新 樹 6   100句

新樹並びなさい写真撮りますよ   藤後左右  「現代俳句集(筑摩書房)

作品
作者
掲載誌
掲載年月
夜の新樹灯をやはらかく迎へけり 山田六甲 六花 200905
新樹光ものの姿を奪ひけり ことり 六花 200905
土手埋める黄の草花に新樹光 ことり 六花 200905
拡声機新樹の闇にものを言ふ 水原秋櫻子 馬醉木 200906
百年の床の踏み艶新樹光 久染康子 200906
新調の眼鏡よく見え新樹光 新実貞子 200907
誇り高き寺宝数々新樹光 松田和子 200907
新樹光足利学校論語抄 藤井寿江子 馬醉木 200907
新樹照り家々つなぐ祭注連 西村梛子 馬醉木 200907
山姥の歌ふシャンソン夜の新樹 加藤美代子 炎環 200907
風生る雨後の新樹の身ぶるひに 北川英子 200907
新樹光死なんぞ無き我が選択肢 木村美猫 ぐろっけ 200907
新樹光弾く参道御影石 伊藤紀子 ろんど 200907
洞窟の奥に届けり新樹光 青木陽子 酸漿 200907
さはさはと息はづませて新樹光 吉弘恭子 あを 200907
新樹光ローマに息づく石畳 山下潤子 200908
新樹光入れて朝食バイキング 鈴木照子 200908
楽園ヘビーナスライン新樹光 増田一代 200908
大安の上棟式や新樹光 三川美代子 200908
夜の新樹闇を豊かにしてをりぬ 黒澤登美枝 200908
全開の動物園や新樹光 小原徳男 遠嶺 200908
新樹の香写経堂よりをみな声 星井千恵子 遠嶺 200908
新樹林この世を脱ける道なりし 中野京子 200908
人の死に人の集まる夜の新樹 松本圭司 200908
海山の風の接点新樹光 佐山文子 200908
内濠の内に押し合ふ夜の新樹 片岡宏文 炎環 200908
回向柱に触るるひとひと新樹光 小菅礼子 春燈 200908
ふるさとへ列車近づく新樹かな 西岡啓子 春燈 200908
天蓋の新樹誘ふ奥の院 篠原幸子 春燈 200908
風うましけやき新樹の揺るる刻 小野澤ゆたか 200908
みはるかす西山北山新樹光 池本一軒 200908
山々は新樹の色を重ねけり 原桂子 200908
万博の森の歳月新樹光 大橋晄 雨月 200908
新樹晴在らば六十路の八つなるを 大橋晄 雨月 200908
碑ほとりに藍甕傾ぐ新樹かな 寺岡宏 雨月 200908
面影は新樹の風の中にあり 西村操 雨月 200908
五月山霽れて新樹の色尽す 小原登志春 雨月 200908
読み返す十四行詩夜の新樹 高橋秋子 200909
背より巫女歩み来る新樹かな 大谷茂 遠嶺 200909
列なして研修医たり新樹光 近藤きくえ 200909
島に待ちつづけてゐたり新樹かな 曽根新五郎 炎環 200909
掌に掬ふ水耀かす新樹光 伊藤文郎 200909
みどり子の笑みも一会や新樹光 遠藤真砂明 200909
川風や句碑に新樹のかげうつる 榎本マサ子 200909
新樹濃し分水嶺をなすところ 田中春子 雨月 200909
深々と新樹の闇がひろがき来 吉弘恭子 あを 200909
写仏会や生るる如来へ新樹光 森脇貞子 雨月 200910
九十九坂新樹ざわめく鞍馬山 小林玲子 ぐろっけ 200910
天竺の雅楽始めよ新樹光 鈴木勢津子 樹間 200911
曼陀羅を見てより新樹光の中 伊藤紀子 ろんど 201001
ハイカーの声の賑はふ新樹どき 三橋玲子 末黒野 201004
雨降れば雨に新樹の華やげる 稲畑汀子 ホトトギス 201005
芝に影落す新樹となりにけり 稲畑汀子 ホトトギス 201005
渋滞の一日は雨の新樹かな 稲畑汀子 ホトトギス 201005
又傘を買ひて新樹の雨に処す 稲畑汀子 ホトトギス 201005
献上の帯にちらつく新樹光 ことり 六花 201005
三角点どの道選るも新樹光 船橋とし 201005
端麗に座します塔や新樹光 新実貞子 201007
反転し目覚めたる子や新樹光 鈴木照子 201007
リハビリに長き廊あり新樹光 小林成子 201007
流るるにまかすボートや新樹光 丹羽啓子 馬醉木 201007
灰皿にカラークリップ新樹光 田中貞雄 ろんど 201007
顎を湯に新樹囲ひの露天風呂 仁平則子 201007
雄々しさを我に賜ふれ新樹光 四條進 201007
英霊を鎮めて宮の新樹晴 田所洋子 雨月 201007
歩道橋間近に迫る新樹光 福島悠紀 ぐろっけ 201007
御柱立ち上りゆく新樹光 川原典子 酸漿 201007
新樹光髪切りて子の出勤す 赤座典子 あを 201007
荒瀬跳ぶ行者の草鞋新樹光 野坂民子 馬醉木 201008
襟足に風やはらかし夜の新樹 丸山美奈子 馬醉木 201008
少年の声のゆき交ふ夜の新樹 近藤公子 201008
新樹光レース模様の陽が浮きて 柴田久子 風土 201008
コーヒーにショパンの調べ新樹光 大木清美子 201008
テント張り碗皿を売る新樹光 生井慶子 万象 201008
コンビニのオープンを待つ夜の新樹 大東由美子 火星 201008
老人ホームの窓開いてゐる新樹晴 高尾豊子 火星 201008
山麓の胸いつぱいの新樹かな 高田令子 201008
テントより六本の足新樹光 加藤峰子 201008
畳目を行き来してをり新樹光 前川明子 201008
学窓の空はプリズム新樹光 伊東和子 201009
ゲリラ雨去りて新樹の仁王立 宮崎左智子 201009
夜の新樹高地ホテルに銀の月 増田一代 201009
新樹光ルージュ一本買ひにけり 松岡和子 201009
新樹晴近江の空は湖の青 古賀しぐれ ホトトギス 201009
美男子の関所役人新樹光 山下佳子 201009
新樹光シヨートパンツの娘の眩し 川崎光一郎 京鹿子 201009
麻酔より醒めて窓辺の新樹かな 江草礼 春燈 201009
新樹の杜鵯の高音も清々し 池田倶子 雨月 201009
新樹晴ここに水都の景ありぬ 川下明子 雨月 201009
仰ぎたる新樹の淡さ息をのむ 小黒加支 酸奬 201009
葬る日の新樹やさしく雨零す 水田むつみ ホトトギス 201010
熱あつの旅の朝粥新樹光 高木千鶴子 酸奬 201010
新樹より升さんの現れさうな城 稲畑廣太郎 ホトトギス 201105
新樹晴俳句興りし国の城 稲畑廣太郎 ホトトギス 201105
新樹晴戦禍忘れてゐるやうな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201105
ビル風といふ新樹の香ありにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201105
往復は六百粁の新樹晴 稲畑汀子 ホトトギス 201105
新樹晴旅の二日はまたたく間 稲畑汀子 ホトトギス 201105
九十九折新樹明るき一ところ 稲畑汀子 ホトトギス 201105
人悼む心持ち寄る新樹晴 稲畑汀子 ホトトギス 201105
新樹→ 7      

 

2021年5月15日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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