして 宮崎左智子 201301
雪原の一穢ひらりと鷹の羽根 渡邊千枝子 馬醉木 201301
鷹渡る島にひとつの芭蕉句碑 寺田すず江 201301
一片の雲なき伊良虞鷹渡る 大橋淳一 雨月 201301
碧落を流るるごとく鷹渡る 大橋淳一 雨月 201301
渡る鷹千八百を数へしと 大橋淳一 雨月 201301
帆翔の鷹美しき伊良湖岬 大橋淳一 雨月 201301
鷹を待つ山湖息つめをるごとし 祐宗千代子 雨月 201301
祈りにも似し眼差に鷹見上ぐ 祐宗千代子 雨月 201301
瞬けば消ゆる高さに鷹渡る 祐宗千代子 雨月 201301
たわみては張りては鷹の列遠し 祐宗千代子 雨月 201301
句読点となるまで鷹を見送りぬ 祐宗千代子 雨月 201301
流木の浜に拾へる鷹の羽 横山昭子 雨月 201301
鷹渡る椰子の実流れ来る頃に 碇天牛 雨月 201301
越ゆるべき空整はず鷹柱 山田佳乃 ホトトギス 201302
大鷹や男神女神の嶺かすめ 石崎和夫 201302
岬鼻の飴色の月鷹渡る 川村亘子 末黒野 201302
大鷹の原野ひつ下げ翔ちにけり 近藤喜子 ミネルヴァの梟 201303
朝明や鷹の目光る木の天辺 オ水谷直子 京鹿子 201303
鷹匠の一笛が統ぶ二日かな 森岡正作 201303
切岸に天射るかまへ鷹一羽 佐久間由子 201303
鷹を見し代々木の杜の深さかな 黒滝志麻子 末黒野 201303
鷹舞へり天上無垢の石廊崎 神蔵器 風土 201303

