七月/七月尽     244句

七月の青嶺まぢかく溶鉱炉    山口誓子

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書その他
紅花商人の家とて七月の雛飾る
能村登四郎
199808
七月の道に出てゐて妻を待つ
神蔵器
風土
199809
甦る街七月の太陽に
山田弘子
円虹
199809
七月のレール錆びゐる蜜柑山
直井たつろ
風土
199810
七月の薔薇ダイアナを思うとき
三神あすか
船団
199902
七月の音さらさらと砂時計
宮嵜 亀
船団
199902
端居して七月二十六日ぞ
山田六甲
六花
199908
海賊船七月の水尾残し去る
水原春郎
馬醉木
199909
石段を登る七月の金丸座
深澤鱶
火星
199910
七月の海光を背に忌を修す
田山登喜子
199910
七月の夜風に夫の名を呼べり
穴澤光江
遠嶺
199911
七月の小石の楽隊山の道
小枝恵美子
ポケット
199911
七月尽俳句史探訪淡路島 高木伸宜 船団 199912  
無一物七月スイカ喰らいおり
秋野火耕
船団
199912
七月のポプラは風をひきよせて
鶴濱節子
船団
199912
忘れ物して七月の空仰ぐ
能城檀
船団
199912
離婚歴居座つてゐる七月の雨
河西志帆
京鹿子
200001
七月の祝ぎは故郷指呼にして
稲畑廣太郎
ホトトギス
200007
七月の鶴川濁り水速し
山口秀子
酸漿
200009
七月や作句はじめし弟の忌
伊藤美喜
風土
200009
旅一つ終へ七月の草匂ふ
林和子
俳句通信
200009
七月の雲や漁船の進水す
松宮幹彦
俳句通信
200009
七月の少年白き歯を持てり
阿波谷和子
俳句通信
200009
旅終へて七月の草匂ひけり
林和子
俳句通信
200010
七月の湖面を渡る比良の風
高野清風
春耕
200010
七月の一礼の青年車掌
児玉硝子
六花
200010
七月や駅の喫泉列なせり
木内美保子
六花
200010
父母の忌の七月ひとり病みをりぬ
栗山恵子
雨月
200101
七月の瀬音を長く聞き過ぎし
ふけとしこ
船団
200102
七月の胸に花火がはじけてる
朝倉晴美
船団
200102
鷺形に河の曲がれり七月来る
山中志津子
京鹿子
200106
七月の地球の影はほの紅く
星野早苗
船団
200106
七月の台風にそふ旅路あり
稲畑汀子
ホトトギス
200107
七月の伊豆の旅路を襲ふもの
稲畑汀子
ホトトギス
200107
七月の台風とあなどりてゐし
稲畑汀子
ホトトギス
200107
七月の空に高層ビル刺さり
稲畑廣太郎
ホトトギス
200107
海彦に山彦に七月の来し
稲畑廣太郎
ホトトギス
200107
辻亨子の手を握れば七月二十二日
ロツキイ
六花
200108
大阪市大付属病院
車庫を出るバス七月の朝日浴ぶ
谷野由紀子
俳句通信
200108
ぷくぷくと七月の胃の創造力
須山つとむ
船団
200108
七月の海喪の家の庭つづき
中本柑風
馬酔木
200109
七月や浮津に咲きし白い花
吉弘恭子
あを
200109
七月のキムチチャーハン召し上がれ
鎮田紅絲
200110
七月七日あひるが一羽陸あるく
城孝子
火星
200110
七月の海原を航くジャズ一団
杉浦典子
火星
200110
青き水飲み七月を噴きこぼす
松田都青
京鹿子
200110
七月のごまふあざらし浮かびをり
石脇みはる
200110
風に置く七月尽の旅帽子
小澤克己
遠嶺
200111
七月尽さざめきながら樹雨落つ
早川衛津子
雲の峰
200209
七月のガラス色した梓川
須賀敏子
あを
200209
七月の霧のふぶける流人墓
飯塚雅子
200210
七月三日旅にひ孫の生るメール
北村香朗
京鹿子
200211
七月や生死問はるるはがき来る
柴田久子
風土
200211
七月や船金色にすべり出す
若生まりあ
遠嶺
200306
七月来る真白に水煮えてをり
宮川みね子
風土
200309
水たまりの中に太陽七月来
