大暑 3       136句

念力のゆるめば死ぬる大暑かな    村上鬼城

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書その他
ビルの間にどすんと大暑来りけり 遠藤実 あを 201007  
こきこきと関節鳴らす大暑かな 高橋泰子 201009  
何見ても喰みても大暑おかげさま 丸山佳子 京鹿子 201009  
回廊の甍の影の大暑かな 沼本静江 酸奬 201009  
災害と云ふ人のありこの大暑 早崎泰江 あを 201009  
三門の仁王の渇く大暑かな 木村茂登子 あを 201009  
剥製の虎の目と遇ふ大暑かな 塩路五郎 201010  
煮魚の目玉とびだす大暑かな 伊藤憲子 201010  
直幹の大杉仰ぐ大暑かな 松本三千夫 末黒野 201010  
自堕落に猫も横たふ大暑かな 村田慶子 末黒野 201010  
イタセンパラの生きるわんどの大暑かな 石脇みはる 201010  
高階の息ひそめたる大暑かな 荒木甫 201010  
滲み出る譜面のインク大暑かな 高橋泰子 201010  
庭草の奔放許す大暑かな 大木清美子 201010  
何もかも加齢と怠けゐる大暑 仙石君子 雨月 201010  
耳鳴りは大暑の地球軋む音 田所節子 201010  
土を掻き軍鶏うづくまる大暑かな 高橋あさの 201010  
今日の雨大暑の庭に息吹あり 大房帝子 酸奬 201010  
身辺りにリモコン探す大暑かな 芝宮須磨子 あを 201010  
木綿針荒目につかふ大暑かな 林郁子 201011  
張り合うて大暑の中の老夫婦 羽賀恭子 201011  
厨の戸すつと開きたる大暑かな 中島陽華 201011  
かけねなき大暑なりけり瑠璃蜥蜴 伊勢きみこ 火星 201011  
木陰から鳩の飛び立つ大暑かな 大島英昭 やぶれ傘 201011  
生姜の欠けら縮み行く大暑かな 鳳蛮華 201011  
言葉すらやせてをりたる大暑かな 平居澪子 六花 201011  
鏡なす大暑の月や命日来 山崎靖子 201011  
一途なる意志たのもしき大暑かな 北川孝子 京鹿子 201011  
授産所の大暑の奉仕清しけれ 落合由季女 雨月 201011  
甲子園大暑の球威揺るぎなき 密門令子 雨月 201011  
江戸川の流れの止まる大暑かな 黒滝志麻子 末黒野 201012  
何事も手につかざりし大暑かな 高谷栄一 嵯峨野 201107  
みじろぎもせずに眠れる大暑かな 矢野百合子 201109  
コトナリ」の臨書したりき大暑かな 延広禎一 201109  
びくりとも動かぬダム湖大暑かな 羽賀恭子 201109  
通るたび犬の吠えつく大暑かな 大木清美子 201109  
絵日記のおひさまマーク大暑かな 鈴木 セツ 201109  
全開に蛇口をひねる大暑かな 羽賀恭子 201109  
ワイン酌む昼餉の優雅大暑の日 宮田香 201110  
農具小屋閉ぢて大暑のひと日終ふ 大木清美子 201110  
溜り場に猫の見えざる大暑かな 都留百太郎 末黒野 201110  
横長の記念切手や大暑来る 辻直美 201110  
鏡見ることも疎くて大暑かな 高倉恵美子 201110  
木の下に体おきたる大暑かな 谷村幸子 201110  
混沌と父の歳来る大暑なり 田中貞雄 ろんど 201110  
大暑かな小石にもある影法師 阿部綾子 ろんど 201110  
仰臥のまま眉整ふる大暑かな 苑実耶 大河 201203  
奉る榊つめたき大暑かな 小林愛子 辻楽師 201206  
今日大暑案外凌ぎ易き日に 稻畑汀子 ホトトギス 201207  
だしぬけにものの毀れし大暑かな 鈴鹿仁 京鹿子 201209  
棚上げの古書のなだるる大暑かな 中山純子 万象 201209  
大暑かな机上に反古紙積み重ね 東良子 201210  
襟足に髪のはりつく大暑かな 林いづみ 風土 201210  
駅頭に托鉢僧立つ大暑かな 森田節子 風土 201210  
水張つて桶休まする大暑かな 宮井知英 201210  
「おかあさん」百遍呼びぬ大暑かな 雨宮桂子 風土 201210  
労働の大暑に耐へる喉仏 関根瑤華 201210  
野良猫の樹上に憩ふ大暑かな 都留百太郎 末黒野 201210  
横並ぶ大暑の山の眉の濃し 上辻蒼人 風土 201210  
豪雨あと蝉も啼かざる大暑かな 中山純子 万象 201210  
どの蔓も今けんめいの大暑かな 熊川暁子 201211  
清め酒ひとり静かに飲む大暑 鴨下昭 201211  
かたばみの種子(たね)に撃たるる大暑かな 大竹淑子 風土 201211  
エシャロット齧り大暑といふ日なり 佐藤美紀 ろんど 201211  
口開けて鴉の歩く大暑かな 時田義勝 やぶれ傘 201301  
枠はみだす少年の日記大暑なる 田中貞雄 田中貞雄自註句集 201301  
鳴竜の眼にすくむ大暑かな 神田恵琳 跫音 201303  
貝殻山の軋ん葺たる大暑かな 水野恒彦 夢寐 201306  
狛犬の阿吽乱るる大暑かな 田嶋洋子 七線譜 201306  
大暑とて思考堂々巡りせる 大橋晄 雨月 201310  
笹山に根のゆきわたる大暑かな 蘭定かず子 火星 201310  
あたふたと驟雨来て去る大暑かな 西山浅彦 春燈 201310  
大暑なりほのと匂へる貼薬 三浦澄江 ぐろっけ 201310  
雀らのかげひそめたる大暑かな 加藤静江 末黒野 201311  
閻王の眼光いよよ大暑なる 宮平静子 雨月 201311  
狛犬の睨みするどき大暑かな 長田厚子 末黒野 201311  
阿弥陀経厨に聞こえ大暑かな 中島陽華 201311  
河馬ほどの欠伸大暑の塾帰り 石橋萬里 ぐろっけ 201312  
鯉跳ねて水面の厚き大暑かな 生田作 風土 201401  
大杉の社をぐるり大暑かな 石井美智子 風土 201401  
大暑かなめくればぽろと酸性紙 山田六甲 六花 201408  
はらわたもみな食ひ尽くす大暑かな 吉田葎 201409  
つくづくと声太かりし大暑の忌 井上信子 201409  
路面電車を抜きつ抜かれつ大暑の日 橋本靖子 201409 自転車で
首のべて亀が亀押す大暑かな 山田六甲 六花 201409 義仲寺
リュック背に足取り軽き大暑かな 高橋泰子 201409  
大鴉の一喝ありし大暑かな 藤田素子 火星 201410  
大暑なり今日より後期高齢者 田中貞雄 ろんど 201410

