新 茶 2   100句

慰問袋とどきし新茶頒けあひぬ   高島茂   草の花

作品
作者
掲載誌
掲載年月
新茶飲む耳にはさめる赤鉛筆 松下幸恵 六花 200308
新茶汲む平常心を旨となし 出口賀律子 雨月 200308
句筵の法楽新茶おばんざい 東野鈴子 雨月 200308
祖母っ子の娘も知命なり古茶新茶 東野鈴子 雨月 200308
連綿と時つながりて古茶新茶 辻由紀 雨月 200308
新茶汲む金曜の夜の時代劇 石川英利 百鳥 200308
母の忌を終えて夕の古茶新茶 伊藤マサ子 ぐろっけ 200308
ひとり居の雨に寛ぐ新茶かな 松村富子 200309
外泊の妻を交じへて新茶汲む 横林誠二 200309
良き別れしたる夕べの新茶かな 鳴海清美 六花 200309
駿河路の新茶の色の風と雨 長崎桂子 あを 200309
陶工は多く語らず新茶汲む 瀬口ゆみ子 ぐろっけ 200309
到来のやうかん切りて新茶かな 村田文一 遠嶺 200310
前置の長き話よ新茶つぐ 渡辺真奈美 200311
窓を開け独りの世界新茶飲む 斉藤豁子 築港 200401
新茶淹れ古女房でありにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200405
つひの一滴のこきんと新茶かな 鷹羽狩行 200405
三つ指にいづれと問はれ新茶古茶 鷹羽狩行 200406
新茶淹れ父と娘にもどりけり 山田六甲 六花 200406
新茶汲む今日の疲れは今日とつて 塩川雄三 築港 200407
缶の蓋取れて新茶の香り立つ 河村靖子 築港 200407
塩羊羹そへて新茶の味まろし 河村靖子 築港 200407
待てば来る日和とともに新茶の荷 村越化石 200407
諍いの出来る相手と新茶汲む 藤見佳楠子 200407
新茶縒るせいろも父の遠きかな 松浦白梅 草の花 200407
新茶汲む妻の師匠を思ひをり 松浦白梅 草の花 200407
新茶点す写真の妻と語り合ふ 平尾信一 帆船 200408
残業の終りし新茶汲みにけり 石川英利 百鳥 200408
新しき幟を立てて新茶売る 久保田妙 百鳥 200408
晩年へ齢傾ぎぬ古茶新茶 大橋敦子 雨月 200408
新茶汲み詩歌のこころ新にす 大橋麻沙子 雨月 200408
おごそかに新茶献上大仏に 綿谷美那 雨月 200408
筆をとる前の一息新茶汲む 植竹美代子 雨月 200408
時差疲れ残るのんどへ新茶かな 木暮剛平 万象 200408
新茶詰め袋の尻を叩きては 大村峰子 万象 200408
新茶飲む昔話を繰返し 船谷芳子 築港 200408
老斑の親しきことよ新茶酌む 川上美穂子 酸漿 200408
新茶摘何処かの畦に鳴るラジオ 小山香月 酸漿 200408
去年の茶を多く残して新茶来る 石川元子 酸漿 200408
新茶汲む故人が合はせし通夜の客 松山正江 河鹿 200408
霊水が新茶の香り引き立てる 藤田かもめ ぐろっけ 200408
たなごころ痛みに堪えて新茶もむ 北川光子 ぐろっけ 200408
聖天や潮来の人と飲む新茶 竹中一花 200409
おふざけの水割り新茶うつくしき 林翔 200409
新茶汲む京の菓子舗の鶴と亀 喜多初枝 雨月 200409
振り切りてをはる新茶の戻し注ぎ 藤井圀彦 200409
茶どころの新茶を土産の友と逢ふ 喜多初枝 雨月 200410
新茶汲む切高台の萩茶碗 藤田かもめ ぐろっけ 200412
婚の荷に小壺の新茶をも用意 三由規童 雨月 200501
一口をふゝみ新茶でありしかな 稲畑汀子 ホトトギス 200505
