新 涼 10    91句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
調律師新涼の音を弾き出し 能村研三 202010
新涼や沖へと変はる海のいろ 菊地光子 202010
新涼の窓開け放つ小半時 安藤久美子 やぶれ傘 202010
新涼の路にひとひら鳩の羽 松村光典 やぶれ傘 202010
新涼や仕舞うガラスのネックレス 中田禎子 202011
新涼や口にひんやりハーモニカ 能美昌二郎 202011
新涼や吹けば風筋水のごと 遠城健司 202011
新涼や箸置として河の石 中村重幸 202011
新涼や看護師に欲し千手観音 川端正紀 春燈 202011
新涼や笊をこぼるる水の音 藤生不二男 六花 202011
新涼や辞書の頁の折れやすし 森川淑子 202011
新涼や蛇籠たばしる水の音 中村重幸 202011
新涼の文机拭いて何も置かず 南うみを 風土 202011
新涼のチーズふつふつ焦げて来し 内藤静 風土 202011
新涼の風の中なる木椅子かな 岡田史女 末黒野 202011
新涼の海見に一日乗車券 渡部恭子 202011
新涼の灯りを乗せて観覧車 岡野里子 末黒野 202012
新涼や八十八の日々たのし 杉山善信 末黒野 202012
新涼や紙面に友の特選歌 善野行 六花 202012
新涼や龍馬寓居の太き梁 五十川智恵子 京鹿子 202101
新涼を零して消ゆる朝の星 藤浦昭代 ホトトギス 202101
新涼や絵の具何色より溶かす 浜崎素粒子 ホトトギス 202101
新涼や斧に打たれし木の香り 浜崎素粒子 ホトトギス 202101
新涼や金明竹の辺りより 黒川悦子 ホトトギス 202101
新涼や染料にする花を摘む 曽根富久恵 202102
新涼や心の張りを取り戻す 水田むつみ ホトトギス 202103
新涼やダム湖の水の音高く 佐藤喬風 末黒野 202104
新涼とまだ言へぬとは思へども 稲畑汀子 ホトトギス 202108
新涼の日々の待たるる心かな 稲畑汀子 ホトトギス 202108
新涼にまどゐの心生れけり 稲畑汀子 ホトトギス 202108
水音に従ひしより新涼に 稲畑汀子 ホトトギス 202109
新涼を纏ひて亀の重なれる 稲畑廣太郎 ホトトギス 202109
新涼やフルート光りつつゆらぐ 今井肖子 ホトトギス 202109
新涼や朝のルーティン一つ増え 北城美佐 202109
新涼の風心地良き蹠かな 赤座典子 あを 202110
新涼や茅織布巾下ろしたて 大谷満智子 春燈 202110
新涼やさはりて和紙のうらおもて 大沢美智子 202111
新涼や雲へんぺんとほぐれ初め 森清堯 末黒野 202111
新涼や木洩れ日の中たもとほり 石井雲雀 末黒野 202111
新涼や口ころげでるオノマトペ 中村嵐楓子 春燈 202111
新涼の風を総身に佃島 尾野奈津子 春燈 202111
衿あしを新涼のかぜなでてゆく 小張志げ 春燈 202111
新涼や今朝のトーストきつね色 小泉三枝 春燈 202111
新涼の風心地良き蹠かな 赤座典子 あを 202111
牧場より仰ぐ新涼八ヶ岳 伊藤昌枝 202112
新涼や壁に墨絵の達磨の眼 岩上行雄 末黒野 202112
新涼や焙じ茶香る朝厨 秋山文子 末黒野 202112
新涼や憂ひ忘れて深呼吸 津野桂子 末黒野 202112
新涼や八十の乙女の翅の音 安田優歌 京鹿子 202112
新涼や楽譜に加はふクレッシェンド 住田千代子 六花 202112
新涼や木橋は水に浮くやうに 須賀ゆかり 202112
新涼や朝茶濃くして一と息す 星野椿 ホトトギス 202201
新涼や声聞きたくて長電話 清水美子 春燈 202201
新涼や貫入ほどよき萩茶碗 府川昭子 春燈 202201
新涼や柾目を削る鉋屑 三好康子 風土 202201
白ワインより新涼のコルク抜く 中野陽路 薫風 202205
新涼の雨に大地の目覚めゆく 稲畑廣太郎 ホトトギス 202209
新涼や濁音の無き万葉集 篠田純子 あを 202210
新涼や嚥下体操スクワット 篠田純子 あを 202210
新涼や顎と鎖骨と接触す 篠田純子 あを 202210
新涼や等身大は生きやすし 峰崎成規 202210
新涼や朝を始むる烏どち 町山公孝 202210
新涼の野に在りて野を忘れをり 千田百里 202210
新涼や夕づく木々に力満ち 安立公彦 春燈 202211
浅漬のけふ新涼の塩加減 朝長美智子 202211
新涼の赤子ふはりと寝返りす 西井薫美子 202211
新涼や音澄みわたるガラス館 浜田はるみ 202211
新涼の山手の丘やカフェテラス 岡田史女 末黒野 202211
新涼や湖面に映ゆる朱の鳥居 高木邦雄 末黒野 202211
新涼を一筋の風はこび来る 河野礼子 末黒野 202211
新涼や光源氏のロマンス詐欺 篠田純子 あを 202211
新涼やめざす山並み雲速し 五十嵐章子 202212
新涼や木地師木の香のまん中に 永淵惠子 202212
新涼や朝令暮改をくり返す 日置游魚 202212
新涼や更なる赤きペンケース 石黒興平 末黒野 202212
新涼や昼のメニューの新しく 渡辺美智子 末黒野 202212
新涼や一気に走る裁ち鋏 山崎妙子 京鹿子 202212
新涼や朝湯あふるる桧風呂 大西逸子 京鹿子 202212
新涼や身の内までも洗はるる 志方章子 六花 202212
新涼や味噌は会津の甘麹 綾戸五十枝 202212
新涼やプディング揺るる銀の匙 神谷さうび 末黒野 202301
新涼や音澄み渡るガラス館 浜田はるみ 202301
黄門の田より新涼立ち上る 稲畑廣太郎 ホトトギス 202308
鯉跳ねて新涼の風生まれゆく 稲畑廣太郎 ホトトギス 202308
新涼に突つ込むジェットコースター 稲畑廣太郎 ホトトギス 202308
新涼を背ナに園丁黙々と 稲畑廣太郎 ホトトギス 202308
新涼の風に誘はれ逝きし君 稲畑廣太郎 ホトトギス 202308
新涼の風名園の黙を解く 稲畑廣太郎 ホトトギス 202308
蒼天を掃き新涼の風となる 稲畑廣太郎 ホトトギス 202308
新涼の近江へ繋ぐ祝ぎ心 稲畑廣太郎 ホトトギス 202308
新涼の風水音に躓ける 稲畑廣太郎 ホトトギス 202308
新涼→1

 

2023年9月21日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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