新 涼 9  201句

新涼の身にそふ灯影ありにけり    久保田万太郎

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
新涼の杉に大鳥見つけたり 内田郁代 万象 201609  
新涼の水脈ひきゆくや遊覧船 丸山允男 春燈 201610  
新涼や枕をぽんと裏返す 吉田政江 201611  
新涼や黒松保護に署名して 成宮紀代子 201611  
新涼や法事の読経透きとほる 荻布貢 201611
新涼や沿へば疎水の高く鳴り 馬屋原純子 馬酔木 201611  
新涼や雲のかたちに焼くる麺麭 緑川啓子 馬酔木 201611  
新涼や抱かれし嬰の足のうら 布施まさ子 風土 201611  
新涼や朝霧高原馬放ち 津川かほる 風土 201611  
新涼の鷺に自讃の佇立あり 松本鷹根 京鹿子 201611  
新涼や百四歳のたなごころ 高野春子 京鹿子 201611  
新涼の海へはみ出す観覧車 笹村政子 六花 201611  
新涼の束ねし髪をほどきけり 笹村政子 六花 201611  
花筒へ注す新涼の山の水 井上和子 201611  
新涼の影も日向も良かりけり 松尾龍之介 201611  
新涼や早々と着く 待ち合せ 森なほこ あを 201611  
新涼の来ぬ九度山の真田庵 七郎衛門吉保 あを 201611  
新涼や軒端雀の羽繕ひ 鈴木撫足 春燈 201611  
新涼の跳躍、回転、着地かな 藤原若菜 春燈 201611  
新涼や小指の先の深き紅 横山さくら 春燈 201611  
新涼の町ゆく人の軽やかに千 大湊栄子 春燈 201611  
新涼の目を閉ぢて弾くバンドネオン 青谷小枝 やぶれ傘 201611  
新涼やハンカチの耳折り揃へ 松本三千夫 末黒野 201611  
新涼や波に及びし艀の灯 橋本榮治 馬醉木 201612  
砂利踏んで友と新涼頒ちけり 高村令子 風土 201612  
新涼のポプラが散らす光かな 工藤ミネ子 風土 201612  
新涼の改札口に挨拶す 橋本之宏 風土 201612  
新涼や師碑に逢ふため峠越ゆ 潮貝朱千 京鹿子 201612  
新涼や水に放てるゆで野菜 西岡啓子 春燈 201612  
かろやかに新涼の米とぎにけり 荒井ハルエ 春燈 201612  
新涼や下駄も箪笥も桐細工 黒滝志麻子 末黒野 201612  
新涼やチップの厚き遊歩道 森清堯 末黒野 201612  
新涼や今日再三の俄雨 小池みな 末黒野 201612  
新涼や遠目に青き山の襞 占部美弥子 末黒野 201612  
新涼のコーヒー黒曜石の色 中井保江 201612  
新涼や花王石鹸おろしたて たかはしすなお 201612  
新涼や夕餉の香り漂へる 赤座典子 あを 201610  
新涼やボルゾイの四肢しなやかに 天谷翔子 201701  
眉描き足して新涼の朝ごはん 陽山道子 船団 201702  
新涼やネクタイしめて人に会ふ 中川句寿夫 ここのもん 201705  
新涼の群を離れて真鯉かな 中川句寿夫 ここのもん 201705  
城跡へ登る新涼への一歩 稲畑廣太郎 ホトトギス 201708  
新涼の風はドームの傾斜より 稲畑廣太郎 ホトトギス 201708  
新涼の都心嵐はすぐ其処に 稲畑廣太郎 ホトトギス 201708  
新涼の木陰に一歩二歩三 稲畑汀子 ホトトギス 201708  
新涼やいつか戻つてゐし元気 稲畑汀子 ホトトギス 201708  
新涼の風にあづけてゐる家居 稲畑汀子 ホトトギス 201708  
みちのくの旅新涼の期待もて 稲畑汀子 ホトトギス 201708  
新涼と思へば風もそれらしく 稲畑汀子 ホトトギス 201708  
新涼を纏ひたるより旅衣 稲畑汀子 ホトトギス 201708  
