サングラス 3       200句

サングラス傘寿より世の面白く    小瀧實

作品
作者
掲載誌
掲載年月
サングラス海遊館に鮫の笑み 塩路五郎 201007
サングラスひとりぼつちになりたくて 田所節子 201008
サングラス泪紛らす看取り妻 品川鈴子 ぐろっけ 201008
流行被てモデルウォークやサングラス 森下康子 201009
サングラスまだ七十路は夢多し 木下慈子 馬醉木 201009
いま一つ齢にちよいとサングラス 北村香朗 京鹿子 201009
サングラス父母の墓まで歩めずに 小野口正江 末黒野 201009
サングラスほほゑみひそと返しけり 都丸美陽子 春燈 201009
膝に手をかたち良く置きサングラス 齋藤厚子 201009
サングラス取りて木陰の人と和す 大西まりゑ 酸奬 201009
雨上り芝の青さにサングラス 増田一代 201010
鏡見てこれと決めたりサングラス 西面和子 201010
サングラスかけて田植の男かな 高倉恵美子 201010
里訛かくしきれないサングラス 鴨下昭 201010
氏も素性も隠す術なしサングラス 石橋公代 春燈 201010
送迎デッキに手を振る別れサングラス 矢口笑子 春燈 201010
サングラスとれば失意の顔ならむ 宮崎紗伎 春燈 201010
埠頭行く女兵士のサングラス 宮崎紗伎 春燈 201010
口の端の笑つてをりしサングラス 前田忍 火星 201010
サングラスかけて信心深きかな 能村研三 201010
サングラス外してやつとパパの顔 田所節子 201010
助手席も運転席もサングラス 貝森光洋 六花 201010
サングラスのをんなの覗く水かがみ 橋本正二 201011
サングラスはずし存外やさしき目 五十嵐章子 201011
サングラス声かけられてとまどひぬ 高倉恵美子 201011
サングラス秋田美人かも知れず 西山春文 201012
サングラス欠かせぬ三百五十キロ 稲畑汀子 ホトトギス 201107
わが顔の一部となりぬサングラス 稲畑汀子 ホトトギス 201107
有余る紫外線の日サングラス 長崎桂子 あを 201107
サングラス友すれ違ひ行き過ぎる 長崎桂子 あを 201107
サングラス自分がすこし変るよな 長崎桂子 あを 201107
サングラスかけて声まで変はりたる 高橋将夫 201108
智山派と豊山派をゆくサングラス 本間瓦子 201108
原色の似合ふ横須賀サングラス 宮内とし子 201109
サングラス怒りし朱唇噛みしむる 荒井千佐代 201109
サングラス外しし顔に覚えあり 山口天木 雨月 201109
装ひをグレードアップサングラス 年森恭子 ぐろっけ 201109
教会の重きドア押すサングラス 阪本哲弘 201110
サングラス伊達に非ずや弱視守る 小野寺節子 風土 201110
舞台璦さつ最後はサングラスかけず 楠原幹子 201110
この顔にこのサングラス大きすぎ 谷泰子 ぐろっけ 201110
女性誌の付録が目当てサングラス 河村啓花 ろんど 201110
着せ替へしマネキンなるにサングラス 大島寛治 雨月 201110
姿見の画竜点晴サングラス 阪本哲弘 201111
サングラス溶接工のやさしき瞳 杉本綾 201111
本心は何処にありやサングラス 伊吹之博 京鹿子 201111
サングラス一人大きくなりしかに 永塚尚代 ぐろっけ 201111
サングラスしてスイスから妻帰る 丑久保勲 やぶれ傘 201112
魂を置くや机上のサングラス 川崎かずえ ろんど 201202
サングラスはづせばあどけなき目もと 岡崎伸 遠眼鏡 201203
サングラス額に掛けて紅をひく 齊藤哲子 201208
打明けて寡黙となりぬサングラス 長久保郁子 かさね 201209
盗つ人の墓を去りたるサングラス 中田みなみ 201209
北斎の波が正面サングラス 栗栖恵通子 201209
サングラス外し淋しきことを言ふ 小嶋恵美 春燈 201209
字余りと言ふべし鼻のサングラス 千田敬 201209
口中に飴ころがしてサングラス 代田青鳥 風土 201209
サングラスの奥に目の色探りけり 平田恵美子 ぐろっけ 201209
サングラスかけて出て行くから元気 堀口香代子 ぐろっけ 201209
挨拶が宙に浮くなりサングラス 堀口香代子 ぐろっけ 201209
サングラスかけられて不機嫌な耳 山本孝子 ろんど 201209
ヒーローになりたいばかりのサングラス 松田都青 京鹿子 201210
卒寿伏せ若くおしやれなサングラス 大川暉美 末黒野 201210
八十路婆遠目に若しサングラス 松本恒子 ぐろっけ 201211
気負はずに息ととのへるサングラス 布川直幸 201212
サングラスしてもつひ出るお人好し 町山公孝 201301
我の知らざりし妻なりサングラス 岩田公次 ホトトギス 201302
