6   108句

ほうほうと老がはげます耕馬かな   朴魯植   ホトトギス

作品
作者
掲載誌
掲載年月
耕すや自家菜園に一輪車 長崎桂子 あを 201504
耕すや五風十雨の空模様 王岩 あを 201504
すれ違ふとき耕人に火の匂 森藤千鶴 馬醉木 201505
一人来て大地の窪を耕せり 高倉和子 201505
耕しや牛は気ままに草を食む 久保東海司 201505
春耕の前にうしろに鳥のこゑ 笹村政子 六花 201505
鍬を持つ手に春耕の土光る 武生喜玖乃 雨月 201506
耕してゐるとも見えで屈む人 高橋道子 201506
山峡に谺を返し耕せり 荒井和昭 201506
春耕の地平線から来る男 濱上こういち 201506
春霞大地たひらに耕され あさなが捷 201506
土二つ並ぶ我が名や春耕す 安永圭子 風土 201507
道問ふや耕す鍬をもて答ふ 福島照子 京鹿子 201507
耕して畦でしばらく話しをり 森真二 201508
耕して畑の小行は畑隅へ 大崎紀夫 虻の昼 201510
春耕やシャベルで叩く土の塊 秋山信行 やぶれ傘 201602
春耕の鍬わが影を打ちすすむ 馬屋原純子 馬醉木 201605
耕せりへら鮒釣りに声かけて 神田美穂子 万象 201605
立ち憩ふ春耕湖は沖ひかる 松本鷹根 京鹿子 201605
ヒヤシンス水耕栽培根も花に 藤波松山 京鹿子 201605
春耕や目覚めて光る土湿り 大森道生 春燈 201605
耕しの手を止め山羊に物を云ふ 藤井美晴 やぶれ傘 201605
耕され草屑混ざる田に日差し 渡邉孝彦 やぶれ傘 201605
春耕の眞上さだかに鳥の路 久保東海司 201606
耕して耕してまた耕せり 江島照美 201606
耕せり土の温もり土の黙 森岡正作 201606
尼寺の春耕を待つ畝ひとつ 古川夏子 201606
耕しの終りは昼の月見上げ 増田ハルヱ 201606
春耕の景を矢狭間より覗く 佐藤山人 201606
耕人の児を乗せ帰る猫車 平野みち代 201606
春耕や棚田十枚蜑部落 小林のり人 春燈 201606
石灰を撒いて春耕始まりぬ 大村かし子 万象 201606
天に星地に耕人や人は老ゆ 中山皓雪 201607
晴耕の雨読の春を惜しみたる 水谷文謝子 雨月 201607
耕して天に至りぬ瀬戸の島 遠藤逍遙子 風土 201607
春耕の鍬置かれゐて風すさぶ 松田泰子 末黒野 201607
耕人の顔となりゐて鍬を打つ 松浦哲夫 末黒野 201607
続きゐる地震の合間に耕せる 山下しげ人 ホトトギス 201608
春耕や土塊はまだ黒々と 松本正生 やぶれ傘 201608
耕人の父にしたがふ鳥の数 宮崎洋 春燈 201612
人先に耕し終へる習ひにて 中川句寿夫 ここのもん 201705
春耕や音なきはるかなるリズム 齋藤厚子 201705
世に遅るること畏れつつ耕しぬ 小野寿子 201705
天日の溢れ耕人野に動き 水谷文謝子 雨月 201706
春耕や農夫は紐を定規とし 滝沢いみ子 末黒野 201706
春耕やおぼろ昆布の握り飯 延川五十昭 六花 201706
春耕の鍬に瀬音の急調子 藤森すみれ 201706
春耕やいつしか刻の移りける 井上静子 201706
耕人の土嗅いでみて舐めてみて 田丸千種 ホトトギス 201707
耕の半ばに畑を出づるかな 水谷文謝子 雨月 201707
耕の済みたる土の乾きづめ 水谷文謝子 雨月 201707
影を曳き己の影も耕しぬ 中山皓雪 201707
耕牛の働き盛り人老い盛り 中山皓雪 201707
耕して耕してまた耕せり 江島照美 201708
春耕のほとり火入れの登り窯 山本則男 201707
暮るるまで一人ひとりが耕せり 山田正子 201707