新涼の旅の輪に入る一人かな 稲畑汀子 ホトトギス 201708  
新涼をいざなふ雨を待つことも 稲畑汀子 ホトトギス 201708  
新涼の風に輪となり列となる 稲畑汀子 ホトトギス 201708  
新涼の雨の東京発ちて来し 稲畑汀子 ホトトギス 201708  
新涼に次々生れゆく会話 稲畑汀子 ホトトギス 201708  
新涼や名もなき草のさゆれにも 沼田巴字 京鹿子 201709  
新涼やパンプスよりもスニーカー 亀井福恵 京鹿子 201709  
新涼の花嫁迎ふ輪の中に 篠原京子 201709  
新涼や甘撚りの穂の吹かれゐる 細川洋子 201710  
新涼の飼葉の匂ひ風太る 鈴鹿仁 京鹿子 201710  
新涼のいくりを洗ふ濤のいろ 川崎良平 雨月 201710  
新涼や研ぎ下ろしたる刃の匂 川崎良平 雨月 201710  
新涼や研ぎ加減みる指の腹 楠原幹子 201711  
新涼のたとへば手漉き和紙のごと 七田文子 201711  
新涼やハーブの小粒もらひける 井上静子 201711  
貧富なく新涼の朝は等しく 三木享 201711  
新涼の風の辛さを呑みこみぬ 加藤峰子 201711  
新涼の朝餉や河馬の如く食む 蒲野哲雄 201711  
新涼やベイブリッジを走り抜け 大塚かずよ 末黒野 201711  
新涼や真一文字に滝落つる 服部鹿頭矢 馬醉木 201711  
新涼やにじみほどよき鳥の子紙 佐藤保子 馬醉木 201711  
新涼の湖見るベンチ湿りをり 小林共代 風土 201711  
新涼の旅の始めの法隆寺 中村洋子 風土 201711  
新涼や焼き上がり待つフランスパン 上村葉子 風土 201711  
新涼の風が操る赤信号 鈴鹿呂仁 京鹿子 201711  
新涼の苔の浄土や祇王祇女 松本鷹根 京鹿子 201711  
新涼や一書を座右の銘となし 玉置かよ子 雨月 201711  
新涼や机上一書のほか置かず 阪上多恵子 雨月 201711  
新涼の風少年の帆を張れる 大石喜美子 雨月 201711  
新涼の渓に灯の入る貴船かな 川崎良平 雨月 201711  
新涼の人間国宝てふニュース 今橋眞理子 ホトトギス 201712  
新涼の雨降り出でし銀座駅 田中藤穂 あを 201711  
新涼やさざ波寄する浮御堂 山田春生 万象 201712  
新涼や手櫛で結へる吾子の髪 岡崎春菜 万象 201712  
新涼やがんセンターにモツァルト はしもと風里 201712  
新涼やビシソワーズに銀の匙 斉藤マキ子 末黒野 201712  
新涼の横目で過ぎる陶器市 成田美代 201712  
新涼や村に人錆び川の錆び 中山皓雪 201712  
新涼や住職に問ふ墓終ひ 荒井ハルエ 春燈 201712  
新涼やのど越し軽き白ワイン 菊池洋子 やぶれ傘 201710  
新涼やそらで唱へり正信偈 林陽子 万象 201801  
新涼の一瞬眼つむりけり 志方章子 六花 201712  
新涼や服のなびける橋の上 永田万年青 六花 201712  
新涼の浜に無人の見張台 秋山信行 やぶれ傘 201712  
新涼や針穴通る白き糸 大野芳久 やぶれ傘 201712  
かろやかに新涼の米とぎにけり 荒井ハルエ 春燈 201803  
新涼や川さかのぼる波頭 戸栗末廣 201801  
新涼や百畳敷の大広間 遠山のり子 201802  
新涼のでもね、とメモの残されて 中原幸子 船団 201805  
新涼にとどこほりなきスケジュール 稲畑汀子 ホトトギス 201808  
新涼の旅の昨日のはや遠し 稲畑汀子 ホトトギス 201808  
新涼の風にゆだねし稿債も 稲畑汀子 ホトトギス 201808  
新涼の往復切符ポケットに 稲畑汀子 ホトトギス 201808  
