そぞろ寒 4   64句

ああいへばかういう兜太そぞろ寒   鷹羽狩行

作品
作者
掲載誌
掲載年月
この空地何ありしやとそぞろ寒 今井肖子 ホトトギス 201911
ふくらはぎつる夜明け前そぞろ寒 今井肖子 ホトトギス 201911
一人待つ厨の広さそぞろ寒 今井肖子 ホトトギス 201911
蕉像はペンキ塗り立てそぞろ寒 稲畑廣太郎 ホトトギス 201911
猫の目の光る床下そぞろ寒 高倉和子 201912
そぞろ寒甘酒婆と酌み交はす 谷口一献 六花 202001
そぞろ寒書斎の本の砦為し- 森清信子 末黒野 202001
読み返すリルケの詩集そぞろ寒 美濃律子 202001
そぞろ寒地酒ゆつくり噛んで呑む 岡本一路 京鹿子 202001
二つ知り三つ忘れるそぞろ寒 岡本一路 京鹿子 202001
生も死もたかがひと文字そぞろ寒 岡本一路 京鹿子 202001
聴き尽くし語り尽くしてそぞろ寒 竪山道助 風土 202001
そぞろ寒浮桟橋の軋む音 岡野里子 末黒野 202002
空車庫を風の素通りそぞろ寒 三輪温子 雨月 202002
そぞろ寒大理石調風呂の壁 安藤久美子 やぶれ傘 202002
遮断機の無き江ノ電やそぞろ寒 長尾タイ 末黒野 202004
高階の音なき眺めそぞろ寒 森田明成 202005
鴇を見て鴇に見られてそぞろ寒 稲畑廣太郎 ホトトギス 202009
消息を聞きたるよりのそぞろ寒 稲畑汀子 ホトトギス 202010
かく陽気ととのはざるもそぞろ寒 稲畑汀子 ホトトギス 202010
転びしと聞きたる話そぞろ寒 稲畑廣太郎 ホトトギス 202010
誤字脱字なしとは言へぬそぞろ寒 稲畑汀子 ホトトギス 202010
次々と被害広がるそぞろ寒 稲畑汀子 ホトトギス 202010
摩天楼玻璃白々とそぞろ寒 稲畑廣太郎 ホトトギス 202010
そぞろ寒夜更けの電話鳴りわたる 江口恵子 やぶれ傘 202101
又届く訃音に黙しそぞろ寒 高濱朋子 ホトトギス 202102
関節をなだむる朝そぞろ寒 森清信子 末黒野 202102
朝まだき襟掻き寄せぬそぞろ寒 山崎稔子 末黒野 202102
戸も窓も開けて会合そぞろ寒 杉山善信 末黒野 202102
供へたるコーヒー香るそぞろ寒 志方章子 六花 202102
あなたとの年月空しそぞろ寒 志方章子 六花 202102
一会果て辞す峰寺やそぞろ寒 安原葉 ホトトギス 202103
夕されば独りの暮らしそぞろ寒 赤川誓城 ホトトギス 202103
靴音の他無き夜道そぞろ寒 和田啓 末黒野 202103
ひとり居の自問自答やそぞろ寒 池乗恵美子 末黒野 202104
そぞろ寒身に一喝を掛けて起く 田岡千章 202105
鉄塔ごと暮れゆく山やそぞろ寒 兒玉充代 202105
そぞろ寒薬まとめて飲みにけり 岡村尚子 202105
腎臓に小さき石やそぞろ寒 吉田悦子 202105
下町に更地消えゆくそぞろ寒 稲畑廣太郎 ホトトギス 202111
母のまた茶碗落とすやそぞろ寒 谷田明日香 風土 202112
追憶の視野をひろげしそぞろ寒 北川孝子 京鹿子 202112
かみ合はぬ一日の会話そぞろ寒 北川孝子 京鹿子 202112
啄める杉戸絵の鶏そぞろ寒 半谷洋子 202201
かみ合はぬ一日の暮しそぞろ寒む 北川孝子 京鹿子 202203
そぞろ寒十五手詰の棋譜思案 田岡千章 202205
再会の叶はざる人そぞろ寒 稲畑廣太郎 ホトトギス 202210
そぞろ寒暗渠流るる水の音 小原紀子 末黒野 202212
修繕の足場組む音そぞろ寒 森清堯 末黒野 202301
廃業の老舗の下駄屋そぞろ寒 神谷さうび 末黒野 202301
純白の夢より醒めてそぞろ寒 大坂正 末黒野 202301
そぞろ寒陽気な動画スマホに来 松木ゆきえ 春燈 202301
そぞろ寒なめろう叩く出刃の音 吉村さよ子 202301
こむら返り二日続きてそぞろ寒 永田万年青 六花 202301
塗り替への堂の覆ひやそぞろ寒 森清堯 末黒野 202302
そぞろ寒 →1

2023年10月4日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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