下 萌 4     200句

下萌やふなべり洗ふ繩箒   永井龍男   ザ・俳句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
城址の空堀埋めて下萌ゆる 塩野谷慎吾 201504
下萌の里に在します笑まひ仏 安部和子 雨月 201504
陵の不動の衛士下萌ゆる 米山のり子 馬醉木 201505
下萌や懸樋をくぐる水の音 北元多加 馬醉木 201505
挨拶の増ゆる門先下萌ゆる 生田恵美子 風土 201505
下萌や草原にはや牛集ふ 工藤はるみ 風土 201505
下萌えや土手登るとき手をついて 石井秀一 風土 201505
その中に笑ひ羅漢や下萌ゆる 井口ふみ緒 風土 201505
少年のサッカー練習下萌ゆる 井口ふみ緒 風土 201505
下萌ゆる星の広場の椅子十二 間島あきら 風土 201505
下萌や鳶の高鳴く蜑の道 松本三千夫 末黒野 201505
リユックにはおむすび二つ下萌ゆる 本池美佐子 201505
下萌やパオにも似たる土竜山 左京信雄 201505
下萌に茣蓙敷き上座とふがあり 谷村祐治 雨月 201505
下萌の命あふるる大地かな 水谷文謝子 雨月 201505
下萌えや蒼天を占む天守閣 藤岡紫水 京鹿子 201505
下萌の力大地を押し上.ぐる 牧田澄子 雨月 201506
下萌や言葉を探す一万歩 間島あきら 風土 201507
下萌えて大地しきりに呟ける 竹下陶子 ホトトギス 201602
下萌のとびとびフリーマーケット 佐々木よし子 201605
百草に百の命や下萌ゆる 高村令子 風土 201605
下萌ゆる大師苦行の足跡に 仙頭宗峰 万象 201605
猫の爪のかきあと下萌えの見ゆ 東秋茄子 京鹿子 201605
終焉の地とある祠下萌ゆる 平野みち代 201605
下萌といふやはらかきものにふれ 本多俊子 201605
下萌えや飛行機雲が伸びてゆく 丑久保勲 やぶれ傘 201605
土砂降りの庭の下萌促せり 大橋晄 雨月 201605
下萌や生くる力に張りを得し 片山喜久子 雨月 201605
あゆみ初む子の靴映ゆる下萌に 本多正子 雨月 201605
下萌えて津軽やうやく見えてきし 小野寿子 201606
土に描く駅までの地図下萌ゆる 金子正道 京鹿子 201606
柵抜けて寄りくる子山羊下萌ゆる 菊池洋子 やぶれ傘 201606
ついばめる雀の群れや下萌ゆる 久世孝雄 やぶれ傘 201606
下萌えや児の一言の「ママがいい」 萩原渓人 やぶれ傘 201606
下萌えて瑞穂の国の目覚めかな 稲垣佳子 末黒野 201606
下萌や小石混りの土竜塚 馬屋原純子 馬醉木 201606
四囲一里御所一斉に下萌える 杉本薬王子 風土 201611
下萌に足のやさしさついて来る 稲畑汀子 ホトトギス 201702
下萌の土手に卒寿の影伸ばす 松本鷹根 京鹿子 201704
下萌や狭庭日当りよきところ 大橋晄 雨月 201704
下萌を剥がし故京を発掘す 密門令子 雨月 201704
下萌を左右に朱雀大路跡 密門令子 雨月 201704
下萌や地の心音の聞こゆかに 久保田雪枝 雨月 201705
下萌えや杭ひとつ立つ砦跡 廣瀬雅男 やぶれ傘 201705
下萌や風も日差もうすみどり 天谷翔子 201705
下萌や野末にかしぐ石仏 椎名文子 末黒野 201705
湧水の縁は早くも下萌ゆる 元橋孝之 京鹿子 201706
下萌えて十九の青喜寿は銀 元橋孝之 京鹿子 201706
下萌の青きを広ぐローム層 高木邦雄 末黒野 201706
下萌ゆる保育園児の飛び跳ねて 大塚かずよ 末黒野 201706
下萌えて越後平野の目覚めかな 高橋正江 末黒野 201706
下町の路地の下萌つつましく 大久保白村 ホトトギス 201707
下萌の野をよぎるとき道となる 稲畑汀子 ホトトギス 201802
