10    156句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
鷹の空仰ぎしのみのけふ惜しむ 赤石梨花 風土 201802
一湾の落暉巻き上げ鷹柱 石原孝人 京鹿子 201802
碧天へ大きく影を伸ばす鷹 西村白杼 京鹿子 201802
大鷹を追ふ一団の連写音 井尻妙子 京鹿子 201802
神島を指呼に鷹舞ふ風岬 大久保志遼 201802
鷹と生れて急襲を怠らず 千田百里 201802
鷹渡る湧くごと空に現れて 矢野百合子 201803
先頭は見えぬ高さや鷹柱 山本則男 201803
さはらせてもらひて鷹の羽ぬくし 楠原幹子 201803
鷹の目となり鷹匠の放ちけり 森岡正作 201803
金ひとすぢ鷹の眼に暮れ残る 玉田瑞穗 万象 201803
若者の腕に重たく鷹戻る 松原智津子 万象 201803
鷹高く飛んでおのれの風掴む 小田嶋野笛 末黒野 201803
鷹の羽根郵便受けの中にあり 山田健太 風土 201803
大空の飛礫となりて蒼鷹 コ田千鶴子 馬醉木 201803
鷹の目やきつと地球はせまき檻 鷺山珀眉 京鹿子 201803
白鷹の年酒に卒寿親しめり 松本鷹根 京鹿子 201803
青鷹翔くる全天明きのかた 富川明子 201803
余呉荒るる日の大空や鷹ひとつ 内山花葉 201803
おのづから遠目効きだす鷹の空 深川淑枝 201804
山々に朝の力や鷹渡る 深川淑枝 201804
風待ちの鷹漂へり朝の嶺 深川淑枝 201804
かく近く白き腹見せ鷹柱 永淵惠子 201804
青空の上も青空鷹渡る 永淵惠子 201804
青天へ吸ひ込まれゆく蒼鷹 能美昌二郎 201804
鷹の影光となりて宙へ消ゆ 水野恒彦 201804
紺深き海は恐ろし鷹渡る 横田敬子 201804
阿夫利嶺の雲より上は鷹の空 小田嶋野笛 末黒野 201805
八ヶ岳残照鷹高みつつ流れつつ 大沢美智子 旬日 201808
鷹の空地球を包み込んでをり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201808
虫干しや額裏に飛ぶ親子鷹 藤井明子 馬醉木 201809
守るより攻める男気鷹渡る 鈴鹿仁 京鹿子 201811
鷹渡る不器男の故郷遠くして 熊岡俊子 雨月 201811
鷹の空地球を包み込んでをり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201811
李白なる古老大の字鷹渡る 酒井たかお 201811
大移りして絶壁の鷹柱 小田司 馬醉木 201901
鷹柱立つ元冠の荒岬 中村房子 馬醉木 201901
一湾の落暉巻き上げ鷹柱 石原孝人 京鹿子 201901
一瞬の翳りや鷹の急降下 森岡正作 201902
孤独こそ自由の翼天の鷹 藤田美耶子 201902
鷹柱立ちし地をいま神の旅 三木亨 201902
鷹舞うて海の青さの広がりぬ 岩月優美子 201902
鷹を得て峯の大樹とあそびけり 水野恒彦 201902
鷹渡る山河は大いなる記号 鷺山珀眉 京鹿子 201902
鴨の池鴨遠ざけて鷹棲める 森幸 雨月 201903
垂直に空を拡げて鷹柱 能美昌二郎 201904
海のぞむ松林の空鷹の空 藤田美耶子 201904
雲に入り雲にほぐるる鷹柱 永淵惠子 201904
鷹旋回空の怒濤を越ゆるとき 深川淑枝 201904
真青なる空の瑕瑾の如く鷹 今橋眞理子 ホトトギス 201904
鷹の目を思ひつつ鷹見上げけり 田代貞香 201905
