信 濃 3     100句


作品
作者
掲載誌
掲載年月
綿虫の顔にまつはる信濃かな 内海保子 万象 200803
蕎麦掻きを仏に供ふ信濃振り 宮田豊子 春燈 200803
湯煙りの信濃坂道冬の月 中山静枝 200803
風花の舞ふ信濃路に入りけり 中里信司 酸漿 200804
ぺーチカに明治の信濃人思ふ 金森教子 雨月 200804
雪代の濁りを海へ信濃川 中村房子 馬醉木 200805
晴れ三日続かぬ信濃牡丹雪 宮入河童 200805
信濃路の旅の朝立ち忘れ霜 布村松景 春燈 200805
降る雪の絣織りなす信濃川 若井新一 200805
棚田へは水のきざはし花信濃 能村研三 200806
雪割草句座に信濃の旅を恋ひ 水野節子 雨月 200806
深信濃の鍬音ひびく花かたかご 田中佐知子 風土 200806
淑気満つ信濃八方明け初むる 峯桜子 遠嶺 200806
どの家のこゑも雪底奥信濃 北澤星子 遠嶺 200806
蝶生れて信濃の山河改まる 樋口英子 200807
あんず咲く信濃を訪はむ師碑訪はむ 千田百里 200807
信濃いま諸花盛り鳥帰る 千田百里 200807
初蝶や信濃より味噌売りに来し 新井徳子 万象 200807
澎湃とからまつ芽吹く信濃かな 内藤静 風土 200807
春嶺を重ねて水の信濃かな 鈴木夕起子 200807
信濃路は百花繚乱春うらら 増田一代 200807
師碑へ鍵あけて信濃は花のとき 千田百里 200807
すずらんめ群生ありき信濃路に 北原瑞枝 遠嶺 200808
信濃路の未完の塔の茂りかな 和田政子 200809
みすずかる信濃の国の蛍狩り 和田政子 200809
みすずかる信濃は夏と恋文に 芝宮須磨子 あを 200809
信濃路や風ふきぬけし夏座敷 高村和子 春燈 200810
新蕎麦を啜り信濃の一過客 稲畑廣太郎 ホトトギス 200810
塩尻峠越えて信濃の月涼し 高村和子 春燈 200810
松風の信濃の空やきりぎりす 鈴木直充 素影 200811

