すみれ 4    100句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
バス停の大き芥箱すみれ草 竹内悦子 201207
誘ふは紫紺のすみれ伊吹山 坂根宏子 201208
最澄の往還の径すみれ咲く 小島昭夫 春燈 201212
三色といふが豊かにすみれ咲く 池田光子 201301
その昔結核病棟すみれ咲く 神蔵器 風土 201304
店先にすみれの鉢を置く花屋 丑久保勲 やぶれ傘 201305
土牢を守る走り根花すみれ 篠田純子 あを 201305
山道に小さき群のすみれかな 柳田晧一 かさね 201305
隕石は燃えつきぬ星すみれ咲く 大川ゆかり 201305
好日の笑顔三色すみれかな 中野京子 201306
石段の石の間にすみれ咲く 出口誠 六花 201306
かくし持つすみれ一輪野面積 鈴木直枝 ろんど 201306
すみれ野の広きを妻と二人占め 上原重一 201306
すみれ野に風の硬さの残りけり 鈴木一三 末黒野 201306
すみれ咲く津波に消えし家の跡 森高武 風土 201306
金婚のすみれ一束挿せば足る 井上春子 春燈 201306
農道にすみれ群れ咲く青田かな 岡野安雅 かさね 201307
歓声を存分に浴びすみれ咲く 鴨下昭 201307
長・短のフルートの音すみれ咲く 池田久恵 ぐろっけ 201307
納まりよく鉢の隅からすみれ草 斉藤裕子 あを 201405
石舞台巨石の隙のすみれ草 石川個子 馬醉木 201405
パドックのすみれを食べている新馬 塩見恵介 船団 201406
オフィーリアの揺蕩ふ裾や雛すみれ 山口ひろよ 201406
花すみれ日向日向に咲きにけり 有賀昌子 やぶれ傘 201406
関取の墓の真砂の花すみれ 中島陽華 201406
ミッキーの顔顔顔や花すみれ 相良牧人 201407
修験者の列に法螺貝山すみれ 森理和 あを 201407
花すみれつなぎてぬくき幼女の手 吉田きみえ 末黒野 201407
箒目のそこより流れすみれ草 大山文子 火星 201407
心して「こころ」百年すみれ草 荒木甫 201407
ブロックの塀の隙間やすみれ草 荒井貞子 末黒野 201407
野菫の襟足ことにすみれ色 鳥居美智子 ろんど 201408
雨樋の漏れ水を得てすみれ咲く 大西よしき ろんど 201408
胸内にすみれほどの神がゐる 有松洋子 201505
目標は五千歩野辺のすみれ草 鈴木セッ 201505
穏やかな余生を求め野のすみれ 塩千恵子 201505
すみれぐみたんぽぽぐみや野に遊ぶ 森田節子 風土 201506
福祉の手借りてしあはせすみれ草 滝澤千枝 春燈 201506
花すみれ隠すほどではない秘密 たかはしすなお 201506
コサージュのすみれ匂ふよ謝恩会 辻由紀 雨月 201506
車椅子寄せて湖畔の花すみれ 水田壽子 雨月 201506
山すみれ避けて据ゑたる水準儀 懸林喜代次 春燈 201507
チーターのモデル歩きや花すみれ 小林洋子 万象 201507
野のすみれ屈みて直す靴の紐 吉田きみえ 末黒野 201508
しなやかに白猫の踏むすみれ草 田賀楳恵 万象 201508
本日はあけぼのすみれこの窓辺 坪内稔典 船団 201508
お引越スミレば移植饅に載り 八木健 八木健俳句集 201509
踏まれてもどつこい今日のすみれ草 布川直幸 201602
もの想ふ顔に三色すみれ咲く 金森信子 雨月 201605
高僧の衣の雫すみれ草 中貞子 201605
まばたきも密かな言葉すみれ草 高村令子 風土 201605
花時計お八つの位置のすみれ草 千田百里 201605
戦火経し一茶の句碑にすみれ咲く 田中藤穂 あを 201607
すみれ野に淡きのりしろあり伸びる 鳥居真里子 船団 201612
歩くことただただ楽しすみれ草 浅野佐代子 201612
すっぽりと帽子をかぶかすみれ草 犬塚芳子 201705
根こそぎは思ひとどまり野のすみれ 山田六甲 六花 201705
包装紙につつむすみれを子と摘みし 竹中一花 201705
手にとれるにほひすみれの鉢軽く 佐藤惠子 風土 201705
会ふ人の声の明るし花すみれ 黒滝志麻子 末黒野 201706
老犬と昨日見付けしすみれまで 岩井京子 201707
復活や瓦礫彩る花すみれ 山本無蓋 201707
野の色にひとつ加はりすみれ草 荻巣純子 雨月 201707
あるじなき空家守るごと花すみれ 伊藤由良 末黒野 201707
雨止みて松の根方の花すみれ 吉田きみえ 末黒野 201707
死の匂ひ消えし玄室すみれ咲く 深川淑枝 201708
風吹けば笑顔極める花すみれ 高野昌代 201805
野仏の台座のすみれ咲きにけり 大崎紀夫 やぶれ傘 201805
獣道と思ひつ行けり花すみれ 松本三千夫 末黒野 201805
もののふの通りし谷戸やすみれ草 峰幸子 末黒野 201806
一坪のネイルサロンや花すみれ 中嶋陽子 風土 201806
一片は空にもどりし白すみれ 雨宮桂子 風土 201806
バス停の傍の花壇にすみれ咲く 亀岡睦子 やぶれ傘 201806
苗札はみんなひらがなばらすみれ 有賀昌子 やぶれ傘 201807
SLの汽笛に目覚む姫すみれ 川井さち子 風土 201807
岬山の風の色つむすみれ草 佐久間由子 201810
すみれ咲くわたしのとげのむらさきに 中原幸子 船団 201811
コンクリの割れ目割れ目にすみれ草 秋川泉 あを 201905
野すみれを猫のお墓の標とす 大日向幸江 あを 201906
夏草の中の一輪すみれ草 佐藤恭子 あを 201906
はみ出さぬ事身上にすみれ草 及川照子 末黒野 201906
風絡む崖裾の道姫すみれ 松本三千夫 末黒野 201906
むらさきの群れを作りてすみれかな 出口誠 六花 201906
踏みそうにスミレ掴まりそうに君 池田澄子 船団 201906
胃の腑まで覗かれてゐる三色すみれ 直江裕子 京鹿子 201906
媚びること知らぬ馬の眼すみれぐさ くどうひろこ 201906
地に空に心に平和花すみれ 本多俊子 201906
すみれ咲き千手の祈りとこしなへ 片山煕子 京鹿子 201907
旅の記に一輪そへて花すみれ 山森みちよ 風土 201907
帰り路の指呼に塔あり山すみれ 山田由利枝 雨月 201907
すみれ草合掌といふ別れあり 山田夏子 雨月 201907
すみれ咲く頃と約せど逝きし友 菅野日出子 末黒野 201907
すみれ咲くと譲りし家の主より 石川東児 201909
すみれ草神の氣配の石階段 本郷 公子 京鹿子 202001
すみれ咲き初むクリップの大と小 辻美奈子 202005
老いは早し心にいつも野のすみれ 岩月優美子 202005
野に御座すやくしさんぞんすみれ草 石川憲二 六花 202006
道端のすみれと白いご飯好き 中原幸子 船団 202006
すみれ咲く頃の観音様に逢ふ 南うみを 風土 202006
妻愛でしたちつぼすみれ風に揺れ 河野昭彦 ホトトギス 202007
すみれ →5

 

2022年4月20日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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