まつさらな近江の空や鷹一羽 西川保子 春燈 201905
獲物ねじ伏せたる鷹の身じろがず 坂口晴子 201906
鷹をもつ肘を高めに鷹師かな 坂口晴子 201906
一笛の強し短かし鷹を呼ぶ 坂口晴子 201906
蒼穹へ投げて大鷹放ちけり 坂口晴子 201906
関跡守る鷹の八方睨みかな 柴崎富子 白地 201909
夏の園若鷹三羽揃ひけり 飯塚トシ子 201909
無人島の岩根に憩ひ鷹渡る 秋葉雅治 201910
鷹飛んで野鳥の森の戦けり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201911
鷹舞うて棹の崩れてゆく渡り 稲畑廣太郎 ホトトギス 201911
星空を収めて鷹の空となる 稲畑廣太郎 ホトトギス 201911
鷹現れて天を領して行きにけり 稲畑汀子 ホトトギス 201911
地の底に水や炎や鷹渡る 柴田佐知子 201912
岬ごと絞り上げたる鷹柱 柴田佐知子 201912
肉眼に見えざる高さ鷹渡る 大橋淳一 雨月 202001
次つぎと山越ゆる鷹今日千羽 村上美智子 雨月 202001
鷹渡る遥かな志摩の空めざし 鈴木淑子 雨月 202001
鷹渡る朝日に翼輝かせ 鈴木淑子 雨月 202001
大旋回別れ惜しむか渡る鷹 村上美智子 雨月 202001
底ぬけに澄める碧空鷹渡る 村上美智子 雨月 202001
渡る鷹千五百羽を数へしと 大橋淳一 雨月 202001
鷹柱雲にとどきて消えゆけり 大橋淳一 雨月 202001
鷹柱立つや天皇即位礼 岩木茂 風土 202001
鷹匠を見る鷹の眼の爛々と 石川笙児 202001
鷹よぎる稜線粗き妙義かな 石川笙児 202001
雨よ雨まつこと赫き鷹の爪 増成栗人 202001
一叢は鷹の羽薄揺れとほす 岡田史女 末黒野 202001
蒼宵や丹波山々鷹渡る 田中信行 202001
鳶の輪の更にその上鷹渡る 大橋淳一 雨月 202001
総身に朝日きらめき鷹渡る 村上美智子 雨月 202001
渡る鷹無事であれよと伊良湖岬 鈴木淑子 雨月 202001
沼の上の気流あるらし鷹柱 大坂正 末黒野 202002
鷹匠の眼に鷹の目の応ふ 森岡正作 202002
凛りんと鷹渡りたる空の青 寺田すず江 202002
百八段見上ぐ眼に青鷹 上野紫泉 京鹿子 202002
鷹狩の獲物賜ひぬ杞陽師に 千原叡子 ホトトギス 202003
抜きん出し一樹は鷹の座となりぬ 荒川心星 202003
神となる途中の大樹鷹渡る 柴田佐知子 202003
鷹翔ぶや富士の真白き西空へ 小田嶋野笛 末黒野 202003
高空の疾き風かはし鷹一羽 森清信子 末黒野 202003
鷹の立つ巌は人跡未踏なる 深川淑枝 202003
くろぐろと護摩焚の跡鷹渡る 岸洋子 202003
百峰のこぞりて鷹を迎へけり 柴田佐知子 202003
去年今年岬を離れぬ鷹一羽 増成栗人 202003
とこしへに翼ひろげしままの鷹 近藤喜子 202003
鷹渡る大空の道土佐も沖 千原叡子 ホトトギス 202003
愛し子とも神とも鷹を見る鷹匠 篠田純子 あを 202003
飼はれゐて鳩にはなれぬ鷹一羽 増成栗人 202004
遠嶺や鷹匠の鷹瞬かず 小林和世 202004
神宿る島を鷹舞ふ初御空 谷陽右 馬醉木 202004
岬に来て一と日を鷹と遊びけり 増成栗人 202005
鷹飛翔五十句作る力欲し 今村千年 末黒野 202005
青き踏み鷹の岬へゆく途中 増成栗人 202006
