しゃぼん玉 4   117句

しやぼんだま天が映りて窓の如    京極杞陽   くくたち

作品
作者
掲載誌
掲載年月
壊れるから好きシヤボン玉すきなだけ 井上菜摘子 京鹿子 201706
しやぼん玉オパール色に輝けり 楠原幹子 201706
旅人になりたくて吹くしやぼん玉 篠藤千佳子 201706
風に乗る風の形のしやぼん玉 鎌田八重子 馬醉木 201707
幼子の顔いっぱいのしゃぼん玉 大橋晄 雨月 201707
一人っ子ひとりで吹けるしゃぼん玉 宮本俊子 雨月 201707
玄武湖の石橋に吹くしやぼん玉 福島吉美 万象 201707
猫パンチ食らふ大きなしやぼん玉 懸林喜代次 春燈 201707
陣痛を知らぬ躯よしゃぼん玉 亀井紀子 201708
しやぼん玉追ふ子少女を追ふ少年 塩貝朱千 京鹿子 201709
浮雲へ貰はれてゆくシヤボン玉 久保東海司 201709
しゃぼん玉不惑の息を送り込む 津田このみ 船団 201802
シャガールの空まで飛ばそシャボン玉 栗原公子 201805
あああの子もこの子もみんなしやぼん玉 雨宮桂子 風土 201805
しやぼん玉空にぶつかり消えにけり 藤岡紫水 京鹿子 201806
追ひかけて空へ大地へしやぼん玉 佐藤やすこ 風土 201806
シャボン玉とことこ追ふ児癇走る 篠田純子 あを 201806
わが息を虚空に散らすしやぼん玉 高橋将夫 201807
蓮如忌や自力で飛び初むシャボン玉 平野多聞 201807
我が息の七彩となるしやぼん玉 岡本尚子(しようこ) 風土 201807
顔と名の一致せぬ日やしやぼん玉 清水美子 春燈 201807
しやぼん玉追ひかける子の赤帽子 延川五十昭 六花 201807
しやぼん玉つぎつぎはじけゐて真昼 大崎紀夫 やぶれ傘 201807
次々とクローバー訪ふしゃぼん玉 森なほ子 あを 201807
幼児の取らむと跳ねてしやぼん玉 滝口洋子 末黒野 201808
果たせえぬ夢まだありぬしやぼん玉 友田悠子 末黒野 201808
しゃぼん玉飛んだ日母が動いた日 中原幸子 船団 201809
しゃぼん玉犬の鼻まであと二ミリ 山岡和子 船団 201811
娘の恋のいつしか消えぬしやぼん玉 住田千代子 野に遊ぶ 201811
しやぼん玉気ままに旅す大空へ 伊庸昌枝 201902
青い空弾けてひびぐしゃぼん玉 大山夏子 201902
シャボン玉横目で競ふ高さかな 横山さくら 春燈 201905
魔女の目の光もちたるシャボン玉 中貞子 201905
一粒は疾風にのりてしやぼん玉 柿沼盟子 風土 201906
何度でもうなずいて吹くシャボン玉 つじあきこ 201906
あがれあがれあがれ気持シャボン玉 辻響子 201906
詰めすぎし息にゆがみてしやぼん玉 佐津のぼる 六花 201906
屋根越える百円ショップのシャボン玉 七郎衛門吉保 あを 201906
しやぼん玉青き地球の空と海 安田優歌 京鹿子 201907
しやぼん玉すつかり風がやはらかい 高島正比古 京鹿子 201907
ため息を空にはなてりしやぼん玉 藤田美耶子 201908
しやぼん玉風につまづき毀れけり 橋場美篶 末黒野 201908
手を上げて児が追ひかくるしやぼん玉 山内碧 201909
しやぼん玉の中に入つて浮かびたし 山内碧 201909
一雫してしゃぼん玉膨らめる 隅田恵子 雨月 201909
詠懐を空へ遊ばすしやぼん玉 本郷 公子 京鹿子 202001
シャボン玉大人の話の中に入る 奥田筆子 京鹿子 202002
こだはりの空にかき消ゆしやぼん玉 岩永みはる 追伸 202003
微笑みの慈父そのままに石鹸玉 本池美佐子 202005
しやぼん玉バブルを知らぬ親御たち 柳川晋 202005
遮断機の向うに消えし石鹸玉 石本百合子 馬醉木 202005
言霊は書かねば消ゆる石鹸玉 大矢恒彦 202006
しゃぼん玉乳歯が揃いよく笑う つじあきこ 202006
シャボン玉風に吹かれて荒川へ 箕田健夫 やぶれ傘 202007
色変へて海へ空へと石鹸玉 玉川利江 末黒野 202007
しやぼん玉あと少しにて消えゆくや 横山さくら 春燈 202007
微生物の進化重たきしやぼん玉 中貞子 202007
石鹸玉ふるへて瑠璃の現るる 橋本順子 202007