田中のりえ
200309
七月や豪華客船ずいと見て
矢島久栄
200310
七月のナース水のいろ花のいろ
金澤明子
火星
200310
月下美人開花す七月十五日
鎌倉喜久恵
あを
200310
七月のヒマラヤ杉は翼延べ
宮川みね子
風土
200310
七月のガラスの函の喫茶室
中村洋子
風土
200310
七月の夜明音なく妻逝けり
小田知人
ぐろっけ
200310
七月の侯爵邸の昏さかな
山田美保
200311
七月の花嫁神の杉仰ぐ
丸山照子
火星
200311
七月のこれ金色の涅槃佛
岡井省二
岡井省二全句集
200312
七月の和訳できないメタセコイヤ
奥田筆子
京鹿子
200401
七月やそろそろ希望持つとせん
稲畑廣太郎
ホトトギス
200407
七月の樹間にまざと亡師見ゆ
岡本眸
200408
七月は岸風三棲先生の忌月
岡本眸
200408
七月の小滝いよいよ小さきかな
阿部ひろし
酸漿
200408
黄萩咲き高尾は七月の半ばなり
阿部ひろし
酸漿
200408
タロツトで恋占ふや七月尽
横田政道
帆船
200409
七月や悼みごころをもてあます
岩上とし子
200409
無い知恵をしぼりてをりぬ七月尽
芝宮須磨子
あを
200409
七月やアテネを目指し技競ふ
沼口蓬風
河鹿
200410
七月の葉ずれふたたび睡魔くる
黒田咲子
200410
七月七日天地を返す仕込味噌
伊東テル子
草の花
200410
七月や生絹の雲の垂れ下り
柴田孤岩
草の花
200410
七月や三男も祖父の仲間入り
北村香朗
京鹿子
200411
三千グラムのひ孫をそつと七月盡
北村香朗
京鹿子
200411
髪翳りやすし七月はたと過ぐ
木内憲子
200411
風心地良き七月の一日よ
稲畑廣太郎
ホトトギス
200507
七月や手摺を頼らずに登り
山仲英子
200507
東京の盆は七月寺普請
鈴木榮子
春燈
200509
七月やプラネタリウムの星に線
服部早苗
200509
七月の油滴天目茶かな
神蔵器
風土
200509
七月を赤着て似合ふ少年期
浜福恵
風土
200509
七月の茶山反射炉かがやけり
大串章
百鳥
200509
七月は海の月間島晴るる
赤松せつよ
築港
200509
父が近くなりたる七月の天
雨村敏子
200510
七月の空の全開わたつうみ
中野京子
200510
七月の星にガリレオ生きたるや
岩月優美子
200510
樗の句しるして七月八日かな
白神知恵子
春燈
200510
七月や白だもの実は鈴なりに
田中きよ子
酸漿
200510
七月の空が筋雲曳く故郷
辻恵美子
栴檀
200510
七月の雨シヤガールの青き渦
佐々木紗知
京鹿子
200510
七月尽二十五年の写経終ゆ
稲木款冬子
築港
200510
七月の暦忌日を記すのみ
遠野萌
200511
七月や御世三代を生き抜きし
北村香朗
京鹿子
200511
七月や健に米壽を迎へけり
北村香朗
京鹿子
200511
七月のピアスに風の溜りけり
吉田明子
200601
七月も筍掘りの藪凉し
瀧春一
常念
200606
信濃坂北
七月十四日茶房と化しし地下牢も
荻野嘉代子
春燈
200609
源流や七月七日の笹さわぐ
浜明史
風土
200609
七月の水を洗ひて芋車
関根洋子
風土
200609
七月に入るマドラーの響きかな
小嶋洋子
200609
七月の風も校舎へ始業ベル
くらたけん
200609
七月も終るフランスパンの尻
定梶じょう
あを
200609
七月の風のバージンロードかな
丸山照子
火星
200610
七月の結婚記念日手を握る
田原陽子
200610
七月の暦真青き海が呼ぶ
三輪温子
雨月
200610
七月の胸ゆたかなる夫人たち
川崎光一郎
京鹿子
200610
七月の鞄に満たす小物かな
柿沼盟子
風土
200610
七月の海やしづかに藍満ちて
佐々木幸
200611
七月の山に真向ふ耳聡く
佐々木幸
200612
七月や一期一会の一歩踏む
神蔵器
風土
200708
七月の雲遊びゐて陽を洩らす