鷹渡る遠流の公の岬かな 小河原清江 梛の木 202007
鷹の空とははつきりと言へねども 稲畑汀子 ホトトギス 202011
海山千尋の谷鷹渡る 延川五十昭 六花 202011
鷹の羽芒午後には雨となると言ふ 増成栗人 202011
潮騒の島暗ませり鷹柱 内山花葉 202012
鷹躱す浪の起伏を鵯の群 和田照海 京鹿子 202101
鷹匠と同じ眼をして腕の鷹 柴田佐知子 202102
蒼天の無音一羽の鷹を呼ぶ 田丸千種 ホトトギス 202103
亡き夫にいまだときめく青鷹 直江裕子 京鹿子 202104
あとがきの余熱をもらふ青鷹 奥田筆子 京鹿子 202104
雲一つなき一天は鷹のもの 湖東紀子 ホトトギス 202104
翻り高く舞ひゆく蒼鷹 里村梨邨 202104
大鷹の威の舞ひぶりや高嶺晴 小野寺束子 202104
依代の岬の岩根鷹渡る 深川淑枝 202104
天頂の風に撓みて鷹柱 深川淑枝 202104
帰漁船鷹の渡りの風の中 深川淑枝 202104
天に鷹地に瓜坊の日和かな 角野良生 202104
どこまでも空どこまでも鷹の空 角野良生 202104
波高き伊良湖岬や鷹一つ 今村千年 末黒野 202104
鷹去りし空のしじまや畝起す 深川淑枝 202105
鷹渡り終へて全き空の青 永淵惠子 202105
暁雲のくれなゐ切つて鷹渡る 柴田近江 202105
青鷹春ぼこり泛く窓ガラス 伊藤希眸 京鹿子 202107
樹樹覆ふお鷹の道の崖清水 津川かほる 風土 202110
鷹の山別れあかるき空一枚 小倉征子 202111
逆潮の風荒き日や鷹渡る 和田照海 京鹿子 202112
ふるさとの山は月並鷹渡る 藤生不二男 六花 202112
鷹の目が捉へてをりし核弾頭 高橋将夫 202112
鷹わたる航空母艦は動く島 内山花葉 202112
鷹匠の藍濃き羽織風に立つ 内山花葉 202112
鷹渡るミクロマクロを俯瞰して 平松うさぎ 202112
鷹匠の腕より離れ天翔る 神田恵琳 春燈 202201
遠きほど輝く波や鷹の天 能村研三 202202
鷹の眼の最果てを追ふ風を追ふ 平松うさぎ 202202
鷹渡るふいに手紙を書きたくなる 由良則子 202202
鷹渡る容赦なく過ぐ持時間 亀井福恵 京鹿子 202203
たちまちに鷹の集ふや天まほら 牛島晃江 202204
風切羽見ゆる高さに鷹の舞ふ 藤原明美 202204
鷹ひとつ海へ展ける棚田かな 笹村政子 六花 202204
鷹匠は若き女や腕知らず 志方章子 六花 202204
鷹渡る修験の山の崖鎖 角町良生 202205
鷹ゆきし高さにゆるぶ沖の雲 深川淑枝 202206
鷹渡り終へ海鳴りの街残る 深川淑枝 202206
父譲りの短気の質や鷹の爪 塙誠一郎 家系図 202211
鷹の巣に鷹の戻るを待つてをり えとう樹里空   202211
与するも佳し天辺の鷹になら 柴田佐知子 202212
鷹渡り終へ海鳴の街残る 深川淑枝 202212
風切羽の縞鮮やかに鷹渡る 坂口学 202212
双眸に炎の叫び青鷹 鈴鹿呂仁 京鹿子 202212
篁に海峡の風鷹渡る 和田照海 京鹿子 202212
空と海つなぐ岬が鷹の里 山崎正子 202212
逆風の煽るや鷹の山別れ 小田嶋野笛 末黒野 202301
鷹→ 1

 

2023年1月25日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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