 前田美恵子句集『青鷹』上梓

高千穂の逆鉾目指す青鷹

延広禎一 201303

 前田美恵子句集『青鷹』上梓

戒壇を廻りて出づや青鷹

延広禎一 201303

 前田美恵子句集『青鷹』上梓

家康の城を掠めし青鷹

延広禎一 201303
青鷹且つ大胆に高舞へり 石脇みはる 201303
大鷹の止まるやいなや孤高の樹 近藤喜子 201303
大空を映す眼の鷹と匠 中野京子 201303
崑崙へ吾を差し招く青鷹 熊川暁子 201303
日々新たな眼を開き青鷹 中田禎子 201303
曇天を破る翼や青鷹 竹中一花 201303
曲輪めく寺の石垣鷹渡る 松井洋子 ぐろっけ 201303
足場組む真上に立ちし鷹柱 松本恒子 ぐろっけ 201303
鷹舞ふや湖辺に神の産屋の史 片桐てい女 春燈 201304
天翔る一羽の鷹や海しづか 神田恵琳 春燈 201304
雲の端に戻る日差や鷹の声 渡真利真澄 万象 201304
青鷹の光塊となり飛び去りぬ 関根揺華 201304
風読みて鷹匠鷹を放ちけり 松田明子 201304
鷹匠の眼に鷹の棲みつけり 松田明子 201304
鷹匠へ戻るほかなき鷹一羽 松田明子 201304
鷹匠のかひなへ鷹を飼ひ慣らす 松田明子 201304
千木の鷹横手盆地を脾睨す 園部蕗郷 春燈 201305
はかり知れぬ谷の深さよ鷹渡る 加藤みき 201310
山陰の空引き裂いて鷹一羽 稲畑廣太郎 ホトトギス 201311
ぬつと鷹現れて大山日和かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201311
鷹柱地球の自転促せり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201311
鷹の来て水面歪んでをりにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201311
空絞り鷹近付いて来りけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201311
鷹の目の鋭さといふ気品かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201311
はつきりと鷹と分かりてより失せし 稲畑汀子 ホトトギス 201311
忽ちに気流に乗りし鷹一羽 稲畑汀子 ホトトギス 201311
初鷹を入らずの森に放ちける 柳川晋 201311
高みつつ方位定まる鷹柱 秋葉雅治 201312
筆太の兜太の一字鷹渡る 山田美恵子 火星 201312
山山の樹樹にほひ立つ鷹柱 山田美恵子 火星 201312
槐の旗携へ鷹は大日へ 竹中一花 201401
青空の中心にあり鷹の座は 柴田佐知子 201401
衿立てて見しあかときの鷹柱 栗山恵子 雨月 201401
鷹柱一直線にとはならず 栗山恵子 雨月 201401
鷹渡るを見むと岬へ急ぎけり 細川コマヱ 雨月 201401
鷹渡る伊良湖岬の昼の月 栗山恵子 雨月 201401
鷹渡る千里万里の風のみち 栗山恵子 雨月 201401
鷹渡る立派な空となりにけり 柴田佐知子 201401
朝月を尾根に残して鷹渡る 佐々木みどり 馬醉木 201401
鷹匠のかひな盤石鷹据ゑて 林昭太郎 201402
おくれ翔つ渡りの鷹に波尖る 柴田近江 201402
焦点に鷹を捉へて連写せり 山野美賛子 ぐろっけ 201402
鷹一過しろがねに透く風の筋 松木ひろ ろんど 201402
鷹渡る己を恃みましぐらに 横山昭子 雨月 201402
一新の駿河に鷹の飛翔かな 楠原幹子 201402
よすがなき人の安否や鷹の声 犬塚李里子 201403
鷹匠を継ぐ若者がゐて清し 板橋昭子 201403
鷹舞うて山に緊張あるがごと 江島照美 201403
鷹舞へる空へ勝鬨義士の列 片岡久美子 201403
鷹放つわが放鳥の午前九時 神蔵器 風土 201403
鷹放つ優勢すでに眼光に 宮内とし子 201403
鷹の眸のふはりと飢ゑて水面打つ 内山花葉 201404
大鷹の翼大きく餌を捉ふ 坂根宏子 201404
鷹の眼の中にありたる山河かな 湖東紀子 ホトトギス 201404
鷹の目や空ゆく風を聞いてをり 本多俊子 201404
鷹見つけたるより空の広がりぬ 山田佳乃 ホトトギス 201404
鷹匠の腕直角に鷹飛びぬ 杉浦典子 火星 201404
鷹柱一羽外れたる歪みかな 河口仁志 201404
若鷹にして金環の眼鋭し 佐藤貞子 雨月 201405
落日の燃え立つ峡や蒼鷹 黒滝志麻子 末黒野 201405
巣の鷹の雛の瞳はやも王者ぶり 密門令子 雨月 201405
大鷹の枝に吹かるる演習地 福島せいぎ 万象 201405
鷹匠のかひなに鷹の甘え鳴く 佐藤貞子 雨月 201405
檻の鷹いくたび呼べど振り向かず 天谷翔子 201406
鷹飛んで干拓村の風平ら 工藤ミネ子 風土 201406
朝凪や沖島鷹島離れ浮く 能村研三 201407
利き腕は荒鷹のため空けておく 柴田佐知子 201407
五月来て鷹の統べたる裏妙義 小林和子 風土 201409
山を見て海を見て鷹見付けたり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201411
鷹渡る一羽につづく目の行手 稲畑汀子 ホトトギス 201411
吸ひ込まれゆく鷹の空又一羽 稲畑汀子 ホトトギス 201411
