サングラス 1     100句

サングラス掛けて妻にも行くところ    後藤比奈夫

作品
作者
掲載誌
掲載年月
人相のよきも悪しきもサングラス
稲畑汀子
ホトトギス
199808
さなきだに世をくらく見るサングラス
竹貫示虹
京鹿子
199810
親といふものやめたサングラス
能勢京子
船団
199811
KKは株式会社サングラス
中原忽胡
船団
199811
心まで変へてしまひしサングラス
松尾白汀
円虹
199901
パイロットマッカーサーめくサングラス
安井和子
199906
番人の髭よりも濃きサングラス
鷹羽狩行
199908
干物横丁一人の旅にサングラス
村井久美子
199908
船霊に生酒ささげしサングラス
瀬戸悠
風土
199909
サングラス取り出しぬ江ノ島は次
亀丸公俊
銀化
199909
サングラス掛けはみ出してゐる心
末廣紀惠子
円虹
199910
外すまで美女でありけりサングラス
末廣紀惠子
円虹
199910
サングラスかけ日蝕のパリしのぶ
本山卓日子
京鹿子
199910
サングラス優しさがこぼれ落ちぬよう
片岡秀樹
海程
199911
「たれぱんだ」の絵本抱へてサングラス
小澤克己
遠嶺
199911
電送紙の巻ぐせに置くサングラス
千田百里
巴里発
199911
サングラスそれからラム酒一瓶と
児玉硝子
六花
199912
サングラス掛けてお洒落の完了す
稲畑廣太郎
廣太郎句集
199912
サングラスはづして我にかへりけり
稲畑廣太郎
廣太郎句集
199912
いい人をやめようサングラスはずし
近藤千雅
船団
199912
なまじサングラス曇りときどき犬
深澤鱶
ヒッポ千番地
200004
肱鉄砲食らはされさうサングラス
安達しげを
船団
199912
髪そめて地下街あるくサングラス
那須淳男
馬醉木
200008
髪切つてまづ手はじめにサングラス
辻前冨美枝
200008
五十路なるビキニの友のサングラス
安井和子
200008
サングラス外しこれより神の島
井上比呂夫
200009
サングラス夜の渋谷の交叉点
玉川悠
遠嶺
200009
別人になりきつてゐるサングラス
梶本佳世子
円虹
200009
どちらかと云へば父似とサングラス
熊谷みどり
いろり
200009
日本海見に行くためのサングラス
井上比呂夫
200010
サングラスはづしいつもの夫であり
宮倉浅子
遠嶺
200010
サングラスのパブロピカソに蜜蜂
金子兜太
海程
200010
アカシヤの風亜麻色にサングラス
長尾康子
風土
200010
あり余る時間じゃないよサングラス
松山律子
六花
200009
お互ひに訛隠さずサングラス
飯島士朗
銀化
200010
サングラスひとり暮しの裏表
かとうゆき
銀化
200010
サングラス外して戻る元の顔
保坂加津夫
いろり
200010
サングラス眠る馬体として光る
村山半信
海程
200011
三界の個室下さいサングラス
坂本敏子
京鹿子
200011
サングラスの帰国子五寸伸びにけり
笠原ひろむ
200011
サングラス掛けて世間を遠ざけぬ
三村純也
ホトトギス
200012
サングラス両手ではずし挨拶す
横倉由紀
船団
200102
サングラス外す大掛軸の前
荻野美佐子
船団
200102
サングラス吉田小幸と判る距離
稲畑廣太郎
ホトトギス
200106
人に逢う度に外せりサングラス
柳未央
いろり
200107
サングラス赤子抱かむとはづしけり
西山美枝子
酸漿
200108
事ひとつ叶うて赤きサングラス
池端英子
200108
おろかとははてさて重きサングラス
保坂加津夫
いろり
200108
サングラス熟年といふ淋しさに
熊谷みどり
いろり
200108
サングラス外して勝訴祝ひ合ふ
岡田透子
200108
サングラスの沈思黙考川を見て
野澤あき
火星
200109
自己顕示否隠匿やサングラス
辻由紀
雨月
200109
新しき世界覗かむサングラス
多田節子
雨月
200109
ずぶ濡れの伝承の石サングラス
中原幸子
船団
200109
休耕田ながめてゐたりサングラス
熊谷みどり
いろり
200109
サングラス過去形で言ふ恋話
田下宮子
200110
振り向けば吾が妻なりしサングラス
塩路五郎
200110
サングラス外し舞踊の輪へ入りぬ
大村真佐子
遠嶺
200110
人の世は死角ばかりやサングラス
水原春郎
馬醉木
200110
意味あり気サングラスにて消した過去
大木石子
海程
200110
サングラス父母の墓前に来て外す
久保東海司
200110
暗き世を尚更暗くサングラス
千坂美津恵
200111
サングラス捨てマラソンの正念場
峰尾秀之
200111
お隣の犬に吠えらるサングラス
竹内喜代子
雨月
200110
サングラス掛けてパリーの宵をゆく
金森教子
雨月
200110
サングラス掛けない方が目立つ街
三村純也
ホトトギス
200112
ふるさとへ戻りてはづすサングラス
清水ゆみ子
200112
サングラス人間悪になりきれず
田渕昌子
京鹿子
200201
鏡中の吾ならぬ吾サングラス
江木紀子
雨月
200201
存分に海を見て来しサングラス
出口貴美子
雨月
200201
刈り上げて少なすぎたるサングラス
神野佐嘉江
船団
200201
サングラス海は夕日の帯を解く
濱口宏子
船団
200202
サングラスかけて櫓の高くなる
山田六甲
六花
200206
トンネルに入れば外してサングラス
稲畑汀子
ホトトギス
200207
運転のためには別のサングラス
稲畑汀子
ホトトギス
200207
全品が半額セールサングラス
折原烈子
帆船
200207
外出の妻に求めしサングラス
石山民谷
遠嶺
200208
別人となるサングラスかけしより
阪口美枝子
雨月
200208
七人の敵に会ふべくサングラス
森岡正作
200208
サングラス同士確かに目が合へり
渡部節郎
200208
逢いたくて逢いたくて今日サングラス
角田信子
六花
200208
サングラス石仏群を通り過ぐ
半澤佐緒里
百鳥
200209
犬連れしマダムの大きサングラス
ホボーム希子
200209
サングラス外して厨妻となる
久保恵子
200209
少年の茶髪金髪サングラス
山崎ミチ子
帆船
200209
命終のためのサングラス欲しき
青山茂根
銀化
200209
サングラス一人で居れば目立ちけり
泉田秋硯
200210
聖堂のフレスコ画見るサングラス
二宮きみ枝
200210
葬送の涙をかくすサングラス
吉田眞弓
雨月
200210
サングラスはづして沖をまぶしみぬ
遠藤匡子
遠嶺
200211
サングラスはづし赤子を抱きにけり
小田玲子
百鳥
200211
わめく子も泣く子も黙るサングラス
篠田大佳
あを
200210
コスモスや遺影のかけるサングラス
嵯峨根鈴子
火星
200211
サングラスはづして本音言ひ合へる
河本順
200210
猿沢の亀に餌をやるサングラス
吉田康子
青山椒
200303
土佐の旅には太陽とサングラス
稲畑汀子
ホトトギス
200305
サングラス己を隠しゐるつもり
二宮桃代
雨月
200307
サングラス実用となる齢なり
山荘慶子
あを
200307
サングラスかけて善女で通しけり
木田千女
200308
サングラス置かれ新装試着室
杉本綾
200308
サングラス 2→      

 

2021年5月19日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。