セーター2    45句

セーター赤く改札口を無事通る    竹内弘子

セーター   カーディガン

作品
作者
掲載誌
掲載年月
虹色のセーターもらふ女正月 木村みどり 春燈 201503
セーターを編んであげると言ひしまま 天谷翔子 201504
セーターの鎖模様が身を縛る 伊藤紀子 ろんど 201504
とつくりのセーターを編む首つ丈 八木健 八木健俳句集 201509
セーターの穴より頭出できたる きくちえみこ 港の鴉 201510
水面に顔出すやうに着るセーター 川崎真樹子 春燈 201602
セーターを着て掛け直す眼鏡かな 柿沼盟子 風土 201602
夫に着す傘寿の赤きセーターを 安部和子 雨月 201603
セーターも帽子も真っ赤卒寿翁 岡淑子 雨月 201603
母編みしセーター解き編む帽子 成田美代 201604
娘を想ひ一目づつ編む青セーター 櫛田ひで女 京鹿子 201605
卒寿編む曾孫のセーターサンルーム 森清信子 末黒野 201605
セーターの胸いきいきと口喧嘩 小枝恵美子 船団 201612
あの顔の出る徳利のセーター編む 中田みなみ 桜鯛 201701
セーターに替へて散歩の杖を引く 大坪景立 万象 201701
セーターのほどいた玉や猫の的 七郎衛門吉保 あを 201702
セーターを脱ぐピアスの鈴がひつかかり 木戸渥子 京鹿子 201703
男の厨房セーターの腕まくり 齋藤厚子 201704
腐れ縁とはセーターと静電気 久染康子 201704
セーターほどき己が身を丸くせり 金山雅江 春燈 201704
セーターとふ人の心を包むもの 大橋晄 雨月 201704
このセーター着るころいつも母の忌くる 角野良生 201706
セーターの網目の一つづつに恋 稲畑廣太郎 ホトトギス 201712
セーターを解きて終るほどの恋 稲畑廣太郎 ホトトギス 201712
セーターの赤に勝負を賭ける君 稲畑廣太郎 ホトトギス 201712
セーターを解けば明日が見えて来る 稲畑廣太郎 ホトトギス 201712
セーターは白フェラーリは赤の彼 稲畑廣太郎 ホトトギス 201712
セーターに赤いハートとイニシャルと 青谷小枝 やぶれ傘 201803
セーターの模様そろひに双児かな 谷村祐治 雨月 201803
セーターの縄編太し小さき胸 秋山文子 末黒野 201803
セーターを纏ひ静電気に覚めぬ 能村研三 201803
セーターを脱ぐ折伏のさまに脱ぐ 芝田幸恵 末黒野 201804
セーターに顔の出てくる日曜日 篠藤千佳子 201805
街闊歩昭和に買ったセーターで 波戸辺のばら 船団 201806
わが編みし亡母のセーター我が着る 望月晴美 201901
セーターの時々違ふ縄模様 中貞子 201903
セーターのコバルトブルー胸高し 平野多聞 201903
セーターの心音きつく抱きしむる 田岡千章 201907
黒セーターの昨日とちがふ黒であり 岩佐梢 202001
喜寿の夫いまだにセーター赤が好き 辻泰子 京鹿子 202002
セーターの胸を飛び立つ鳥一羽 はしもと風里 202003
セーターに虫食ひのあともうひとつ きくちきみえ やぶれ傘 202003
セーターの大きな胸に迎へらる 柴田佐知子 202003
思ひ捨て切れずセーター解きつつ 杉田智榮子 馬醉木 202005
炊出しにセーターの袖たくしあげ 波戸辺のばら 船団 202006
セーターに頭の出で獄門台の首 田岡千章 202007
真つ赤なセーター八十路の反抗期 町山公孝 202202
セーターをほどきセーター編みにけり 高橋将夫 202202
セーターや絵本作家の細密画 木村みどり 春燈 202202
小春日やセーターほどき編み直す 武藤敏子 202204
セーターをすんなり抜ける世迷い首 直江裕子 京鹿子 202205
うづくまる獣のかたち脱ぐセーター 政時英華 京鹿子 202205
夫の選ぶ春セーターの少し派手 山口地翠 春燈 202206
金色の虚実編み込む春セーター 伊藤希眸 京鹿子 202206
コンサートヘ行けぬままなり春セーター 宮崎浩美 やぶれ傘 202207
セーターを被り泣き顔見せぬ子よ 押田裕見子 202210
セーターの裏を返して脱ぎ得たり 松尾龍之介空   202211
セーター→1

 

2022年12月15日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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