新 樹 2

しら雲を吹き盡したる新樹かな   才麿

作品
作者
掲載誌
掲載年月
対岸のとび翔ちさうな新樹あり
小澤克己
遠嶺
200007
すれちがふ僧に新樹の匂ひせり
小澤克己
遠嶺
200007
朴新樹朝の雫のただならぬ
能村研三
200007
雨避けて女寄り合ふ新樹かな
河内孝子
酸漿
200007
新樹の夜会ふ日を決めて昂ぶれり
毛塚静枝
200007
新樹光むかし胸をば患ひて
保坂加津夫
いろり
200007
墓詣で夫の声聞く新樹光
大平保子
いろり
200007
嘘などは書けぬ句作り夜の新樹
熊谷みどり
いろり
200007
夜の新樹無口ためして一人ぼっち
松沢久子
いろり
200007
句会には少しおしゃれ夜の新樹
大平保子
いろり
200007
やんはりと嬰抱き上ぐる新樹光
小島とよ子
新樹光
200007
栗鼠あそび谷戸に漲る新樹の香
池森昭子
馬醉木
200008
海鳴りに似たる風音夜の新樹
小澤克己
遠嶺
200008
癒しとは新樹にたまふ詩のこと
小澤克己
遠嶺
200008
鮮烈に雨呼びゐるはわが新樹
小澤克己
遠嶺
200008

 祝・小島とよ子句集『新樹光』

汝が詩に美魂あふるる新樹光

小澤克己
遠嶺
200008
夜の新樹ことば少なになりゆきぬ
山田禮子
遠嶺
200008
星生れて新樹の下の弾き語り
環順子
遠嶺
200008
小千命おちのみことの楠の大樹も新樹光
中村洋子
風土
200008
わが新樹ありて尋ねる夕心
北原志満子
海程
200008
夜の新樹笛吹き薬罐鳴りはじむ
高重京子
200008
コーラスの指揮をとる手に新樹光
小田道知
円虹
200008
新樹光四方に露天の湯はあふれ
八木愁一郎
ぐろっけ
200008
ふりかへる未完の塔や新樹光
今井松子
遠嶺
200009
白き夢かなふ夜明けの新樹光
今井松子
遠嶺
200009
直幹の黒装をもて新樹たり
岡本眸
200009
新樹光二の腕太きナース来る
河口宏子
船団
200010
夜の新樹通夜の鉦には余韻なし
阿部寒林
200010
所作台に足裏吸はるる新樹の夜
内山和江
奧嶺
200010
トンネルのガオーと呑みほす新樹光
須山つとむ
船団
200011
雨抜けて来し峠越え新樹晴
稲畑汀子
ホトトギス
200105
やんはりと嬰抱き上ぐる新樹光
小島とよ子
遠嶺
200105
湧水に奔る魚影や新樹光
石山惠子
遠嶺
200105
新樹光体調戻る医者通ひ
大平保子
いろり
200106
猿のいま反抗期かも新樹光
桑垣信子
いろり
200106
新樹の下小さな象のぬいぐるみ
田中藤穂
あを
200106
新樹光英雄の像天睨む
栢森定男
あを
200106
好敵手さながら新樹並び立つ
牛田修嗣
200107
しんかんと大武蔵野の新樹かな
柳沢杏
酸漿
200107
朝戸繰るときのたのしき新樹かな
菊地登紀子
百鳥
200107
女五人話つきざる夜の新樹
山本潤子
いろり
200107
息子とは大いなるもの新樹光
辻享子
六花
200107
町中ももくもくもくと新樹かな
松崎鉄之介
200107
三つ鳥居越しのいわくら新樹光
南敦子
200107
夜の新樹亡ぶを急ぐ星いくつ
亀田愚風
銀化
200107
新樹より日のこぼれをり斎場へ
芝宮須磨子
あを
200107
ロビーまで新樹の匂ひ人を待つ
田中藤穂
あを
200107
新樹の夜母の背を拭く蒸しタオル
栗山よし子
馬酔木
200108
新樹光牛乳うまきカフェテラス
中島徳子
酸漿
200108
新樹→3      

 

2021年5月10日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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