下萌の昨日を遠くしたるかな 稲畑汀子 ホトトギス 201802
下萌や右近の御霊輝かせ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201803
下萌や山羊の仔撫づるための列 大沢美智子 201804
下萌や地中の胡乱切りすてる 鈴鹿呂仁 京鹿子 201804
下萌や髭題目の碑の大き 松本三千夫 末黒野 201804
下萌や世の隅のやさしき日向 近藤喜子 201805
下萌や汚れちまつた靴の先 木多芙美子 春燈 201805
完璧な夫のスキップ下萌ゆる 大川ゆかり 201805
人にある自然治癒力下萌ゆる 下村たつゑ 201805
下萌に深手負はせし脚立抜く 南うみを 風土 201805
地を掴む足の十指や下萌ゆる 中嶋陽子 風土 201805
下萌や路地の奥より海ひかり 松本三千夫 末黒野 201805
下萌や治験薬社の株上がる 田中繁夫 末黒野 201805
下萌や目玉ばかりの稚魚の群 有賀昌子 やぶれ傘 201805
下萌や碑のみの淀屋屋敷跡 西村しげ子 雨月 201806
下萌やベビーシューズは蝶結び 村田あを衣 京鹿子 201806
下萌やワインの眠る森の蔵 森清信子 末黒野 201806
下萌の小さき庭の湿りかな 加藤静江 末黒野 201806
下萌えの棚田を統ぶる白土塀 岡田桃子 201807
疲れたる眼を下萌に移しけり 浜崎素粒子 ホトトギス 201807
下萌えの恋と気づかぬ思いかな 松永みよこ 船団 201809
いら立ちの中にぽちんと下萌えぬ 松永みよこ 船団 201809
信心のごとく下萌してをりぬ 竹下陶子 ホトトギス 201901
下萌えや石が過重の日々在りき 中川のぼる 201902
下萌はこの三叉路にいち早し 定梶じょう あを 201904
下萌や黄帽の児童列長し 田中藤穂 あを 201904
下萌や少女のわれを立たせ置く 鈴木まゆ 馬醉木 201905
記紀よりの媛の箸墓下萌ゆる 齊藤いさを 馬醉木 201905
下萌をうながす小さき雨の音 中村洋子 風土 201905
歌塚に下萌の地のやわらかし 田中佐知子 風土 201905
下萌や蹄の音の揃ひをり 藤生不二男 六花 201905
下萌や歳月刻む寺の門 黒滝志麻子 末黒野 201905
下萌のふくふく鳶の笛しきり 槇尾麻衣 201905
水の星命の星や下萌ゆる 藤田美耶子 201905
下萌や声を追いゐる赤子の眼 有松洋子 201906
下萌をひつ掻き脚立すゑらるる 南うみを 風土 201906
下萌や殿下光臨記念の碑 岡野里子 末黒野 201906
下萌や放たるる駒嘶きて 高木邦雄 末黒野 201906
下萌えや畦に轍の多くなり 久保寺眞佐子 末黒野 201906
下萌えや木洩れ日淡き杣の道 久保寺眞佐子 末黒野 201906
飢え戦禍越えて今日あり下萌ゆる 平野無石 201907
下萌や水門の音甦り 黒滝志麻子 末黒野 201907
下萌や地球の息を吐くやうに 稲畑廣太郎 ホトトギス 202002
下萌や大川縁にそこかしこ 大橋晄 雨月 202003
下萌に始まる造化神の杜 稲畑廣太郎 ホトトギス 202003
下萌ゆるここから童話生れさう 吉田順子 202004
下萌えに少しかかれる水たまり 大島英昭 やぶれ傘 202005
下萌や転ばぬやうに小買物 大内幸子 六花 202005
下萌の畦くつきりと山を分つ 能美昌二郎 202005
下萌ゆる光陰白き鷺翔たす 亀井福恵 京鹿子 202006
下萌の大地を踏んでをりにけり 竹下陶子 ホトトギス 202007
下萌→ 5

 

2021年2月19日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

掲載年月順です。

ご希望の季語又は語彙がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。