下 萌 2     103句

下萌や天に白牙の八ヶ嶽   和田魚里   機

作品
作者
掲載誌
掲載年月
まだ足のつかぬ歩行器下萌ゆる 中村龍徳 200505
下萌の野に敷く茣蓙のふくらみぬ 織田みさゑ 万象 200505
下萌や古くなっても新幹線 小田元 六花 200505
下萌や地鳴のごとく太鼓打ち 堀井英子 雨月 200505
下萌を覆ふハンカチ二枚かな 林昭太郎 200505
主なきままの窯場や下萌ゆる 代田青鳥 風土 200505
庭巡ることもリハビリ下萌ゆる 青垣和子 雨月 200505
東雲の金色に映え下萌ゆる 渡辺民親 遠嶺 200505
本の耳すぐ折る癖や下萌ゆる 工藤進 200505
おみくじの百の抽斗下萌ゆる 小山國雄 百鳥 200506
まなかひに閃く青鵐下萌ゆる 古川さかえ 酸漿 200506
下萌えてゐるのは時間かもしれず 後藤立夫 ホトトギス 200506
下萌えや嬰の蹠に力満ち 牧長幸子 対岸 200506
下萌の野に屈みをり老夫婦 石井邦子 酸漿 200506
下萌や音色くぐもる鳩時計 松山正江 河鹿 200506
下萌や鎧戸重き牧師館 松原ふみ子 200506
下萌を踏みて太鼓を運びくる 中山世一 百鳥 200506
下萌の礎石重しと国分尼寺 草野准子 200507
下萌えやライン河畔に羊群れ 河原昭子 万象 200508
人生の日々が発見下萌ゆる 瀧青佳 ホトトギス 200508
パレットに指通す穴下萌ゆる 高橋あゆみ 200510
下萌えの寸土を侵す人の影 宇都宮滴水 京鹿子 200603
下萌や鍬の楔を固く締め 滝沢伊代次 万象 200603
下萌や輪回しの輪に苛まれ 鷹羽狩行 200603
下萌えのベンチにスケツチブツクかな 池田光子 風土 200604
下萌にルアーの箱を開きけり 大串章 百鳥 200604
下萌や老いは我執に張りありて 久保田雪枝 雨月 200604
下萌ゆる国分寺跡日の射して 徳田正樹 河鹿 200604
下萌ゆる富士の聖地に天の声 徳田正樹 河鹿 200604
子の遊ぶ丘の学校下萌ゆる 松崎鉄之介 200604
下萌えの喜春城あと空襲碑 内山芳子 ぐろっけ 200605
下萌や夫と歩ける一万歩 上村葉子 風土 200605
下萌や熔岩措く伊根の千枚田 千田百里 200605
下萌ゆる湯掛け地蔵の祭かな 林いづみ 風土 200605
追伸に書く一行や下萌ゆる 島田和子 風土 200605
白鳥の内股歩き下萌ゆる 高橋照葉 ぐろっけ 200605
富士山の見ゆる畑や下萌ゆる 長瀬恒子 遠嶺 200605
下萌えや富士を遠くに鍬洗ふ 近藤幸三郎 風土 200606
下萌の光の中に置く嬰児 佐山苑子 遠嶺 200606
下萌や墳を遠見一に埴輪窯 鎌田篤 雨月 200606
下萌やクラリネットの窓開く 祐森彌香 遠嶺 200606
下萌やてのひらに書くアリガトウ 平居澪子 六花 200606
鶏小屋の下萌つつく雛かな 佐藤哲 万象 200606
国土庁仮杭打ちや下萌ゆる 足利ロ子 ぐろっけ 200606
頂上といへども丘よ下萌ゆる 林翔 200606
南洲の墓地の香煙下萌ゆる 沼口蓬風 河鹿 200606
脇役に脇役の賞下萌ゆる 坂ようこ 200606
木の股の探検基地や下萌ゆる 林いづみ 風土 200611
下萌の庭へくぐり戸開け置くも 稲畑汀子 ホトトギス 200702
下萌や迫り来る日に備へ来し 稲畑汀子 ホトトギス 200702
朝市のあとかたもなし下萌ゆる 伊藤奈津 200702
踏まれても踏まれてもなほ下萌ゆる 稲畑汀子 ホトトギス 200702
下萌の月明りにもわかるほど 鷹羽狩行 200703
