新 緑 7       55句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
新緑の日は零すまじ浄土門 鈴鹿呂仁 京鹿子 202006
新緑の色の個性や館の木々 稲畑廣太郎 ホトトギス 202006
新緑の香に喧せをるや水を欲る 浜福惠 風土 202007
新緑の堰を越えたる山の音 良知悦郎 202007
新緑に染まれる雨となりにけり 橘正義 春燈 202008
新緑や具材数多の五目飯 今井充子 202008
新緑や病みて無為にす持ち時間 大山夏子 202009
新緑の真只中や目を閉ぢて 内山みち 末黒野 202009
新緑の翼の下に歩をとどむ 山崎正子 202009
新緑や時折届く風の私語 岡野里子 末黒野 202009
新緑の浮き立つ様や遠岬 加藤静江 末黒野 202009
新緑や古墳の皇子の目を覚ます 今泉忠芳 日輪馬車のタクト 202009
新緑に染まりて佇てり天守跡 橋添やよひ 風土 202010
新緑をくぐり赤子の肌となる 吉田葎 202010
新緑や道も鉄路も切通し 森田明成 202010
新緑や散歩途中のストレッチ 土井ゆう子 風土 202010
新緑よ泣けないほどの悲しみよ はしもと風里 202011
咲くものの色新緑に絡みつく 稲畑廣太郎 ホトトギス 202106
新緑の御苑はるかに五山据ゑ 鈴鹿呂仁 京鹿子 202106
新緑を揺らすそよ風コロナ増ゆ 田中藤穂 あを 202107
新緑や涌水溢るる山里 長崎桂子 あを 202107
新緑の甲斐に訪ねし微笑仏 加倉井たけ子 202107
水切りの石新緑を畳みゆく 森岡正作 202107
新緑に溶け込む一歩ためらひぬ 五十畑悦雄 202107
新緑のまど図書館の午後静か 佐藤真哉 202107
つり橋の揺れを新緑吸収す 橋本順子 202107
新緑や金谷ホテルの白き壁 泉一九 やぶれ傘 202108
新緑や千樫の井戸の密とあり 平嶋共代 202108
新緑や少女漫画のきらきら眼 三木亨 202108
新緑の膨らみやまぬ大樹かな 阿部さちよ 202108
新緑にとんと誘ひのTELもなし 高野昌代 202108
新緑の欅並木や天を衝く 斉藤みちよ 春燈 202108
新緑や山の墓域に眠る子よ 笹村政子 六花 202108
新緑の勇み合ひたる翠微かな 善野行 六花 202108
新緑に染まりてゐたる産着の子 柴田佐知子 202108
新緑の染むるカーテンティータイム 梅津まり子 末黒野 202108
新緑の風のうながす試歩の杖 菅野日出子 末黒野 202109
新緑の机にでんと広辞苑 田中臥石 末黒野 202109
新緑や蛍光ペンの走り書き 小林清彦 末黒野 202109
新緑の息吹吸ひたり一万歩 小林拓路 末黒野 202109
新緑や野外集会笑の渦 長崎桂子 あを 202207
新緑の里曲の空の和みだす 鈴鹿呂仁 京鹿子 202207
新緑の岬に憩ふ野風呂句碑 鈴鹿呂仁 京鹿子 202207
新緑に歩を緩めたり速めたり 柿沼盟子 風土 202208
新緑の芯と皇居の鎮もれぬ 間島あきら 風土 202208
山の湯に雨後の新緑なだれけり 森岡正作 202208
新緑に眼をつむりゐて鳥心地 甲州千草 202208
五十年連れ添ひて新緑の苑 森清信子 末黒野 202208
新緑や風沸かしゆく一輪車 中野千代子 末黒野 202208
新緑の時空口笛は透明 鷺山珀眉 京鹿子 202208
新緑に身を深く入れ納骨す 山田健太 風土 202209
小糠雨新緑いよよ鮮やかに 岡野里子 末黒野 202209
今日何もかも新緑に悼みけり 酒井湧水 ホトトギス 202210
青空と新緑うつす朝の湖 川口利夫 ホトトギス 202210
新緑や塵ひとつなき無人駅 森田明成 202302
新緑 →1

 

2023年5月15日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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