鈴 虫 2     57句

鈴虫や土手の向ふは相模灘    正岡子規    寒山枯木

作品
作者
掲載誌
掲載年月
鈴虫の声の余白を埋める闇 稲畑廣太郎 ホトトギス 201509
鈴虫の宿と呼ばれしこともあり 稲畑汀子 ホトトギス 201509
鈴虫の仔のそそくさとそそくさと 田尻勝子 六花 201509
高階に鈴虫鳴かせ夫病めり 笹村政子 六花 201511
鈴虫の番貰ひて夢枕 溝渕弘志 六花 201511
清掃員の鈴虫鳴かす得意かな 箕輪カオル 201512
鈴虫の鳴いてる書店わが町に 秋月祐一 船団 201512
鈴虫の籠置床に朝の茶事 武生喜玖乃 雨月 201512
気まぐれに鳴く鈴虫を待つてをり 山田佳乃 ホトトギス 201602
鈴虫の家ぬばたまの闇に入る 新谷フクヱ 末黒野 201602
鈴虫の音を張る真夜のひびかひて 丸尾和子 雨月 201612
身の白みつつ鈴虫に寝落ちけり 近藤喜子 201612
鈴虫や霧吹く夫の指なごみ 笹村政子 六花 201612
鈴虫や何処に雨を凌ぎをり 石森理和 あを 201610
鈴虫の振る金の鈴銀の鈴 和田華凛 ホトトギス 201701
一匹となる鈴虫にいつもの餌 山口ひろよ 201701
泣きじょうご松虫鈴虫くつわ虫 川副民子 船団 201707
鈴虫や仕舞湯の闇澄みきつて 石本秋翠 馬醉木 201711
鈴虫の間もなく鳴くと待ちゐしに 笹村政子 六花 201711
鈴虫のあとインコ鳴くペット店 森有子 201712
鈴虫を籠に鳴かせて休憩所 岡田史女 末黒野 201712
今日からは家族鈴虫よく鳴けり 奥山テル子 万象 201802
鈴虫の声家ぢゆうを席巻す 松田明子 201802
鈴虫の声虫籠にをさまらず 松田明子 201802
鈴虫の食べる煮干を品定め 大日向幸江 あを 201808
鈴虫の庭持つ寺のガン封じ 丸井巴水 京鹿子 201811
鈴虫の大壺を置く土間の隅 田中藤穂 あを 201812
鈴虫の音を松虫は知つてをり 高橋将夫 201812
鈴虫の声遠のくや夢に落ち 渡辺富士子 末黒野 201812
鈴虫と亀が待ってる児童館 秋岡美津子 201901
鈴虫や逢魔がときに集きをり 秋川泉 あを 201901
鈴虫に客を案内の仲居かな 佐藤花木 雨月 201902
鈴虫を育てし甕も古りにけり 佐藤花木 雨月 201902
鈴虫の青き炎と鳴き揚げぬ 田尻勝子 六花 201911
鈴虫の声溢れ出す留守の家 佐藤千恵 京鹿子 201912
鈴虫の音や母逝きし日と同じ 志方章子 六花 201912
鈴虫の風止むやうに絶えにけり 笹村政子 六花 201912
鈴虫や夜ごとに稿を研ぎ澄ませ 近藤真啓 春燈 201912
居残りの子に鈴虫のよく鳴けり 荒井ハルエ 春燈 201912
鈴虫の籠ひとつ置き無人駅 塩貝朱千 京鹿子 201912
放ちやる鈴虫闇をふるはせて 櫛橋直子 雨月 201912
病む妹と鈴虫を聞く夕べかな 大橋淳一 雨月 201912
鈴虫の鳴くたび母を思ひ出す 中川幸恵 202001
去る人に鈴虫は鈴こぼしけり 亀井福恵 京鹿子 202002
一匹となる鈴虫の闇夜かな 秋千晴 202005
鈴虫と静かに法話京の風 吉岡知香 京鹿子 202010
鈴虫や天守に登る途中なる 植木戴子 202011
鈴虫の白き髭振り朝を鳴く 宮之原隆雄 末黒野 202012
鈴虫を覗けば愛想鳴きをせり 廣畑育子 六花 202012
鈴虫の遠退く声にわれ寝付く 松本峰春 春燈 202111
鈴虫や闇金色に染め上げて 稲畑廣太郎 ホトトギス 202209
翅立ててより鈴虫のプレリュード 稲畑廣太郎 ホトトギス 202209
鈴虫の軍隊回れ右をして 田尻りさ 六花 202209
深々と鈴虫の闇濃かりけり 櫻井理恵 春燈 202211
鈴虫や土間に大きな介護靴 佐藤千恵 京鹿子 202212
鈴虫を逃してやりし狭庭かな 志方章子 六花 202212
鈴虫の声の枕辺清しかり 廣畑育子 六花 202212
高層のビルに鈴虫鳴き狂ふ 田尻りさ 六花 202212
鈴虫に磨かれて行く夜の瑕 玉手のり子 ホトトギス 202302
鈴虫 →1

 

2023年9月9日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。