新涼の旅疲れとはなかりけり 稲畑汀子 ホトトギス 201808  
新涼と思へば耐へて行くことも 稲畑汀子 ホトトギス 201808  
新涼をもたらせし雨ならばとて 稲畑汀子 ホトトギス 201808  
進みゆく季節新涼身ほとりに 稲畑汀子 ホトトギス 201808  
雨止みて新涼の朝はじまりぬ 稲畑汀子 ホトトギス 201808  
朝の雨止み新涼の客を待つ 稲畑汀子 ホトトギス 201808  
新涼の雨止みしより集ふ会 稲畑汀子 ホトトギス 201808  
新涼の風は昨日を遠ざけて 稲畑廣太郎 ホトトギス 201808  
昨日とは違ふ新涼纏ふ園 稲畑廣太郎 ホトトギス 201808  
五大堂新涼といふ詩心 稲畑廣太郎 ホトトギス 201808  
奥の院より新涼の風立ちぬ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201808  
新涼や静雲句碑に出会ふより 稲畑廣太郎 ホトトギス 201808  
新涼の風に忌日の旅心 稲畑汀子 ホトトギス 201809  
新涼やいるかは空へ二回転 宮内とし子 201810  
新涼に祝福受ける二人かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201810  
新涼や烏が烏のそばにゆき 佐藤喜孝 あを 201810  
新涼や掘り起こしたる 七郎衛門吉保 あを 201810  
新涼や集ひて競ふアジア人(びと) 赤座典子 あを 201810  
新涼やまた目をつぶる塀の猫 庄司久美子 201811  
新涼ややたら目につく色野菜 高野昌代 201811  
新涼の風のかよへる医戒の書 市村健夫 馬醉木 201811  
新涼や船べりを打つ波の音 永尾春己 201811  
新涼や塩も砂糖も目分量 大石よし子 雨月 201811  
新涼やアルトサックス胸に聴く 上村葉子 風土 201811  
新涼や復刻版の『風立ちぬ』 松橋利雄 春燈 201811  
新涼や薬袋をまぶしく持ち 宮崎紗伎 春燈 201811  
新涼や湯気立つものの美味き朝 向井芳子 春燈 201811  
新涼や社に貼り紙巫女募集 山崎刀水 春燈 201811  
新涼やあの子もこの子も愛すべき 朝倉晴美 船団 201812  
新涼の陶の楽器のひびき合ふ 平居澪子 六花 201812  
新涼のさらりと通る勝手口 遠山悟史 京鹿子 201812  
新涼や平戸に老いのオラショ聴く 山口誠 馬醉木 201812  
新涼を乗せてとどくや暁の鐘 岡野里子 末黒野 201812  
新涼の朝の散歩やハーブの香 小嶋紘一 末黒野 201812  
新涼や石の奏づる波の音 根本公子 末黒野 201812  
新涼や男盛りのボランティア 鈴木みのり 201812  
新涼の机の上に正露丸 たかはしすなお 201812  
新涼や代々紙屋の女将さん つじあきこ 201812  
みちのくの旅新涼にはじまりし 安原葉 ホトトギス 201901  
新涼の空を大きく使ふ雲 今橋眞理子 ホトトギス 201901  
高原にきて新涼の周波数 大久傑白村 ホトトギス 201901  
新涼やロード終へたる甲子園 大久傑白村 ホトトギス 201901  
北斗星より新涼のひとしづく 藤井啓子 ホトトギス 201901  
新涼の音を踏みゐしハイヒール 竹下陶子 ホトトギス 201901  
新涼や畏みて受くルルド水 亀井福恵 京鹿子 201901  
新涼のからから回る風見鶏 波戸辺のばら 201901  
新涼や終活は物捨てること 大山夏子 201904  
新涼に猫丸まつてゆく仔細 稲畑廣太郎 ホトトギス 201908  
新涼の風川幅を仕上げゆく 稲畑廣太郎 ホトトギス 201908  
新涼の話弾んで行きにけり 稲畑汀子 ホトトギス 201908  
