2    172句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
炭俵焚く香正月法善寺 沢木欣一 万象 200412
鵙猛る備長炭の俵立つ 南奉栄蓮 風土 200501
一ト言をやんはり一言ひて炭をつぐ 滝沢伊代次 万象 200501
炭で焼く餅打ち返し打ち返し 木村茂登子 あを 200502
間伐の小楢を材に炭を焼く 上石哲男 築港 200502
炭継ぎて名の無きころを贋作家 野中亮介 馬醉木 200502
羽子板市炭火の匂ひいづこより 今瀬剛一 対岸 200502
炭熾る匂ひにつひのふたりかな 淵脇護 河鹿 200503
しまひ湯に竹炭入れてありしかな 平田紀美子 風土 200503
跳ね炭や歴史にのこす一冊子 小澤克己 遠嶺 200503
初釜や心ひきしめ炭洗ふ 鎌倉喜久恵 あを 200503
備長炭打てば昭和の音澄める 宮入河童 200504
炭籠を忍者のやうにはこびけり 吉田明子 200504
ことひとつ育む明日へ炭をつぐ 戸村よねこ 遠嶺 200505
備長炭掻くと心頭滅却し 本城布沙女 雨月 200505
炭の精の化身と現るる火の柱 本城布沙女 雨月 200505
眼を遣らる怖れ半ばに炭を掻く 本城布沙女 雨月 200505
燻り灰したたか被り炭掻ける 本城布沙女 雨月 200505
おのがじし掻きたる炭や春火桶 本城布沙女 雨月 200505
竈出しの備長炭に近づけず 大石よし子 雨月 200506
炭竈に残るぬくもり辛夷咲く 小橋末吉 対岸 200506
屠蘇注ぐや快の隙に炭火赤し 中村汀女 200507
君が子なる少女に炭火もてなさる 瀧春一 菜園 200509
炭火背に泳ぐすがたをみせし鮎 寺門丈明 あを 200509
炭火を見つめ亡兒のかげに言觸りつ 瀧春一 菜園 200509
炭の香も音もかそけく炉を開く 稲畑廣太郎 ホトトギス 200510
三伏や炭蕎麦といふ黒き食べ 伊藤トキノ 200511
松茸や燃えて出でくる備長炭 東亜未 あを 200512
炭火にて秋刀魚焼き中すぐ帰る 小田元 六花 200512
炭尉となりしが話まだ尽きず 吉田かずや 春燈 200601
炭熾り茶釜しゅんしゅん独り言 三橋早苗 ぐろっけ 200602
猪鍋や炭の弾ける音の中 広渡敬雄 200602
木炭で男の子はバカと書き遺す 泉田秋硯 200603
炭跳ねて湯が沸くまでの割稽古 三橋早苗 ぐろっけ 200603
跳ね炭をよけし衿元匂ひけり 中田みなみ 200603
肉を焼く炭火赫赫と鰯起し 辻恵美子 栴檀 200604
赤々と炭火おこりて爆ぜにけり 河野政恵 酸漿 200604
炭竈の罅あらはなる雲雀東風 橋添やよひ 風土 200605
金属音たちて炭火の爆ぜにけり 松田有伽 河鹿 200605
炭をつぐ手を匂やかに返しけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200606
一八や炭負ふ人のやすみ岩 瀧春一 常念 200606
尾上にも炭燒くけぶり露寒し 瀧春一 常念 200606
夜の雪に炭炎々と掻き出せる 瀧春一 常念 200606
大根運び炭運びなど子の便り 瀧春一 常念 200606
山晴るる日は風花や炭を燒く 瀧春一 常念 200606
炭木樵る谺も絶えず炭を燒く 瀧春一 常念 200606
炭木割る金矢打つ音冴え返る 山形悦子 万象 200606
谷底に炭竈ふえて雪深し 瀧春一 常念 200606
炭燒に祭一と日や四手櫻 瀧春一 常念 200606
炭取りに出し妻の音吾が身の失 八田木枯 晩紅 200606
炭竈や月を燻して燃えつづく 瀧春一 常念 200606
早蕨やうからもてなす炭子宿 山形悦子 万象 200608
炭をつぐ手を匂やかに返しけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200612
もどりくるは母のことなり炭あかり 豊田都峰 京鹿子 200702
備長炭にあり若き骨の音 近藤喜子 200702
炭足して神事の能を待つ間かな 田中由喜子 馬醉木 200702
そぞろ火を恋ふ菊炭の菊文様 窪田佳津子 雨月 200702
池田炭グラム単位で売る老舗 北川光子 ぐろっけ 200703
菊炭と言ひねむごろに包み呉れ 西千代恵 雨月 200703
炭をもて日付書き込む炭袋 飛鳥由紀 200703
正月の満月のぼる炭子村 山形悦子 万象 200704
炭ついで七人句会始まりぬ 長沼紫紅 200704
むづかしき誰かれのゐて飾り炭 柴田佐知子 200704
修行僧炭火を運ぶ足真つ赤 佐藤山人 200704
峰越しの初日とどけり炭子宿 山形悦子 万象 200704
棒のままを叩きて茶事の炭買へり 小池八重子 200704
炭の香に心しづもる春夕 川合八重子 酸漿 200705
輝かずして白炭の鋼の音 守屋井蛙 酸漿 200705
山暮れぬ炭は燒くかれて炭竈に 瀧春一 200706
桐炭の熾る匂ひや母の里 尼嵩太一郎 ぐろっけ 200706
炭爆ぜて柱時計が鳴つて朝 木村享史 ホトトギス 200706
炭に似て笊に乾びし猪の肝 薮脇晴美 馬醉木 200706
錆鮎に炭の怒つてをりにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200710
一歩入るより炭匂ふ草の庵 稲畑汀子 ホトトギス 200712
炭つぎし父のこだはりなつかしく 稲畑汀子 ホトトギス 200712
炭をつぐ北の大地や岬寮 加藤克 200801
竹炭に罅入る音や余寒なほ 森田節子 風土 200801
雨あがり炭たつぷりとつぎにけり 数長藤代 200802
炭のよく熾されてあるしづけさよ 太田寛郎 200803
鰯売炭火に焼く香流しをり 大房帝子 酸漿 200804
残り火に炭つぎ足して友迎ふ 久永つう 六花 200804
物置の母の手編みの炭俵 山形悦子 万象 200804
我が怠惰詰るがごとく炭の爆ぜ 中原敏雄 雨月 200804
炭をつぎ鬼待つ左京消防団 浅田光代 風土 200804
炭をつぐ背にありし冥利かな 松本きみ枝 遠嶺 200805
初春の切口しかと飾炭 後藤比奈夫 ホトトギス 200806
あかあかと炭火を煽り山女焼く 中村悦子 200808
妻子等と睦めば炭の減ることよ 伊藤白潮 200810
炭をつぐこと炎昼の鍛冶やかな 定梶じょう あを 200810
今在りて門火の炭を拾ひけり 黒杭良雄 ホトトギス 200812
炭 →1

 

2022年12月27日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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