下萌を猫の鼻先まさぐれる 稲畑廣太郎 ホトトギス 200703
その先は汐風ばかり下萌ゆる 藤岡紫水 京鹿子 200705
下萌えてきのふより今日意を通す 鈴鹿仁 京鹿子 200705
下萌や芭蕉と曽良の道辿り 山本喜朗 雨月 200705
下萌や鈴ちろちろとベビー靴 森脇貞子 雨月 200705
下萌や雄鶏が胸そらせ来る 落合由季女 雨月 200706
下萌やくるりと丸む象の鼻 川上恵子 雨月 200706
下萌えやどかつと牛の横坐り 中原君恵 春燈 200707
下萌に地球肥つてをりにけり 橋本くに彦 ホトトギス 200707
下萌や棚田の畦は石を積み 伊藤ふみ子 200707
下萌ゆる庭師の足袋の紺若し 宇佐美ゆき 酸漿 200707
下萌の狭庭に花の鉢あまた 浅井青陽子 ホトトギス 200708
別声で選挙応援下萌えて 丸山佳子 京鹿子 200708
下萌えやつかまり立ちの孫の顔 瀬島洒望 やぶれ傘 200804
下萌や明治の母のいるごとし 坪内稔典 稔典句集U 200804
輿寄せ石低く平らに下萌ゆる 大畠政子 雨月 200804
下萌えて鴫立つ沢の荒れゐたり 宮城菊子 200805
下萌えに鈍りし撥の弾みたり 岡野峯代 ぐろっけ 200805
下萌えや花束を解く父母の墓 米山喜久子 200805
下萌の地の心音と瀬音聞く 久保田雪枝 雨月 200805
下萌へ一鍬入れて息をつく 泉田秋硯 200805
鉄棒に上着掛けられ下萌ゆる 奥田茶々 風土 200805
下萌や雑子屈みて歩みをり 長田秋男 酸漿 200806
下萌や野島断層まざまざと 近藤きくえ 200806
下萌ゆる雀一二羽横走り 塩田京子 遠嶺 200806
駅鈴は万葉の音下萌ゆる 寺坂八重子 京鹿子 200807
下萌や日のあはあはと小盆地 寺坂八重子 京鹿子 200807
下萌やひかりはじめし何もかも 岩垣子鹿 ホトトギス 200807
造成地土の赫きに下萌ゆる 林翔 200903
木戸開けてここが抜け道下萌ゆる 稲畑汀子 ホトトギス 200903
あしなへの我に踏めよと下萌える 天野啓子 炎環 200904
古代史のこころ占むる日下萌ゆる 村上光子 馬醉木 200904
下萌えの夫のふるさと嫋やかに 芝宮須磨子 あを 200905
下萌や足投げ出せば日の温み 笹井康夫 200905
下萌や透明に減るボールペン 中村洋子 風土 200905
下萌や釦ささへる小さき釦 小嶋洋子 200905
下萌や腕立て伏せの掌にぬくみ 柴出良二 雨月 200905
下萌やリズムの違ふわらべ唄 宮崎高根 200905
下萌をたしかめみむと試歩の杖 服部珠子 雨月 200905
少年のナイスキャッチや下萌ゆる 石田邦子 遠嶺 200905
下萌の地下三層にメトロ線 中本吉信 200906
下萌の縄文土器のかけらかな 片岡啓子 遠嶺 200906
下萌や一風亭は庭誇る 浜田南風 200906
下萌ゆる五百羅漢の膝下まで 岡佳代子 200906
高階の小さき鉢や下萌ゆる 加藤良子 春燈 200906
真つ直ぐを頼る畦道下萌ゆる 松本鷹根 京鹿子 200906
下萌えて園の芝生を乱したる 湯川雅 ホトトギス 200907
下萌に雨降り雨に下萌ゆる 長山あや ホトトギス 200907
下萌やせせらぎ分かつ県境 樋口みのぶ 200907
下萌→3      

2021年2月12日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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