霜 夜 2   88句

先生の銭かぞへゐる霜夜かな    寺田寅彦

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
指白く『死者の書』を繰る霜夜かな 片山博介 春燈 201203  
白湯うまし霜夜の町を帰り来て 河合とき 末黒野 201203  
霜の夜や薄墨の書のかすれ味 小林正史 201203  
生も死も受話器よりくる霜夜かな 芝田幸惠 末黒野 201204  
寝ねがての眠り薬を霜夜欲る 北崎展江 くりから 201209  
追伸を覗き込む顔霜の夜 鴨下昭 201301  
息ととのへて霜の夜の電話音 北川英子 201301  
湯舟へと赤子手渡す霜の夜 きくちきみえ やぶれ傘 201301  
未決箱によもやの溜まる霜の夜 鈴鹿けい子 京鹿子 201301  
洗ひ上げ布巾霜夜に輝かせ 大木清美子 201301  
霜の夜の残月掲げ大銀杏 宮崎左智子 201302  
師のこゑの今のいま欲し霜の夜 井上信子 201302  
霜の夜や脳の錆びゆく音かとも 藤原照子 201302  
空耳に夫の足音霜の夜 平居澪子 六花 201303  
新聞をきちんと畳む霜夜かな 神谷耕輔 201303  
読書灯の消しがたき夜や霜の声 佐藤喜仙 かさね 201303  
オルゴールことりと止まる霜夜かな 矢口笑子 春燈 201303  
剥落の土偶のちぶさ突く霜夜 井上菜摘子 京鹿子 201304  
湯をおとす音まだひびく霜夜かな 五十嵐章子 201304  
霜の夜の機体深海鮫の如し 辻美奈子 201401  
桟の上の時計の止まる霜夜かな 井上石動 あを 201401  
いちにちの優柔不断霜の夜 井上信子 201403  
病室へ産声届く霜降る夜 中尾安一 火星 201403  
霜夜更く佳境となりし宇治の帖 富田佐恵子 馬醉木 201403  
吾を抱く母の姿の霜夜なる 沼田巴字 京鹿子 201404  
霜の夜の蛇口の雫締めに起つ 生田作 風土 201404  
やるせなき思ひの霜夜「大地の子」 大松一枝 201404  
家の鳴る音を聞き入る霜の夜 岡田香緒里 やぶれ傘 201404  
頁繰る音のみ霜夜更けゆきぬ 川上久美 末黒野 201404  
猫の舌ざらりざらざら霜の夜 大日向幸江 あを 201501  
頤に安堵ただよふ霜夜かな 寺田すず江 201502  
霜の夜のインク瑞瑞しく走る 今澤淑子 火星 201502  
旅日記まだ途中なり霜降る夜 岩月優美子 201503  
そそくさと猫帰り来し霜夜かな 森和子 万象 201503  
薔薇の香燻らせ夫を待つ霜夜 岡崎春菜 万象 201503  
腑分図の色鮮やかに霜夜かな 鳥居美智子 ろんど 201504  
霜の夜や折鶴となる薬包紙 能勢俊子 馬醉木 201504  
しろじろと霜夜の庭の犬の墓 久世孝雄 やぶれ傘 201504  
霜の夜を小鍋の汁に飯足して 青谷小枝 やぶれ傘 201504  
船笛の枕に届く霜夜かな 河合とき 末黒野 201505  
農捨てて来しと霜夜の警備員 田中臥石 末黒野 201512  
オルゴール開く霜夜の窓辺かな 野中亮介 馬醉木 201601  
あまつさへ歯根おとろふ霜の夜 井上信子 201601  
霜の夜に歩む音すなりイエスの歩み 佐々木良玄 春燈 201602  
洩るる灯に夫の寝返る霜夜かな 山田六甲 六花 201602  
霜の夜の鍋に渦なす溶き卵 宮内とし子 201603  
エスプレッソオレ霜の夜をシベリウス 荒井千佐代 201603  
突き指に脈の集まる霜夜かな 久染康子 201603  
光りつつ夜の更けてゆく霜の花 近藤喜子 201603  
勢ひもて剥ぐや霜夜のカレンダー 山ア靖子 201603  
板チョコをカレーに溶かす霜夜かな 加藤峰子 201603  
霜の夜の茶碗に記すイニシャル 中嶋陽子 風土 201603  
追憶が追ひかけてくる霜夜かな 寺田すず江 201604  
惑星の深き眠りや霜の夜 有松洋子 201604  
終電に線路の軋む霜夜かな 吉田きみえ 末黒野 201605  
百年の霜夜を紡ぐ自在鉤 藤井君江 馬醉木 201701  
キーボード叩く霜夜の音たてて 辻美奈子 201701  
耳鳴りに耳聡くゐる霜夜かな 林昭太郎 201702  
晩節をなぞりて遥か霜夜かな 寺田すず江 201702  
指貫をゆるく霜夜のすさびかな 宇都宮敦子 201702  
戸口まで闇のつまりし霜夜かな 高倉和子 201702  
「またあした」と話の終る霜夜かな 清部祥子 201703  
花文字に始まる浄書霜夜かな 高橋照子 雨月 201703  
小屋深く犬うづくまる霜夜かな 佐津のぼる 六花 201704  
思ひ出に針を合はせて霜夜更く 田中藤穂 あを 201703  
湯のたぎる霜夜の茶会いも羊羹 白石正躬 やぶれ傘 201711  
洒脱なる江戸の小咄きく霜夜 川村欽子 雨月 201802  
吾子逝きて闇夜霜夜の独り言 森和子 万象 201802  
遠吠えの尾の震へをる霜夜かな 後藤眞由美 春燈 201802  
すり足で歩む霜夜の長廊下 持田信子 春燈 201802  
白菜のおのれを締むる霜夜かな 南うみを 風土 201803  
秒針のいのちを刻む霜夜かな 寺田すず江 201804  
チチチチと体温計の鳴る霜夜 角野良生 201806  
星飛ぶと云ふから起きてゐる霜夜 青谷小枝 やぶれ傘 201903  
老人といふ抜け殻にも霜夜 上野進 春燈 201904  
コンビニで喪のネクタイを買ふ霜夜 井上和子 201907  
臨終の姉に紅さす霜夜かな 永石清湖 馬醉木 201912  
霜夜あけ鶏鳴ひびく戦没碑 橋添やよひ 風土 202002  
愛猫の寄り来て眠る霜夜かな 中山惠子 202002  
脈打たぬ顔となりゆく霜夜かな 柴田佐知子 202003  
勉学と知る向かひの灯霜夜かな 成宮紀代子 202003  
眠る汝のまなぶた動く霜夜かな 西村操 雨月 202003  
オリオンの今立ち上がる霜夜かな 吉田順子 202003  
ボルドーを寝酒と決めて霜夜かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 202010  
恋破れ霜夜の帰路でありにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 202012  
ボルドーを寝酒と決めて霜夜かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 202012  
霜夜行く恋に疲れし男かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 202012  
きりきりと霜夜の叫びありにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 202012 霜夜 →1

 

2020年12月5日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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