タコ焼きを反す手並ぞサングラス 井上石動 あを 201307
浅沓の音にはづしぬサングラス 蘭定がず子 火星 201309
青春のプレイバックやサングラス 松木ひろ ろんど 201309
サングラス海青かりき白かりき 山崎青史 ろんど 201309
ためらひも決断もありサングラス 秋葉雅治 201310
辛きこと親には言へぬサングラス 横内かよこ ぐろっけ 201310
サングラスかけて小さき旅心地 松田明子 201310
サングラス何処の誰かとバツクミラー 水谷直子 京鹿子 201311
谷底の音にはづしぬサングラス 坂口夫佐子 火星 201311
サングラス取り核心にふれにけり 大橋伊佐子 末黒野 201311
サングラス入れてをさまる旅鞄 成田美代 201311
忘れ物の札付いてゐるサングラス 長節子 201311
面倒な事は見えざるサングラス 田代貞枝 201311
サングラス心の見えぬ世辞を言ふ 石橋萬里 ぐろっけ 201311
職退きし叔父サングラスにハンティング 村田とくみ ぐろっけ 201312
席ゆづらる迄のうきうきサングラス 村田とくみ ぐろっけ 201401
抽斗にときめき秘めしサングラス 和田政子 201407
喜寿といふ齢を隠すサングラス 松嶋一洋 201407
旧友はサングラスして髪伸びて 小山陽子 やぶれ傘 201407
大神へ辞儀ふかぶかとサングラス 林範昭 火星 201408
サングラスまさか君とは思はざる 田原陽子 201408
甘酸の皺はうつくしサングラス 布川直幸 201408
老いてなほ似合ふ男のサングラス 岡野ひろ子 201408
白昼へ退院の日のサングラス 安藤久美子 やぶれ傘 201408
横浜は時代の坩堝サングラス 千田敬 201408
ドラゴンのタトゥがくねるサングラス 高橋泰子 201408
憲法を読む時サングラス外す 山本孝子 ろんど 201409
視点変へて苦もまた楽しサングラス 高橋和女 春燈 201409
庭球の観客なべてサングラス 宮田香 201409
散骨と茶髪を嘆くサングラス 鴨下昭 201409
俳聖殿の裏へ回りしサングラス 大山文子 火星 201409
サングラスはづし壁泉のからくりを 佐瀬晶子 ろんど 201409
サングラス街が海底都市となり 小林朱夏 201409
ライオンの正視に外すサングラス 阪本哲弘 201409
泣きっ面など見られたくなきサングラス 鎌田篤 雨月 201410
サングラスあなたのいろが見えませぬ 雨村敏子 201410
路地間違へたらしいサングラスを外す 定梶じょう あを 201410
美しきものには外すサングラス 成宮紀代子 201410
別宅を持つ男なりサングラス 宮崎高根 201410
サングラス己の少し遠ざかる 太田慶子 春燈 201410
サングラス躊躇の一歩踏み出せり 葉小河原清江 201410
サングラスいろいろ掛けてみて買はず 和田幸江 春燈 201410
サングラスずらし見上ぐる空の色 石川叔子 201410
サングラスとり確かむる空の青 森幸 雨月 201410
サングラス心の翳り見せまじく 大橋伊佐子 末黒野 201410
振りむけば振り向かれをりサングラス 大橋伊佐子 末黒野 201411
穂高岳見むとて夫のサングラス 平居澪子 六花 201411
船長になりたる気分サングラス 藤井啓子 ホトトギス 201412
蕪村かも信号渡るサングラス 中林明美 船団 201502
B面の己を試すサングラス 岩月優美子 グピドの瞳 201506
先の世の街に紛るるサングラス 鈴木まゆ 馬醉木 201508
全予定取り消す羽目のサングラス 齋藤厚子 201508
不義理することも大事やサングラス 齋藤厚子 201508
向ひ合ふ品良き刀自のサングラス 竹内タカミ 201509
胸にさすただそれだけのサングラス 山内洋光 201509
サングラスかけし歩幅となりにけり 白水良子 201510
サングラスかけて隙なきスーツかな 中根美保 風土 201510
サングラス稚に泣かれてしまひけり 奥田茶々 風土 201510
変身の子供の遊ぶサングラス 水井千鶴子 風土 201510
サングラス口元美人際立ちて 伊吹之博 京鹿子 201510
御みくじを読むとき外すサングラス 風間史子 201510
サングラスかけて踊の輪の中に 松本秀子 201510
サングラス一寸気分の盛り上がる 野口宗久 京鹿子 201511
マッカーサー知らぬ世代やサングラス 大橋伊佐子 末黒野 201511
似合はぬと思ふともあれサングラス 風間史子 201511
似合はぬと思ふともあれサングラス 風間史子 201511
ロシア旅行の朝に加へしサングラス 奥田茶々 風土 201512
百日の船旅に出るサングラス 佐藤みち子 京鹿子 201601
サングラス同士佳人と野獣かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201606
