蓼の花 (犬蓼・桜蓼・御蓼・岩蓼・穂蓼)2    47句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
真つ直ぐに湖へ出る径蓼揺るる 大村峰子 万象 201112
竹林の途切れし辺り蓼の花 北村梢 京鹿子 201201
補聴器に人声遠く蓼の花 中尾廣美 ぐろっけ 201202
清流に浸らんとする蓼の花 大坪景章 万象 201210
環濠の村五十戸や蓼の花 水谷芳子 雨月 201211
飴か鞭か親にも試練蓼の花 斉藤裕子 あを 201211
蓼の花橋桁越しの没日かな 原田達夫 201212
製塩の遺跡に吹かれ蓼の花 中石士亮 万象 201301
花蓼や片手をがみに辻地蔵 豊田都峰 京鹿子 201301
花蓼に丘の夕日のすべり消ゆ 豊田都峰 京鹿子 201301
馬小屋の跡かたも無し蓼の花 根本ひろ子 火星 201301
桜蓼運命線が二本ある 竹内悦子 201301
踏み入りて靴に水滲む蓼の花 古川千鶴 かさね 201301
友の言う一言に萎え蓼の花 岡田満喜子 ぐろっけ 201302
さくら蓼吾妻の栞手にしたり 中島陽華 201302
廃校に抜け穴多し蓼の花 塩見恵介 船団 201304
魚水路の流れ豊かに蓼の花 荒木稔 ぐろっけ 201310
花蓼や音立てて湧く富士の水 大橋伊佐子 末黒野 201311
歩かねば俳句は詠めぬ蓼の花 片山煕子 京鹿子 201311
畦草を刈れば顔出す蓼の花 石原健二 やぶれ傘 201312
気散じを通せし蓼の花の揺れ 小幡喜世子 ろんど 201312
大蓼のももいろをこし拵へむと 瀬川公馨 201401
尼寺の結界つづる蓼の花 コ田千鶴子 馬醉木 201401
今むかし小塚原の大毛蓼 古川夏子 201402
とある日の私がをりぬ蓼の花 武藤嘉子 201411
山水の湖へ落ちあふ蓼の花 岡田史女 末黒野 201501
蓼の花どれも悲しき子守唄 宮井知英 201511
空堀の底へ届く日大毛蓼 水野加代 万象 201602
六合目砂礫にそよぐ蓼の花 長尾タイ 末黒野 201604
湧水にひたす十指や蓼の花 緑川啓子 馬酔木 201611
身に染みてしまつた俳句蓼の花 澤近栄子 京鹿子 201611
青鬼郷の兜造りや蓼の花 林いづみ 風土 201612
蓼の野に残つてをりし武士の道 竹中一花 201701
川の水引きて色増す蓼の花 富田要 万象 201712
舟着いてすぐ折り返す蓼の花 根橋宏次 やぶれ傘 201711
桜蓼水底を這ふ河烏 岩崎武士 万象 201802
島の子のみんな真つ黒蓼の花 秋千晴 201809
蓼の花草に埋もれし忠魂碑 稲畑廣太郎 ホトトギス 201908
蓼の花都心の路傍淋しめず 稲畑廣太郎 ホトトギス 201908
廃校の庭や色濃き蓼の花 伊藤よし江 201911
光琳の一幅に添ふ蓼の花 落合絹代 風土 202001
蓼の花机にさして敬老日 大内幸子 六花 202012
訊きたきは訊きがたきこと蓼の花 角野良生 202107
休耕地真っ赤犬蓼は蔓延る 伊藤昌枝 202112
杖つきし母の背丈に蓼の花 笹村政子 六花 202112
雨の日は雨の歩幅や蓼の花 能村研三 202212
母泣けば吾も泣きたし蓼の花 吉田悦子 202212
対岸の村の屋並や大毛蓼 森清堯 末黒野 202301
蓼の花 →1

 

2023年9月9日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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