新 緑 4       100句

新緑や油桐の木もその中に   斎藤嘉久

作品
作者
掲載誌
掲載年月
新緑やかの日白衣の林徹 鷹羽狩行 200806
新緑の風に曝され観覧車 三川美代子 200807
新緑へ出てより瞳めざめたり 柳生千枝子 火星 200807
新緑や眼を洗はるる風の来て 柳生千枝子 火星 200807
新緑を来て幼な児の輝く眼 柳生千枝子 火星 200807
新緑をぬけくる風に吹かれをり 原田敦子 酸漿 200807
新緑に御柱立つ諏訪大社 原田敦子 酸漿 200807
新緑や吸ひこまれゆく犬とわれ 山荘慶子 あを 200807
新緑を浴ぶまなうらの青むまで 緑川啓子 馬醉木 200808
新緑の洩れ日眩しき鞍馬線 村上絢子 馬醉木 200808
森に入る新緑のシャワー全身に 羽賀恭子 200808
校門を出て新緑の鳥となる 坂本丹荘 遠嶺 200808
新緑のまつただ中に橋揺るる 苑実耶 200808
新緑に吸ひ込まれゆく水の音 梶川智恵子 200808
新緑や男ともだちひとり減る 杉浦典子 火星 200808
新緑を駆け幼なさの消えにけり 杉浦典子 火星 200808
乳母車の空ラ新緑の登山口 浜口高子 火星 200808
新緑の陰に入口ありさうな 大東由美子 火星 200808
新緑や銀杏城は身を反らし 高尾豊子 火星 200808
新緑の梢つぎつぎ雲に触れ 浦山淑子 万象 200808
新緑へ千木高々と剣斎く 豊田都峰 京鹿子 200808
新緑や半纏木の葉の揺るる 島崎勇作 酸漿 200808
新緑にしみる法螺貝大読経 岡野峯代 ぐろっけ 200808
新緑や石の碁盤の浅き目地 川合まさお ぐろっけ 200808
新緑を四角に見せる陣屋門 川合まさお ぐろっけ 200808
心解く新緑といふやすらぎに 村上悦子 雨月 200808
新緑やシチリア産の塩をふる 芝尚子 あを 200808
新緑や旅の思ひ出また一つ 久永つう 六花 200809
新緑を飲みほしてゐる陶狸 犬塚芳子 200809
新緑や選びて歩く土の道 卓田謙一 万象 200809
新緑に染まりてコートボール追ふ 唐鎌光太郎 ぐろっけ 200809
新緑にバイク暴走二十台 水上貞子 ぐろっけ 200809
新緑に見えつ隠れつ会津線 加藤克 200810
新緑に居て一水の明るさも 山口天木 雨月 200810
新緑に標高変へる端山かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 200905
幹太き方へ新緑立ち上がる 稲畑廣太郎 ホトトギス 200905
新緑といふ三色でありにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200905
新緑の三船祭や大堰川 林日圓 京鹿子 200905
新緑の音みな濡れてをりにけり 山田六甲 六花 200905
新緑の光の中の鴉かな 山田六甲 六花 200905
新緑に日差しの遊びをりにけり ことり 六花 200905
舎心が嶽新緑のなか大師像 佐田昭子 ぐろっけ 200906
新緑や水面きらめく羽村堰 吉野さと 酸漿 200906
新緑や消すことも絵を描くこと 東亜未 あを 200906
新緑の風を流鏑馬駈け抜ける 高谷栄一 200907
新緑の離宮御苑に舞楽待つ 片岡久美子 200907
新緑や羅漢のつむりみなひかり 高橋秋子 炎環 200907
新緑の頂上犬にすり寄られ 笠真木 炎環 200907
新緑の香に包まるる一ト日かな 佐藤健伍 200907
湧き出づる新緑近江路を走る 大橋晄 雨月 200907
新緑や歩行稽古の胸に来る 高木智 京鹿子 200907
新緑に球打つ四十五位も良し 木原今女 ぐろっけ 200907
新緑の庭の隅まで見回れり 若本彰子 酸漿 200907
新緑の楠の大樹の生気かな 伊藤克子 酸漿 200907
新緑に染まりて婚を約せしや 泉田秋硯 200908
新緑につつまれ家並み変はりけり 中山静枝 200908
新緑の谷中に立てり山頭火 小原徳男 遠嶺 200908
新緑にたましひ濡れてしまひけり 本多俊子 200908
パラグライダー新緑の山背負ひたり 伊藤美音子 万象 200908
新緑に襞ことごとく消えし山 中西咲央 炎環 200908
新緑の香の漂へり高尾山 西川慶子 酸漿 200908
新緑へ飛びたたむとす石の鷲 佐方敏明 ぐろっけ 200908
新緑を光背として如水句碑 平田恵美子 ぐろっけ 200908
新緑や生死もとより空の空 沼田巴字 京鹿子 200908
輸血するなら新緑の一滴も 山中志津子 京鹿子 200908
新緑のガラスを抜けて少女くる 直江裕子 京鹿子 200908
新緑の一緑として歩くあるく 石田きよし 200908
新緑の山を越えきし時の鐘 菅澤陽子 春燈 200908
新緑に染まる山湖のさざれなみ 伊藤紫都子 200908
新緑や海苔の香りの塩むすび 森田武 200908
新緑の函嶺迫る雨上り 山口まつを 雨月 200908
新緑の日の斑あやなす水面かな 山口まつを 雨月 200908
新緑や虚子館に師と先師の句 小原登志春 雨月 200908
新緑に吸ひこまれゆく湖西線 和田恭子 200909
新緑や顔にまだらの日のひかり 加藤みき 200909
新緑や蘇州西施の鏡池 伊舎堂根自子 万象 200909
新緑の苑の近径登校児 神田惣介 京鹿子 200909
新緑や実習室に布を裁つ 寺田正人 200909
白葡萄酒も新緑の色なりし 立村霜衣 ホトトギス 200910
新緑のゆらぎ見渡すかぎりかな 藤井美晴 やぶれ傘 200910
新緑をゆるがし射手の馬駆くる 塩見治郎 雨月 200910
新緑や武蔵野の色定まりつ 坂本幸子 酸漿 200910
新緑に染まり木椅子に憩ひけり 橋本ふさ子 200910
新緑の彩に風音違ひあり 田中静龍 ホトトギス 200911
百態の新緑百態の若葉かな 柿沼盟子 風土 200911
新緑の谷津ことごとく水田照り 布川直幸 201006
新緑を押しのけ島の干物かな 中島玉五郎 201006
新緑の背山を縫ひて湯のけむり 川崎俊子 馬醉木 201007
新緑の森に身ゆだね無為の時 七田文子 201007
新緑に埋もれ図書館美術館 大橋晄 雨月 201007
新緑や古道いよいよ奥熊野 川崎良平 雨月 201007
堰落ちてよりの奔流新緑裡 川崎良平 雨月 201007
ひとつ灯に新緑うかぶ雨の中 伊藤一枝 酸漿 201007
新緑や命のいろの音聞こゆ 雨村敏子 201008
新緑の中の頤白楽天 鈴木勢津子 201008
新緑や心の波形おだやかに 岩月優美子 201008
新緑に舟唄聞かせ川下る 泉田秋硯 201008
新緑の大山寺に味噌入荷 奥山茶々 風土 201008
新緑の中一服のティーボトル 松嶋一洋 201008
新緑の里山起点に詩の風 松嶋一洋 201008
新緑→ 5      

 

2021年5月6日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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