白 玉 2    60句

よく冷えし白玉に母の写真笑む    高島茂

作品
作者
掲載誌
掲載年月
母の忌や白玉だんごの臍揃ふ 布川孝子 京鹿子 201311
白玉の小さき窪みに母おはす 奥井あき 201311
白玉や言はねば誰も傷つかず 安田とし子 ぐろっけ 201311
外人に白玉といふおもてなし 村田岳洋 ろんど 201311
白玉のつるりと幼なことばかな 遠藤真砂明 201408
白玉や親孝行の覚えなく 楠原幹子 201409
白玉の凹みて何も彼もあした 上野紫泉 京鹿子 201409
白玉や語ることなくひと日過ぎ 一民江 馬醉木 201410
白玉やふと打ち明けてしまひさう 坂場章子 201410
白玉のつるんと昔々かな 火箱ひろ 船団 201502
白玉や人は誤算を繰り返し 安居正浩 201508
白玉や遠野語り部座り胼胝 内海良太 万象 201510
白玉の数の決まらぬあに弟 高野春子 京鹿子 201510
白玉や戦後と同じ歳生きて 山本無蓋 201510
白玉や嫂とうに真の姉 高橋道子 201511
氷白玉懐古の情の深まれり 北川孝子 京鹿子 201512
白玉を食ぶ己が罪数へつつ 天谷翔子 201512
白玉や家の中にも母の杖 柴田佐知子 201607
硝子器に透く白玉の紅と白 岡淑子 雨月 201609
湯気を力に白玉の浮いて来し 田代民子 201611
白玉を貝の器に辻地蔵 中川句寿夫 ここのもん 201705
白玉や思ひ過ごしをばかりして 中川句寿夫 ここのもん 201705
白玉や甘え上手に老いてけり 中川句寿夫 ここのもん 201705
白玉や流行り廃りの外にゐて 楠原幹子 201708
白玉に定型の窪ありにけり 宮内とし子 201708
白玉や吐くかもしれぬ嘘の数 柳川晋 201708
白玉の紅のひとつが主張する 鈴木みのり 201709
白玉を抹茶に添へし喫茶室 延川五十昭 六花 201709
定食に妻白玉を追加して 山田健太 風土 201709
白玉や鍾馗見下す京町屋 中貞子 201710
白玉の光集むる沙羅の花 足立典子 雨月 201710
白玉のやはき光に沙羅つぼむ 溝内健乃 雨月 201711
白玉や一生涯といふ途方 辻水音 201712
定食に妻白玉を追加して 山田健太 風土 201801
白玉に砂糖派蜜派餡派かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201807
白玉を影のごとくに掬ひけり 本多俊子 201809
白玉の光つるんと鳴呼この世 火箱ひろ 201809
白玉つくる楽しうて切なうて 辻美奈子 201810
白玉の眩しきひと日晴れ渡る 小原芙美子 風土 201811
湧き水に白玉さらす母の里 佐藤まさ子 春燈 201908
白玉や丹の継橋の袂にて 仲里貞義 201908
白玉や母は百まであとふたつ 城台洋子 馬醉木 201909
白玉や上野浅草根津谷中 久米憲手 春燈 201909
戦語らず白玉を茹でてをり 須賀ゆかり 201909
品書きの白玉ばかり見てゐる子 山田健太 風土 201909
白玉や坊守さんはたすき掛け 佐藤香珠 船団 201910
雨脚の激し白玉浮いてくる はしもと風里 201910
白玉などまるめてココロとりもどす 火箱ひろ 船団 201912
白玉のカットグラスの翳揺るる 植木戴子 202008
白玉や渡せぬままでゐる手紙 足立枝里 202101
白玉や丹波私雨もよひ 小原芙美子 風土 202109
白玉の浮かぶ器の透きとほる 澤田英紀 202110
白玉のぽかりと猿若町の午後 増成栗人 202110
白玉を茹でる電話が鳴つてゐて 木村瑞枝 やぶれ傘 202112
小豆粥白玉入りの甘味かな 萩原登代子 春燈 202204
白玉粉売る白玉を傍らに 木村秋草子 春燈 202208
白玉善哉雨雲低く垂れ込めて 谷口摩耶 202208
白玉のぽかりと芙美子忌の夕べ 増成栗人 202209
白玉のあわふつふつと生きて居り 北川孝子 京鹿子 202210
白玉 →1

 

2023年7月13日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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