新涼や怪我も忘るるほどのもの 稲畑汀子 ホトトギス 201908  
一つづつ片付く仕事新涼に 稲畑汀子 ホトトギス 201908  
新涼にやうやく気力ととのへり 稲畑汀子 ホトトギス 201908  
みちのくの新涼の旅ふり返る 稲畑汀子 ホトトギス 201908  
旅疲れ癒やす家居や新涼に 稲畑汀子 ホトトギス 201908  
新涼や昨日のことはもう忘れ 稲畑汀子 ホトトギス 201908  
新涼の夕べとなつてふり返る 稲畑汀子 ホトトギス 201908  
新涼の旅路に期待ありにけり 稲畑汀子 ホトトギス 201908  
健康と新涼の日を待つばかり 稲畑汀子 ホトトギス 201908  
新涼の期待の旅とならざりし 稲畑汀子 ホトトギス 201908  
又怪我の話新涼とはならず 稲畑汀子 ホトトギス 201908  
週末の予定新涼遠ざかる 稲畑汀子 ホトトギス 201908  
新涼の旅は期待の中にあり 稲畑汀子 ホトトギス 201909  
新涼の風に癒えゆく腕かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201909  
新涼や湯呑みに煎茶たっぷりと 須賀敏子 あを 201910  
新涼の笑へば二本、づつ乳歯 青谷小枝 やぶれ傘 201911  
新涼やご飯にのせる梅ひとつ 石川憲二 六花 201911  
新涼の一文字に雲走りけり 藤生不二男 六花 201911  
新涼や双子の玉子吉とせり 植村蘇星 京鹿子 201911  
新涼の青森駅のおばこかな 黒滝志麻子 末黒野 201911  
新涼や釘をふくみて打つ大工 有松洋子 201911  
新涼や笹の葉擦れに風を聴く 浅田セツ子 春燈 201911  
新涼や白亜病棟丘の上 東木洋子 春燈 201911  
新涼やみどりの屋根の風見鶏 西岡啓子 春燈 201911  
新涼の夜風まとひて露天風呂 中山惠子 201911  
新涼や木椅子に開く花図鑑 若見洋子 馬醉木 201911  
新涼やりんだういろの遊び紙 齊藤いさを 馬醉木 201911  
新涼や無意識に笑む新生児 中村房子 馬醉木 201911  
新涼や今朝の手足の軽きこと 片山喜久子 雨月 201911  
新涼や文字となるとき墨香る 阪上多恵子 雨月 201911  
新涼や疎遠の友のEメール 伊吹之博 京鹿子 201912  
新涼の一音一語ひとしづく 鷺山珀眉 京鹿子 201912  
新涼の男なんだかカリヨンヘ 平きみえ 船団 201912  
すれ違ふ人新涼の風残し 浅田セツ子 春燈 201912  
新涼や藍染め上がる糸雫 橋添やよひ 風土 201912  
新涼や山家に使ふ竹の箸 蒲田雅子 雨月 202001  
新涼や生真面目に咲く万華鏡 辻水音 202001  
新涼や木組みの家の設計図 角口秀子 202001  
新涼や木組みの家の設計図 角口秀子 202001  
皿一つ置く新涼の音ひとつ 亀井福恵 京鹿子 202001  
新涼や画廊の木椅子艶めきて 森清信子 末黒野 202001  
あの雲の端より新涼降りてくる 稲畑廣太郎 ホトトギス 202008  
龍子の絵より新涼の立ち上る 稲畑廣太郎 ホトトギス 202008  
新涼の風絶景を磨き上げ 稲畑廣太郎 ホトトギス 202008  
新涼やみちのくの旅終へしより 稲畑汀子 ホトトギス 202008  
新涼とまだまだ言へぬ不順かな 稲畑汀子 ホトトギス 202008  
稜線を統べ新涼の風となる 稲畑廣太郎 ホトトギス 202009  
水尾伸びてより新涼の川となる 稲畑廣太郎 ホトトギス 202009 新涼→1

 

2020年9月19日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。