川原の瓢箪形のしやぼん玉 植木戴子 202007
エアキャッチボール横切るしやぼん玉 岩藤礼子 やぶれ傘 202007
まん中に目玉集まるしやぼん玉 浅田光代 風土 202007
シャボン玉世界の果てのなかりけり 林いづみ 風土 202007
一粒は瑠璃の輝きしやぼん玉 近藤真啓 京鹿子 202008
青空にこころ放てり石鹸玉 吉田順子 202009
そよ風に委ねて遊ぶ石鹸玉 鈴木英雄 末黒野 202009
しやぼん玉だらけの空となつてをり 須藤常央 ホトトギス 202010
笑ひつつ吹く石鹸玉の細か 服部早苗 202010
しゃぼん玉追いかけはしゃぐ父娘連れ 仁上博恵 202011
旅予定消さねばならぬしやぼん玉 稲畑汀子 ホトトギス 202104
しやぼん玉空へ阪神震災忌 奥田茶々 風土 202104
石鹸玉地球は自転続けゐる 伊藤啓泉 202104
ふはふはと風と戯れ石鹸玉 鈴木英雄 末黒野 202105
蒼穹や明日も晴れてね石鹸玉 渡部恭子 202105
どの子にも秘密はあらむ石鹸玉 近藤真啓 春燈 202106
吹くほどに淋しくなりぬしやぼん玉 木多芙美子 春燈 202107
幼子のことばはポエムしやぼん玉 岡野里子 末黒野 202107
しやぼん玉こはれて消ゆるまでの夢 亀卦川菊枝 末黒野 202107
しやぼん玉泣きし幼の笑みもどり 臼居澄子 末黒野 202107
しやぼん玉子らの望みの次々と 土井ゆう子 風土 202107
手を挙げてとどかぬ高さしやぼん玉 根岸善行 風土 202107
ひと振りで万の太陽しやぼん玉 根岸善行 風土 202107
泣いて生れ泣かれて逝くやしやぼん玉 山田正子 202108
しやぼん玉透かして母の顔見つめ 平井裕子 ホトトギス 202109
ステイホーム木陰より飛ぶしやぼん玉 阿部さちよ 202109
ステイホーム木陰より飛ぶしやぼん玉 阿部さちよ 202109
石鹸玉飛ばせ明るき空へ向け 田邑利宏 202110
壊してもこはしてもまたしやぼん玉 足立枝里 202110
湯上りのしやぼんの匂ふ十三夜 岡田史女 末黒野 202201
園児等の声に弾けるしやぼん玉 稲畑廣太郎 ホトトギス 202203
しやぼん玉恋の数ほど弾けゆく 稲畑廣太郎 ホトトギス 202204
短調に長調に揺れしやぼん玉 稲畑廣太郎 ホトトギス 202204
石鹸玉の裏側見ゆる目を病んで 山田六甲 六花 202204
ストローにとどまつてゐる石鹸玉 根橋宏次 やぶれ傘 202205
竜宮に溺るる夢やしやぼん玉 山田六甲 六花 202205
羽伸ばす天使の遊びしやぼん玉 鷺山珀媚 京鹿子 202206
石鹸玉追ふ子の十指宙を切る 長尾タイ 末黒野 202206
隣家より子の歓声としやぼん玉 佐藤勝代 末黒野 202206
浜風に煽られてゐる石鹸玉 篠田大佳 あを 202206
石鹸玉吹くベランダの一人つ子 安原葉 ホトトギス 202207
子の息の七色となるしやぼん玉 赤堀美恵子 風土 202207
遠くへと吹く子追ふ子やしやぼん玉 大川暉美 やぶれ傘 202207
七色のぽんぽんぽはー石鹸玉 田中春江 やぶれ傘 202207
初恋は淡き虹色石鹸玉 平木三恵子 やぶれ傘 202207
しやぼん玉もう飽きてゐるお父さん 栗原公子 202207
ベランダの煙草にかへてしやぼん玉 平居澪子 六花 202207
誰かしら帰るまで吹くしやぼん玉 太田佳代子 春燈 202207
上向きに吹くしやぼん玉夏兆す 柿沼盟子 風土 202208
七色に流れてゆきぬ石鹸玉 上杉馨 202208
夢はまだ膨らむばかりしやぼん玉 岡井マスミ 末黒野 202208
しやぼん玉消え妹は旅立てり 古谷昌女 春燈 202210
赤箱の牛乳石鹸秋暑し 山田六甲 六花 202210
夏ばらの石鹸の香のしてをりぬ 草場つくし 六花 202210
青空へとんで大きな石鹸玉 岡村尚子 202211
石鹸の丸く減りゆく虫の闇 細川洋子 202212
ひとげなき老のすさびのしやぼん玉 小山田子鬼 202301
色かたち歪み魚眼の石鹸玉 野中みのり 202302
夕空の色となりたるしやぼん玉 石橋幾代 202302
しゃぼん玉 →1

 

2023年4月23日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。