 祝「夏煽」700号

秋冷の炉火うつくしき信濃かな

鷹羽狩行 200811
花わさび噛めば信濃の匂ひたる 近藤公子 200811
信濃路の曼珠沙華また彼岸花 森山のりこ あを 200811
新幹線降りて信濃の秋に逢ふ 宮入河童 200812
みすずかる信濃いづこも林檎の香 檀原さち子 酸漿 200812
一茶忌や信濃は遠き母の国 和田政子 200902
信濃路や風の尾のこる枯葎 戸村よねこ 遠嶺 200902
秋深しとどまるごとく信濃川 北川とも子 ぐろっけ 200902
雲奔りはしり信濃に冬兆す 小澤克己 遠嶺 200902
冬りんご食めばさりさり信濃の香 新実貞子 200903
暖かく信濃に虚子を偲ぶ日よ 稲畑廣太郎 ホトトギス 200904
初空や重なり晴るる甲斐信濃 宮崎安汀 春燈 200904
鎌倉に信濃に縁虚子祀る 稲畑廣太郎 ホトトギス 200904
鎌倉に蝦夷に信濃に虚子祀る 稲畑廣太郎 ホトトギス 200904
信濃路や坂の堅雪子等の声 末吉治子 春燈 200905
雪山と桜重なる信濃かな 田中喜久子 酸漿 200907
裏庭も植田明りの信濃かな 上田恵美子 馬醉木 200908
風薫る信濃の森の美術館 名取袿子 200909
行春の旅を信濃の風に解く 長山あや ホトトギス 200909
三尺玉にどよみ信濃川満々 加藤美代子 炎環 200910
昏れなづむ信濃の空やゆすらうめ 草本洋子 200910
雨だれを聴きて信濃の濁り酒 コ田千鶴子 馬醉木 200910
青葉潮遡りゆく信濃川 水谷洋子 十進法 200911
信濃ゆく車窓に続く青田かな 吉野さと 酸漿 200911
住み古りてなほも信濃の暑さ言ふ 太田昌子 馬醉木 200911
分け入りて信濃は露の樹下菩薩 コ田千鶴子 馬醉木 200911
山幾重もろとも霧となる信濃 矢田かずこ 200911
信濃より味噌売りの来て一茶の忌 彦根伊波穂 200912
日本の色とも柿の信濃ぶり 藤森すみれ 200912
信濃路や一茶自慢の蕎麦を刈り 田下宮子 201001
芋の露星しづくして信濃みち 和田幸江 春燈 201001
信濃路や赤蕎麦畑に豊かな日 飯田角子 酸漿 201002
色鳥や信濃の一夜明けにけり 文田多加 201002
甲斐信濃紅葉前戦山下る 岡田誠吾 201002
甲斐信濃跨ぐ連峰鷹舞へり 藤原照子 201002
みすずかる信濃の句碑や冬木影 八木実 201002
コスモスや信濃に多き美術館 内藤呈念 ホトトギス 201002
椿にはビニールマント奥信濃 宮入河童 201003
丹精の大振りりんご信濃産 新実貞子 201003
信濃路へ雪待月の切符買ふ 遠藤和彦 遠嶺 201003
信濃の国歌つて下る炬燵舟 高嶋文清 春燈 201003
甲斐信濃紅葉前線山下る 岡田誠吾 201003
鱈鍋や信濃仕立ての自在鉤 松本文一郎 六花 201004
雪に棲み雪を諾ふ奥信濃 岩瀬江美子 201004
水割りに浮かす信濃の氷柱かな 山田春生 万象 201004
地吹雪や信濃は白き闇の中 岡田誠吾 201006
雑木山つなぎ信濃の花辛夷 小林愛子 万象 201007
麦星を仰ぐ信濃の闇青く コ田千鶴子 馬醉木 201008
奥信濃五峰を浮かべ棚霞 大沼遊魚 倭彩 201009
銀漢の滴るばかり北信濃 長井恵子 末黒野 201011
闇重き信濃の雷は地底より 長山あや ホトトギス 201011
信濃より来し花嫁や紅葉月 安本恵子 201012
豊作の信濃帰りや風のごと 大坪景章 万象 201012
あす越ゆる信濃追分星の飛ぶ 雲所誠子 風土 201012
信濃路は秋やD五一展示館 渡邉孝彦 やぶれ傘 201101
新蕎麦や信濃の宿の桂の香 今村千年 末黒野 201102
蜂の子の炒りしをつまむ夜の信濃 大崎紀夫 やぶれ傘 201102
珍しや信濃馬刺の年忘 竹内悦子 201103
棒道を信濃へ急ぐ春の雲 清水美子 春燈 201103
林檎熟る信濃の日ざしたつぷりと 大内佐奈枝 万象 201103
海のなき信濃が故郷冬りんご 安本恵子 201103
一茶忌の信濃は雪となりにけり 近藤幸三郎 風土 201103
胡桃割る信濃の人は話好き 大久保白村 ホトトギス 201104
雪晴れの空の蒼茫信濃なる 宮入河童 201105
辛夷咲く眼下にくねりし信濃川 原田敦子 酸漿 201106
信濃なる酸塊抓めば鉄漿に 品川鈴子 ぐろっけ 201108
山見えてより信濃てふ新涼に 稲畑廣太郎 ホトトギス 201108
雪渓へ信濃きんばい咲き揃ふ 室伏みどり 雨月 201110
信濃路を白く塗り替へ一茶の忌 稲畑廣太郎 ホトトギス 201111
信濃路や棚田に揃ふ稲の花 池田節 春燈 201111
信濃→4      

 

2021年7月19日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。