二十四節季

大暑の生れ

軽やかにロボット踊る大暑かな 土井久美子 201410  
ゼリー食ぶ男の貌の大暑かな 山田美恵子 火星 201410  
ゆつくりと上る踏切り大暑来る 野畑さゆり 201410  
デー・サービスヘ夫機嫌よき大暑かな 河本由紀子 春燈 201410  
フル回転の前頭葉や大暑なる 川崎利子 201410  
大暑かな橋の名多き停留所 松本文一郎 六花 201411  
初めての曽孫大暑の明けの風 吉田きみえ 末黒野 201411  
お茶の間にゴジラ来てゐる大暑かな すずき巴里 ろんど 201411  
型を取る鋳物師いもじ塩噛む大暑かな 豊田高子 万象 201411  
大暑かな目覚めの音はミーンミン 中西明子 京鹿子 201411  
ゼリー食ぶる男の貌の大暑かな 山田美恵子 火星 201501  
これよりは急坂となる大暑かな 永淵惠子 201510  
大粒の大暑の雨やまたも過ぐ 柿沼盟子 風土 201510  
家建つる職人屋根に大暑かな 佐野つたえ 風土 201510  
大暑かな火を少なめに炒め物 池田加代子 風土 201510  
文晁の烏の落款大暑来る 間島あきら 風土 201510  
塩壺の塩のつめたき大暑かな 林昭太郎 201510  
大暑より逃れ龍二尾天井へ 鈴木浩子 201510  
五色豆音立てて噛む大暑かな 松本三千夫 末黒野 201510  
明六つの大暑の鴉よく啼けり 松本三千夫 末黒野 201510  
潮入の水門錆びし大暑かな 和田幸江 春燈 201510  
高圧線空に弛める大暑かな 吉村さよ子 春燈 201510  
護摩壇の不動まばゆき大暑かな 小林文良 春燈 201510  
大津絵の鬼も堪へゐる大暑かな 田中珠生 馬醉木 201511  
濯ぎもの大きく干せる大暑かな 吉澤恵美子 春燈 201511  
空うなり山崩れきて大暑かな 中西明子 京鹿子 201511  
みみず腫れ消えてもうたる大暑かな 中島陽華 201511  
少年の曳く黒牛の大暑かな 比嘉半升 万象 201511  
連日の大暑乗り切る一日かなかな 大橋伊佐子 末黒野 201511  
大暑かないのちうすめて筆不精 元橋孝之 京鹿子 201512  
黄昏のたとえば大暑ののぼり旗 芳野ヒロユキ 船団 201602  
これよりは急坂となる大暑かな 永淵暫子 201607  
では行くかと呟いて立つ大暑かな 松本三千夫 末黒野 201610  
電柱に質屋の広告大暑かな 荒木甫 201610  
錦絵の猫が飛び出す大暑かな 雨村敏子 201611  
酢飯の酢の効き過ぎし大暑なる 岩田洋子 201611  
乳を欲る嬰の泣き声大暑なる 東野鈴子 雨月 201612  
厚肉に網目をつける大暑かな 宮内とし子 201709  
紫陽花の名残の花も大暑かな 安立公彦 春燈 201709  
予定表書込み多き大暑かな 小菅礼子 春燈 201710  
黒部ダム放流見する大暑かな 中野大樹 末黒野 201711  
大池に封じ込めたき大暑かな 谷口一献 六花 201711  
脳天をぐぐつと握る大暑かな 伊藤希胎 京鹿子 201810  
首出して亀が息吐く大暑かな 升田ヤス子 六花 201810  
古宮の地震あとしるき大暑かな 西村しげ子 雨月 201811  
さよならも言へず別るる大暑かな 押田裕見子 201812  
これはこれは笑ふほかなき大暑かな 中島陽華 201812  
大暑かな己れに律することひとつ 日置涛魚 201904 大暑→ 1

 

2019年7月31日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。