柳生千枝子
火星
200709
七月やわが血父似かより母か
神蔵器
風土
200709
七月の真ん中を行く乳母車
神蔵器
風土
200709
七月の夕日まだある船出かな
川崎俊子
馬醉木
200709
七月や機械の喋るオダイジニ
西岡啓子
春燈
200710
七月や咫尺に又兵衛てふ地酒
布川直幸
200710
七月の大腿骨の歩幅なり
雨村敏子
200710
七月や男結びの新聞紙
田原陽子
200710
七月に母生まれきて九十七
佐野つたえ
風土
200710
七月や鳥居の脚に波の来て
杉浦典子
火星
200710
七月の船笛白き風のなか
木内憲子
200710
鯉が押しくる七月の水の照
松岡隆子
200710
杉の皮剥ぎ七月の野戦めく
工藤ミネ子
風土
200711
七月来身近となりし仏妻
牧野麦芽
京鹿子
200711
七月の声明海中に音聞こゆ
雨村敏子
200711
七月や下品の白寿とはなりし
浅井青陽子
ホトトギス
200712
七月の水のかたまりだろうカバ
坪内稔典
船団
200801
七月の夕風キリンの卵から
坪内稔典
坪内稔典句集U
200804
七月の夜空に期待持ちて発つ
稲畑汀子
ホトトギス
200807
七月の東京へ発つ旅衣
稲畑汀子
ホトトギス
200807
いさぎよきとも七月の太陽よ
稲畑汀子
ホトトギス
200807
七月へ身の蝶番締め直す
伊藤白潮
200808
七月へずれ込む検査に次ぐ検査
伊藤白潮
200808
七月や魚拓の大魚泳ぎ出す
神蔵器
風土
200808
七月は我が生れ月海碧き
藤見佳楠子
200809
炎陽の七月透かし男の子生る
能村研三
200809
矢をはなつ七月東大弓道部
宮川みね子
風土
200809
七月や足おぼつかな腕を振る
芝尚子
あを
200809
七月來る影をひとつひとつ置き
佐藤喜孝
あを
200809
七月や月赫ければ人の病み
伊東恵美子
馬醉木
200810
七月の峡に湧き立つ霊気かな
岩月優美子
200810
七月の炊飯器にもある水位
小嶋洋子
200810
七月や生命線のあざやかに
宮川みね子
風土
200810
七月の畑に励める女をり
渋谷ひろ子
酸漿
200810
両腕のなま白きまま七月くる
宇垣みきえ
200810
七月の山の祠に赤い飯
石脇みはる
200909
七月を気迫のターン迷ひなし
大西よしき
ろんど
200909
七月や静脈浮きし妻の脚
川崎光一郎
京鹿子
200909
妻看取り過ぐ日のはやき七月尽
飯田ひでを
200910
七月の暦大きく引つ剥がす
小林清之介
風土
200910
七月の黒き太陽砂の川
中田禎子
200910
山の事話せば長いはや七月 丸山佳子 京鹿子 201007  
七月や旅の鞄に聴診器 水原春郎 馬醉木 201008  
七月の朝のかほりの濃くなりぬ 石脇みはる 201009  
七月や参道隅々まで掃かれ 伊藤トキノ 201009  
七月の竹琅玗に嵯峨野みち 天野みゆき 風土 201009  
七月や昼でもくらきティールーム 中道愛子 201010  
七月や船首に彫らる女神像 永田圭子 ろんど 201010  
地球儀や子に夫々の七月来 西田美ち ろんど 201010  
七月の薄暮につつゐの友とゐる 中村江利子 京鹿子 201011  
ふるさとに用ある七月の駅舎 井上信子 201108  
七月一日包丁を研ぎに出す 井上信子 201108  
七月や進学塾の大時計 柴田志津子 201109  
七月や十四代の黒薩摩 神蔵器 風土 201109  
七月や忌日こころに句座にあり 和田崎増美 雨月 201109  
七月の通し狂言大歌舞伎 川崎良平 雨月 201109  
七月の風鳴りにけりプラタナス 藤井美晴 やぶれ傘 201109  
七月の木の椅子に坐す無人駅 長崎桂子 あを 201109  
七月の机上に六法全書かな 山路紀子 風土 201110  
渓流の淵七月のみどりいろ 高田令子 201110  
七月の満月に合ふ白ワイン 高田令子 201110  