生前の話におよぶ新茶かな 鷹羽狩行 200505
手作りのくぎ煮あと引く新茶どき 鈴木榮子 春燈 200506
正座して頂く新茶天守閣 今瀬剛一 対岸 200507
延び延びの手紙に八女の新茶添へ 秋千晴 200507
一服の新茶の余韻鹿威 森理和 あを 200507
今や平和な知覧の新茶賜ひけり 泉田秋硯 200508
日と月の回り舞台や新茶古茶 西村純 200508
親族のたけくらべ会古茶新茶 吉澤利治 遠嶺 200508
慰めて新茶を淹れてくれしひと 川崎洋吉 遠嶺 200508
若宮大路甘味処の新茶かな 河口仁志 200508
はつきりと雨見えてくる新茶の香 林昭太郎 200508
夢の母だまつて新茶淹れてをり 谷上佳那 百鳥 200508
新茶淹れ妻と余生を楽しまむ 二村蘭秋 雨月 200508
鮮やかな新茶汲みけり青九谷 寺島順子 雨月 200508
父母の若き写真や新茶くむ あさなが捷 200508
さらさらと色なしにける新茶汲む 岡本眸 200508
古茶新茶雨を訪はれてをりにけり 岡本眸 200508
ゆつくりと新茶のお湯をなだめけり 芝尚子 あを 200508
宇治新茶巡りし旅を語らひて 大見川久代 馬醉木 200509
看取りにもやうやく慣れて新茶汲む 曽根澄子 200509
遠来の父母に汲む新茶かな 大槻球子 遠嶺 200509
新茶注ぎ披講に移る小句会 村上和子 ぐろっけ 200509
吸呑に透けて新茶のうすみどり 下平直子 200509
青空の樹下にて新茶饗しけり 宮澤さくら 今生 200510
新茶てふ滴余さず汲みわけて 冨士みのる ホトトギス 200511
新茶くむ死後を話して夫と妻 小田元 六花 200511
長月の蔵出し新茶届きけり 村越化石 200512
過去帳の父へ新茶を供へけり 戸村よねこ 遠き海 200602
里人に給ふ新茶とめはり寿し 小林洋子 万象 200603
封切つて筒へ深蒸し八女新茶 伊藤白潮 200606
無精髭撫でて新茶の碗をとる 市川伊團次 六花 200606
新茶出て寝起きたのしき幾朝ぞ 藤原たかを 馬醉木 200607
長らへし命新茶を淹れにけり 福地淳祐 春燈 200607
突然の客にぼうまい古茶新茶 浜明史 風土 200607
それらしき茶筒なりけり古茶新茶 片山由美子 200607
ファックスで新茶を頼む日差かな 植木戴子 200608
新茶ひと口利酒のやうにかな 風間史子 200608
古茶新茶いのち慰め合ひにけり 村越化石 200608
一杯の新茶で今日も始まれり 並木重助 酸漿 200608
入院の小分けにしたる新茶かな 笹村政子 六花 200608
芭蕉部屋ある丁字屋に新茶汲む 室伏みどり 雨月 200608
静岡よ宇治よと讃へ新茶かな 二村蘭秋 雨月 200608
新茶汲み代々保ち来し赤九谷 寺島順子 雨月 200608
友律儀毎年届く新茶の香 杉江みつる 四葩 200609
本題に入る新茶を汲みにけり 平田裕子 遠嶺 200609
龍井ろんじんの新茶を買ひて西湖去る 松崎鉄之介 200609
機上より富士を眺めつ新茶飲む 秋田直己 ぐろっけ 200609
古稀と喜寿長生き願ひ新茶汲む 片野光子 ぐろっけ 200609
新茶汲む茶請は濡れし葛桜 高橋ふじ 酸漿 200609
茶舗を過ぎ戻りて買ひし新茶かな 長谷川たか子 酸漿 200609
新茶 →3      

 

2021年5月25日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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