サングラス越しにあの世が少し見え 稲畑廣太郎 ホトトギス 201608
サングラス女医先生の往診か 細川コマヱ 雨月 201608
サングラス外してよりの長話 高木嘉久 201608
サングラス世に抗はず従はず 坂本徹 201608
サングラス悋気の目元隠しけり 小倉陶女 春燈 201609
サングラスかけても強きこと言へず 渡辺やや 風土 201609
太陽と遊び疲れしサングラス 中田みなみ 201609
サングラスかけゐて手持ち無沙汰かな 定梶じょう あを 201609
サングラス集合場所へ「銀の門」 中村洋子 風土 201610
字余りと言ふべし秋のサングラス 千田敬 201611
師に声を掛けそびれたるサングラス 土井ゆう子 風土 201611
サングラス棒つき飴を舐めてゐる 原田達夫 201611
サングラス外し手かざすお花畑 渡辺絹代 末黒野 201611
詩心の脹らむまでのサングラス 木暮陶句郎 ホトトギス 201702
忘れもの取りに戻りしサングラス 中川句寿夫 ここのもん 201705
零戦に修羅の空問ふサングラス 安藤しおん 201707
ニーハオとサングラスの女来たる 波戸辺のばら 201709
サングラス「わしら京都の場合はな」 おーたえつこ 201709
真青なる空を離さぬサングラス 長谷川信也 万象 201709
サングラス妻とも知らずすれちがふ 秋葉雅治 201709
サングラス予防に変はる年となり 高橋正江 末黒野 201709
指に酢のにほひ持ち込みサングラス 齋藤厚子 201709
サングラスはづして入る懺悔室 林徹也 201709
内気とはとても思へぬサングラス 木戸渥子 京鹿子 201710
サングラスはづし昔のままの駅 笹村政子 六花 201710
外出する当てなく畑ヘサングラス 溝内健乃 雨月 201710
今少し鼻梁の欲しやサングラス 原和三 末黒野 201711
学僧の袂にしまふサングラス 笹倉さえみ 雨月 201711
上京の母にはづしぬサングラス 藤生不二男 六花 201711
耳揉んで長生きしたしサングラス 津田このみ 船団 201802
サングラスかけ旅人にまぎれけり 荒井千佐代 201801
耳揉んで長生きしたしサングラス 津田このみ 船団 201802
魚の値を聞くサングラスはづしけり 小山田子鬼 201807
サングラス荒武者に席譲られし 竹内悦子 201808
サングラス男にもある孤愁や 安立公彦 春燈 201809
神々も時には掛けるサングラス 高橋将夫 201809
少々の顔の改竄サングラス 大矢恒彦 201809
サングラス外すや肩の力抜け 渡辺美智子 末黒野 201810
善人を隠しきれないサングラス 村上葉子 201810
適役のマクベス夫人サングラス 中村嵐楓子 春燈 201811
サングラス老人の顔緊りたる 亀田虎童子 201908
曲り角媼が掛けるサングラス 大日向幸江 あを 201909
太宰忌の夜の所在無きサングラス 土井三乙 風土 201909
髪切つてちよつと気取つてサングラス 内田梢 末黒野 201909
ジーンズのぼろぼろ穿いてサングラス 那須淳男 馬醉木 201910
もやもやもやる綿菓子とサングラス 辻水音 201910
マスクしてサングラスして夏帽子 丑久保勲 やぶれ傘 201910
ピンキーとキラーズ知らぬサングラス 佐藤日和太 船団 201910
サングラスとればいつもの妻の顔 広瀬済 やぶれ傘 201911
鰺釣つて歓喜の妻のサングラス 田中臥石 末黒野 201911
サングラス買ふはベニスに遊ぶため 和田華凛 ホトトギス 201911
七難を隠し似合ひのサングラス 石黒興平 末黒野 201911
盆僧の袂へしまふサングラス 笹倉さえみ 雨月 201911
化粧せぬ顔堂々とサングラス 萩原久代 やぶれ傘 201912
御身いよよいたはりたまヘサングラス 岩岡中正 ホトトギス 201912
サングラスして原爆を考へる 岩岡中正 ホトトギス 201912
サングラス目に入るものの柔らかく 渡辺富士子 末黒野 202004
似合ふとも似合はざるともサングラス 稲畑汀子 ホトトギス 202007
サングラス一人の時間大胆に 稲畑汀子 ホトトギス 202007
手を添へて景を見直すサングラス 綱徳女 春燈 202008
百万石箔座に外すサングラス 林いづみ 風土 202009
天体ショー心に光をサングラス 高野昌代 202009
サングラス赤きマニキュアつけやうか 上村葉子 風土 202009
サングラス外してみたき美人かな 江見巌 六花 202009
サングラス →4

 

2016年5月22日 ">2016年5月22日 >

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。