耕せり黒々と地を広げつつ 岩下きぬ代 201708
耕すや影来て蚯蚓くはへ去る 後藤マツエ 201709
道東の地平線まで耕され 是松三雄 末黒野 201709
春耕や大地の鼓動打ち返す 長尾タイ 末黒野 201804
春耕の土やはらかし畝太し 岩下芳子 201805
八荒の近き山畑耕せり 田中珠生 馬醉木 201805
二坪を耕しをれば土匂ふ 佐藤稲子 やぶれ傘 201806
耕人の嘗ては企業戦士かな 亀井福恵 京鹿子 201806
春耕や鍬に打たるる己が影 石黒興平 末黒野 201806
耕人の鍬手離さぬ会釈かな 石黒興平 末黒野 201806
春耕やシェア農園の親子連れ 石黒興平 末黒野 201806
春耕の黒き土くれ匂ひたつ 近藤紀子 201807
淋しさを耕す後姿かな 岡本秀子 201807
耕を待つ土の香と土の色 稲畑廣太郎 ホトトギス 201903
耕や夕日に背ナを伸ばしつつ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201903
日の本の未来案じて耕せり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201903
耕と祈りを糧に修道士 稲畑廣太郎 ホトトギス 201903
般若寺の中に音して春耕す 神蔵器 風土 201904
春耕の行きては返す男かな 和田照海 京鹿子 201904
耕の人竹内まりあ聴きながら 廣畑育子 六花 201905
祖の墓に隣る段畑耕せり 小澤冗 201905
春耕の田を渡りゆく薬売り 荒井一代 201905
春耕やこの土と水潮風と 中田禎子 201905
北壁の雪を背に耕せる 宮原悦子 雨月 201905
百姓はなべて早起き耕せり 大槻祐二 春燈 201906
畑の貌調へととのへ耕せり 大槻祐二 春燈 201906
耕すや天地のツボ感応す 柳川晋 201906
耕せり手の感触を馴染ませて 福島茂 201906
春耕や伸ぶる青菜の茎三寸 吉澤恵美子 春燈 201907
一天の全き青に耕せり 岡部玄治 201907
小高きは出城址とや耕せり 鈴木庸子 風土 201907
耕して風に地球の香り出す 岡本尚子 風土 201907
耕人にゆるゆる走る選挙カー 大石よし子 雨月 201907
耕人のすぐそこと言ふ湖はるか 林未生 201910
耕しの田舟漕ぎゆく近江晴 林未生 201910
耕しの人ひとりゐて野の親し 安食哲朗 201910
大夕焼己が影を耕せり 岩田洋子 201911
耕しし畑に月影生まれけり 本多俊子 202002
身に入むや島に耕す土地無くて 蒲田雅子 雨月 202002
春耕のひとりに豊かなる日差し 斉藤マキ子 末黒野 202005
春耕や一日一善陽は西に 植村蘇星 京鹿子 202005
日当りて春耕の土目覚めたる 岩下芳子 202005
春耕の畑の潤ひ黒々と 山本久枝 やぶれ傘 202006
耕人のラジオの告げる正午かな 浅田光代 風土 202007
海へ向き変へ春耕のトラクター 田中臥石 末黒野 202007
春耕の人影ときに空を吸ふ 岩月優美子 202007
春耕や流れる雲へひとり言 持田信子 京鹿子 202008
耕して地球の裏を垣間見る 稲畑廣太郎 ホトトギス 202101
耕して百万石を守る城下 稲畑廣太郎 ホトトギス 202101
耕や土の囁き聞きながら 稲畑廣太郎 ホトトギス 202103
耕して地球の裏を垣間見る 稲畑廣太郎 ホトトギス 202103
耕して百万石を守る城下 稲畑廣太郎 ホトトギス 202103
耕 →1

 

2021年3月11日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。