大滝の空やや低く鷹渡る 石垣幸子 雨月 201411
鷹匠の鋭きまなこ秋高し 宮崎左智子 201412
読点となり鷹渡る飛騨の空 コ田千鶴子 馬醉木 201412
鷹の羽の並び立つ紋盆提灯 久世孝雄 やぶれ傘 201412
鷹渡り了ふや秀野の忌と思ふ 荒井千佐代 201412
天辺をにほはせ鷹の渡りかな 蘭定かず子 火星 201412
鷹の目にねむく大きな牡丹雪 堀内一郎 堀内一郎集 201412
鷹柱いよいよ高し五郎亡し 工藤義夫 馬醉木 201501
鷹渡る羽生結弦は立ち上がる 辻美奈子 201501
放たるるまでの目隠し鷹猛る 樋口英子 201501
鷹渡る己を恃みましぐらに 横山昭子 雨月 201501
家康の布陣の山を鷹渡る 室伏みどり 雨月 201501
有明の月をよぎりて鷹渡る 大橋淳一 雨月 201501
鷹渡る滑翔の翼凛と張り 大橋淳一 雨月 201501
息のんで人ら見上ぐる鷹柱 大橋淳一 雨月 201501
鷹渡る点となるまで高度上げ 大橋淳一 雨月 201501
男波立つ伊良湖水道鷹渡る 大橋淳一 雨月 201501
鷹渡る右顧左眄せずひたすらに 大橋淳一 雨月 201501
鷹渡る波濤万里のあなた見て 大橋淳一 雨月 201501
鷹六千渡りしあの日目裏に 堀田清江 雨月 201501
碧落に点と湧く鷹点と消ゆ 佐藤貞子 雨月 201501
一声もこぼさぬ矜恃鷹渡る 佐藤貞子 雨月 201501
嶺々越えて鷹蒼茫の空を得し 佐藤貞子 雨月 201501
鷹柱いよいよ高し五郎亡し 工藤義夫 馬醉木 201501
鷹一つ落とす上毛平野かな 間島あきら 風土 201501
大寒や羽ばたかず鷹渡りゆく 岡本尚子 風土 201501
足跡の集まる浜辺鷹の頃 前田貴美子 万象 201501
この先は信ずる道を鷹渡る 岩月優美子 201501
荒鷹や悟りに遠き目の力 寺田すず江 201501
残照の石州瓦鷹わたる 斉藤マキ子 末黒野 201502
鷹匠の腕より天空翔ぶ構へ 水井千鶴子 風土 201502
大空の道へ伸びゆく鷹柱 仙頭宗峰 万象 201502
現実を見極めて鷹渡るなり 高橋将夫 201502
鷹舞ふや山河はときに牙を剥く 岩月優美子 201502
海山に朝の日の満ち鷹を待つ 滝澤圭子 雨月 201502
尾に付けた鈴の音いづこ大鷹野 篠田純子 あを 201502
きゃうきゃうと闘志の叫び鷹野かな 篠田純子 あを 201502
うら若きをんな鷹匠手負ひけり 篠田純子 あを 201503
放たれし矢のごと鷹の翔けゆける 横山昭子 雨月 201503
鷹の目の鷹匠を見て人を見ず 横山昭子 雨月 201503
虚空見る鷹師と鷹の阿吽かな 横山昭子 雨月 201503
大富士の裾紛れなし青鷹 徳井節子 馬醉木 201503
鷹の目や萎へし心を射ぬかれし 柴田靖子 201503
鷹の木と呼ばむ十本鍋島邸 荒井千佐代 201503
微動だにせぬ大鷹の目の睨み 岡真紗子 201503
野袴の鷹匠の技目のあたり 中村紀美子 春燈 201503
旋回の鷹に吸はれてゆべ視線 河野美奇 ホトトギス 201504
海の紺より旋回の鷹消ゆる 河野美奇 ホトトギス 201504
点々とつづき現れ鷹渡る 安原葉 ホトトギス 201504
鷹現れしかと思ふ間に急降下 安原葉 ホトトギス 201504
大鷹の飛翔今かとひたに待つ 山本漾子 雨月 201504
被写体にせよと大鷹胸反らす 山本漾子 雨月 201504
日に透くる風切羽や鷹飛翔 横山昭子 雨月 201504
引返す鷹も見られて伊良湖崎 高橋龍 201505
国栖奏を仕る日や鷹舞へる 服部鹿頭矢 馬醉木 201505
山峡の空わたくしす春の鷹 後藤眞由美 春燈 201505
檻の鷹いくたび呼べど振り向かず 天谷翔子 201505
鷹の空柴山潟の浮御堂 竹内悦子 201506
鷹舞ふや我が足跡の小さきこと 岩月優美子 グピドの瞳 201506
鷹の巣の月下に怒濤ありにけり 山本則男 201506
鷹渡る風の高みや道ひとつ 比嘉半升 万象 201508
大鷹よ胸の高さに来て留まれ 中井保江 船団 201508
天界の鷹大翼拡げけり 関桂二 201508
嵐去り鷹渡る空ととのへり 稲畑汀子 ホトトギス 201510
鷹一過して一点のわれの老い 原田達夫 箱火鉢 201511
鷹渡る鷹でなかりしかも知れぬ 稲畑汀子 ホトトギス 201511
鷹を見しより大空の入れ替る 稲畑汀子 ホトトギス 201511
鷹吸はれゆく円となり点となり 稲畑汀子 ホトトギス 201511
鷹かとも隼かとも失せにけり 稲畑汀子 ホトトギス 201511
濤声を呼ぶ大鷹の渡りかな 能村研三 201511
孤高なる飛鷹の空は高貴なり 能村研三 201511
蛇勿忌や連山越ゆる鷹柱 宮崎洋 春燈 201512
嫌な奴の喉の奥へ鷹の爪 荒木甫 201512
白雲のきれぎれとなり鷹渡す 浅田光代 風土 201512
鷹を追ふレンズに蜻蛉がいつぱい 浅田光代 風土 201512
追ひ風の七百キロを鷹渡る 中村洋子 風土 201512
南下する伊良湖岬の鷹柱 中村洋子 風土 201512
海峡は青き渦潮鷹渡る 和田照海 京鹿子 201601
かつて海底なりし山頂鷹渡る 甕秀麿 201601
鷹→ 9      

 

2021年1月22日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。