七月の机上のインク満たしけり 遠山みち子 201110  
七月の鉄路葛原風の音 柳生千枝子 火星 201110  
赤松のあひ七月の雲湧けり 深澤鱶 火星 201110  
七月の波音を聞く横座かな 大東由美子 火星 201110  
七月の出かけじまひの叔母の家 安部里子 あを 201110  
祥月とふこの重きもの七月来 出口賀律子 雨月 201110  
身のほとり少し片付け七月盡 村元香須子 ぐろっけ 201111  
七月の大樹はげしく樹皮零す 木村享史 ホトトギス 201201  
籐椅子に七月八日更けしかな 松橋利雄 光陰 201203  
七月の山頂の風君にやる 鶴濱節子 始祖鳥 201206  
未だ雲の気紛れ七月の都心 稲畑廣太郎 ホトトギス 201207  
七月の旅の果てなる遠江 稲畑廣太郎 ホトトギス 201207  
耳遠くなる七月のとつぱづれ 神蔵器 風土 201208  
七月や水のよろこぶ岩の上 高倉和子 201209  
七月の月を淡しとおもふかな 辻直美 201209  
七月の文楽心中ものかかる 浅田光代 風土 201209  
青山椒「鶴」七月号届きけり 林いづみ 風土 201209  
七月の柳は水に影つくる 郡山真帆 かさね 201210  
飛んだり潜つたり七月の鯨 雨村敏子 201210  
まつしろな布巾をおろす七月へ 中村恭子 201210  
七月十四日クロワツサンを焼く 木戸渥子 京鹿子 201211  
七月はヒッグス粒子とパンダの子 松本アイ ぐろっけ 201211  
七月尽やっと軒先蔓隠し 村田とくみ ぐろっけ 201211  
七月十一日沙羅が花こぼし 野沢しの武 風土 201306  
七月の月を上げたる神田川 神蔵器 風土 201310  
七月の月より落つる瀧の音 城孝子 火星 201310  
七月や鳩寿の師の声凛として 久保田雪枝 雨月 201310  
七月や白い爪切る音飛ばす 池田喜代持 六花 201310  
七月の天六月の地面かな 佐藤喜孝 あを 201310  
みんみんの声高々と七月尽 佐藤喜仙 かさね 201311  
豆本や七月八日は質屋の日 中山純子 万象 201408  
七月の水に映れる夜の杉 山尾玉藻 火星 201408  
七月や午前六時のビバルディ 辻響子 201409  
七月の扉ひらかれ喜寿の朝 中野京子 201409  
七月の村はひと色ただみどり 富永小谷 馬醉木 201409  
七月の汀にいつもの父のゐる 雨村敏子 201410  
七月の雨に砧の手水鉢 柳橋繁子 201410  
七月の真青な空へ夫逝きぬ 田代貞枝 201411  
ビーチボーイ七月一日の闊歩 古賀しぐれ ホトトギス 201411  
七月一日戦争が起きるかもしれない 中井保江 船団 201502  
父が逝き母は生き七月を行く 陽山道子 船団 201502  
立ち姿よく七月のレクイエム 陽山道子 船団 201502  
なほ立たぬ予定七月台風に 稲畑汀子 ホトトギス 201507  
七月の羽生えてくる統一球 ねじめ正一 船団 201508  
七月や夫婦自慢の登頂行 和田政子 201509  
七月の声を揃へて地引網 菊川俊朗 201509  
七月のえごの葉裏の白きこと 竹内弘子 あを 201509  
七月や忘るることの多かりし 中條今日子 万象 201510  
中吊りに七月の旅満載す 森田節子 風土 201510  
七月や牧にあづかる牛の群れ 鈴木庸子 風土 201510  
七月の白馬を飾る轡かな 内藤静 風土 201510  
好奇心詰め七月の旅鞄 湖東紀子 ホトトギス 201512  
七月の雨と太陽交錯す 今橋眞理子 ホトトギス 201512  
誰の忌といはず七月の夕日濃し 小林愛子 万象 201512 七月 →2

 

2017年7月3日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。