蚕豆(そらまめ 空豆 蚕豆 そら豆 ソラマメ)2     71句

そら豆はまことに青き味したり    細見綾子

作品
作者
掲載誌
掲載年月
そら豆に赤穂の塩のひとつまみ 大内佐奈枝 万象 201608
空豆の好きな嫁さん若い若い 黒澤佳子 あを 201608
そら豆や喜寿となりても母を恋ふ 江澤弘子 201608
そら豆や肘つきて聞くつかぬ事 坂本徹 201608
はち切れむばかり蚕豆充実し 山田夏子 雨月 201609
空豆を食べ三つ指に皮残す 松本善一 やぶれ傘 201610
蚕豆の莢は袋に実は旅に 秋山信行 やぶれ傘 201610
そら豆に個室わたしに白い雲 鶴濱節子 船団 201701
空豆にちょんと塩つけ外は雨 津田このみ 船団 201701
蚕豆やぬくぬく過保護ポチに似て 明星舞美 船団 201701
蚕豆をつまみて禁酒守りけり 稲畑汀子 ホトトギス 201705
ぐづる子にそら豆の莢剥くことに 秋山信行 やぶれ傘 201708
そら豆の花や薬師の百度石 大久保志遼 201708
勾玉のやうなふくらみそら豆に 山田由利枝 雨月 201708
かき揚げに蚕豆のあをありにけり 根橋宏次 やぶれ傘 201708
そら豆の碧や卑弥呼が首飾り 三屋英俊 万象 201709
そら豆の莢の大胆実の大胆 中居由美 船団 201805
蚕豆の莢に数へる豆の数 きくちきみえ やぶれ傘 201807
空豆のたわわに風の海女畑 石崎和夫 201807
蚕豆の莢どれを剥いても過保護 吉田政江 201808
そら豆や福耳そろふ目出度さよ 藤田美耶子 201808
蚕豆のお披露目どれも三兄弟 中田みなみ 201809
空豆の一番端に子供部屋 平松うさぎ 201809
眠たげな蚕豆座してご立腹 山本佳代 船団 201811
一切は蚕豆むいてからのこと 玉服部早苗 201811
空豆の花こっちを見てるまだ見てる 山本佳代 船団 201811
蚕豆植ゆ鴉のまなこ背に受けて 酒井たかお 201905
蚕豆のはしりの食卓祖父母思ふ 長崎桂子 あを 201906
蚕豆の畝近きまで新居かな 山田健太 風土 201907
そら豆を空に向かひて飛ばしけり 山森みちよ 風土 201908
蚕豆の英を飛び出し青春を 井上静子 201908
蚕豆や口一杯の青き味 柴田靖子 201909
蚕豆のあをきを口へ続けざま 安藤久美子 やぶれ傘 201910
そら豆のような顔して哲学す 清水れい子 船団 201910
「大きいよ」とジャンボ蚕豆 湯本実 やぶれ傘 201911
空豆の莢より薄い緑かな きくちきみえ やぶれ傘 202007
蚕豆の妊婦のごとき曲線美 平野多聞 202008
蚕豆を親指太さ比べをり 出利葉孝 202008
剥きをへし蚕豆妻にわたしけり 松橋利雄 春燈 202008
蚕豆の元気もらはむ酒の肴 酒井たかお 202009
空豆のふくれつ面を取り出だす 中村洋子 風土 202009
蚕豆の終りも近し独り酒 増田裕司 やぶれ傘 202009
ソーシャルディスタンス蚕豆の二つ 内山花葉 202010
蚕豆や型にはまらず枠にゐる 塙誠一郎 202108
蚕豆や宇宙論など飛び交へる 中貞子 202108
蚕豆や晋山の僧挨拶す 本多遊方 春燈 202108
蚕豆や姑自慢嫁自慢 田嶋洋子 春燈 202108
蚕豆のさみどり愛づる母郷かな 斉藤みちよ 春燈 202108
臆病な蚕豆ぐいと押し出せり 村上葉子 202109
蚕豆の黒一文字夫寡黙 小池桃代 末黒野 202109
節くれの手に蚕豆の膨らかよ 住田千代子 六花 202109
蚕豆の十粒で足る子の算数 住田千代子 六花 202109
そら豆の莢剥く指の弾みけり 岡美智子 末黒野 202204
蚕豆を庭いつぱいに作る家 小池一司 やぶれ傘 202208
そら豆をぷつくりと茹で身籠り子 細川洋子 202208
手を皿にそら豆の青いただきぬ 門間としゑ 末黒野 202208
蚕豆の莢ふくよかにくびれあり 住田千代子 六花 202209
そら豆に今日は余分に塩を振り 高橋宜治 やぶれ傘 202210
空豆の一番端に子供部屋 平松うさぎ 202301
そら豆の花の直視を受けとむる 服部早苗 202304
蚕豆 →1

 

2023年5月31日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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